黒檜山(赤城)

天気:時々
メンバー:T
行程:花見ヶ原 10:50 …黒檜山(1828m) 12:45〜13:10 …花見ヶ原 14:45
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

山の日3連休やお盆休みに有休を加えて、8/7〜17で11連休を取った。元々、8/11には2回目の💉の予定があるので、その前後に泊まりがけで山に行きたい。しかし、序盤の8/7〜9は台風10号、9号が相次いで日本に接近したため、どこにも行かなかった。

一方、群馬県に2度目のまん延防止等重点措置(期間は8/8〜30)が出て、不要不急の外出は自粛、不要不急の県を跨ぐ移動は厳に控えてください、ということになった。外出の自粛の方はまあともかく、他県へお邪魔するのはちょっとやりにくい。

本日8/10は、台風9号から変わった温帯低気圧が東北を通過し、関東は晴れるが猛暑との予報が出ている。日帰りで涼しい山歩きがしたいと考えて、近場の赤城山へ。久し振りに花見ヶ原〜黒檜山のコースを歩いてきました。

桐生をのんびり車で出発。桐生市街は暑くて、車のエアコンをガンガンかけて走ったが、花見ヶ原森林公園の駐車場に到着すると別天地。標高1100mの高所にあって、車外温度計は25℃。おまけに台風の余波の強風が吹き渡り、涼しくて快適なことこの上ない。


花見ヶ原森林公園駐車場


森林公園総合案内所

森林公園のテントサイトには、夏休みをアウトドアで楽しむ家族連れのテントがポツポツある。総合案内所の右脇を登ってテントサイトの間を登り、つつじ園に入る。前回、5月に花見ヶ原〜黒檜山を歩いたときは、ヤマツツジが満開だった(山行記録)。今日はもちろん緑一色。生い茂った枝葉を潜りつつ小道を辿ると、関東ふれあいの道(黒檜山から花見ヶ原へのみち)に出る。樹林と笹に覆われた平坦な道を辿り、森林公園からの林間歩道と三叉路で合流する。


森林公園テントサイト


つつじ園


関東ふれあいの道に合流


三叉路

三叉路から緩斜面を登ると、関東ふれあいの道の「←花見ヶ原 1.0km 黒檜山 3.0km→」の道標と「赤城の鳥類」の説明板がある。以降、0.5km間隔で道標が設置され、特徴的な地形のない茫洋とした尾根に通じる道なので、どこまで来たかすぐに分かって役に立つ。


ゆるゆると登る


花見ヶ原から1.0km地点

1.0km地点からしばらく右斜面をトラバースし、切り返して尾根上に出る。尾根を淡々と登り、1.5km地点を通過。右側の緩斜面に入り、苔むした転石の斜面をトラバースする。ほどなく、2.0km地点の道標があり、黒檜山へも2.0kmだからちょうど中間点だ。


花見ヶ原から1.5km地点


苔むした転石を通過


ノリウツギとリョウブ?


花見ヶ原から2.0km地点(中間点)

中間点で道は大きく左にカーブして、再び転石の斜面に入る。最近の雨降りのせいか、転石の間には水流がある。緩斜面の登りとなり、朽ちて滑り易そうな木道を辿ると、2.5km地点の道標と「シラカバとダケカンバ」の説明板がある。この場所は、残雪期にスノーシューで登ったとき(山行記録)も写真を撮っていて、見覚えがある。


花見ヶ原から2.5km地点


マルバダケブキ(1)

周囲は湿った草地で、点々とマルバダケブキが咲く。小沢が流れ、手を浸すと冷たくて気持ち良い。再び笹原に入り、緩く登ると朽ちかけたベンチと「赤城のツツジ」の説明板があり、その少し先に3.0km地点の道標が立つ。


小沢が流れる


古びたベンチ


花見ヶ原から3.0km地点


マルバダケブキ(2)

丈の低い笹原の尾根を登る。すぐ近くでギーというセミの鳴き声がするので、音の源を探すと、道端の木の幹にいた。写真には写っていないが、黒地の背中に黄色の逆M字の模様があり、後日調べるとエゾゼミという種類のセミらしい。


エゾゼミ


花見ヶ原から3.5km地点

3.5km地点の道標を通過し、中低木と笹原に覆われた稜線を登る。雲の動きが速く、どんより曇ったかと思うと、青空が覗いて強い日差しが降り注ぐ。標高が上がって、左に関東平野の眺めが開ける。山地の上の雲は厚いが、平野の上に流れた雲は蒸発して、青空が広がっている。桐生市街は相変わらず暑いだろうな。


稜線を登る


筑波山を遠望

短い急坂を登ると頂上稜線の一角の「絶景スポット」で、一段と展望が開け、関東平野を一望する。平野と山地の間に桐生・大間々の市街が広がり、小沼や地蔵岳を見下ろす。このすぐ先がお馴染みの駒ヶ岳〜黒檜山の縦走路で、花見ヶ原から4.0km地点にあたる。


絶景スポットから関東平野を一望


小沼と地蔵岳を望む


駒ヶ岳分岐
「花見ヶ原キャンプ場4KM」


黒檜大神

黒檜大神の鳥居、黒檜山頂上ともハイカーさんは5〜6人で、いつもと較べると随分人が少ないのは、今日が平日という点に加えて、コロナ対策の宣言・措置のためもありそうだ。


黒檜山頂上


展望地から沼田市街を望む

頂上北の展望地も数人のハイカーさんしか居なくて、ガラッガラである。風が強くて、じっとして居ると少し寒い程。沼田市街の奥の山々には渦巻く雲がかかっている。風を避けて腰を下ろし、パンを齧ってポカリスエットを飲む。空を見上げると巨大な積乱雲がゴゴゴゴと音が聞こえそうな凄い速さで流れて行き、見ていて飽きない。

昼食後、往路を戻って下山にかかる。黒檜大神の鳥居のある場所は、いつもは休憩中のハイカーさんが多く、遠慮して素通りしているが、今日は少ないのでじっくり撮影。ここにある「御黒檜大神」石碑の側面には「昭和四十歳十月佳日 祈平安天災消」の銘がある。古色蒼然とした石碑の様子に比べて、造立は割と新しい。


展望地の露岩と石祠


「御黒檜大神」石碑

花見ヶ原への道に入り、絶景スポットからもう一度展望を楽しんだのち、笹原の道を下る。途中、黒い実をたくさん付けた木があるのに気が付く。美味そうな実だが、食べられるのか知らないので、口に入れるのは止めておく(後日調べると、多分、ウワミズザクラ。実はあまり美味しくないらしい)。


絶景スポットからの展望


稜線を下る


美味しそうな木の実だが…


ダケカンバと笹の斜面を下る


中間地点


三叉路は左へ

サクサク下り、三叉路は左の道へ。水道施設を過ぎると広い道となり、やがて右手にバンガローが見えて来る。バンガローの脇を通ると森林公園のWCの前の道に出た。こちらの道を登路にする場合、道標がないので入口がちょっと分かりにくい。


バンガローが見えてきた


右の道から出て来た

駐車場に戻ると車が増えていた。今晩、キャンプを楽しむ人が結構多いようである。涼しいので、避暑にはいいなあ。水沼温泉に立ち寄ってさっぱり汗を流し、桐生に帰った。