矢岳〜酉谷山〜熊倉山

2019年5月4日(土)〜5日(日)
メンバー:T
ルート地図 GPSのログ(赤:1日目、青:2日目)を地理院地図に重ねて表示します。

GW10連休も残りあと3日。最終日の5/6は自宅での休養に充てることにして、5/4〜5は1泊2日で久し振りにテント泊山行がしたいな。予報では天気も良さそうだ。行き帰りが交通渋滞したり、登山者が集中して混雑するようなメジャーな山は避けて、矢岳酉谷山〜熊倉山を歩くことを思い付く。

この三山は10年以上前に個別に登ったことはあるが、これらを繋ぐ尾根は(一部を除いて)まだ歩いていなくて、ずっと気になっていた。このルートは、最近ではネット上に多数の山行記録が(中には日帰りの記録も)あるものの、まだマイナーなので、GW中でも静かな山歩きができるだろう。酉谷山山頂に近い酉谷山避難小屋にはWCの他、貴重な水場があり、テント泊にも好都合だ。秩父鉄道の駅が登下山口になるので、鉄道を使えば渋滞にも巻き込まれない。という訳で、出かけて来ました。

なお、酉谷山避難小屋は幕営指定地ではないが、(1)小さな小屋で満員になることが多く、ネット情報ではテントまたはツェルト持参が推奨されている、(2)小屋のすぐ上の稜線が秩父多摩甲斐国立公園の境界なので、そこなら幕営の規制にはギリギリかからない、と判断して、テント泊を計画しました。

5月4日
天気:のち
行程:武州中川駅 8:50 …クタシノクビレ 10:30 …篠戸山(1040m) 11:30〜12:10 …矢岳(1358m) 13:25〜13:35 …烏帽子谷分岐 14:10 …立橋山 14:55 …牛首 15:35 …縦走路 16:00 …酉谷峠 16:20(テント泊)

桐生5:18発の両毛線に乗車。高崎で八高線、寄居で秩父鉄道に乗り換える。秩父鉄道の車内はハイカーさんが多いが、大半は御花畑で下車する。多分、武甲山に登るのだろう。列車は影森を過ぎると山際の急カーブの区間に入り、キーッというフランジ音を響かせながらゆっくり走る。武州中川8:35着で下車。ここで降りたのは私一人。駅前から矢岳の秀麗な三角形の山容と、酉谷山から熊倉山にかけての稜線を仰ぐ。WCを済ませ、2Lプラティパスに水を満タンに入れて歩き出す。

駅の西側の踏切を渡り、こんもりと緑に覆われた大反山に向かって車道を緩く登って行く。上空は青空が広がり、白いもこもことした雲が浮かぶ。日差しが強く、気温が高くて、まるで初夏の陽気だ。既に上はTシャツ1枚で歩いている。

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武州中川駅より矢岳(中央右奥)を望む

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大反山に向かって歩く

山際に近づいて田代稲荷神社を過ぎ、写真の小屋の前で左折。小屋の壁には「←ハイキングコース」との標識が掲げられている。浄水場の脇を登って杉林を抜けると、数軒の民家が建つ漆平に出て、畑地に突き当たる。「←大反山 若御子山」という古い道標に従い、畑地を迂回するように左折。畑地の角を右折する。ここにも物置小屋に「↑矢岳 大反山 若御子山」の古い道標がある。前回、矢岳に登ったときは清雲寺からのスタートで、取り付きで道を探してウロウロしたが、今回は要所に道標があって、すんなり歩ける。

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この小屋の前で左折

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漆平の畑地に出て左折

この先は前回も歩いていて、見覚えのある道だ。杉林の中の山道を登り、防獣ネットを開閉して通過。「←フクジュソウ」「←若御子遊歩道」の道標のある分岐は、左に道を分けて直進。「新秩父線70号に至る」との送電巡視路の標柱を見ながら進む。

やがて、水がバンバン流れる沢を横切る。こちらの水の方が冷たくて美味そうなので、プラティパスの水を入れ替える。沢を渡った所の岩壁に基部に馬頭尊の石碑があり、「万延二(1861年)六月」と刻まれている。

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若御子山遊歩道と矢岳への
登山道(直進)の分岐

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馬頭尊

山道はここから急な尾根を大きくジグザグを切って登る。かなり高度を上げて、ようやく山腹を右にトラバースする道となり、ひと息つく。枝尾根を越える地点に「←矢岳」の標識と壊れた木の祠がある。トラバース道を進むと杉林が広範囲に伐採され、送電鉄塔(新秩父線70号)が建つ斜面に出る。展望が開け、熊倉山が良く眺められる。こんな好展望は、前回はなかった。

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急な尾根をジグザグに登る

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送電鉄塔(新秩父線70号)から
熊倉山を望む

伐採斜面から杉林に入り、程なくクタシノクビレの鞍部に登り着く。「←武州中川駅」の道標あり。左(北)の杉植林に覆われた稜線を登ると大反山だが、先は長いし、体力温存のため、今回も登頂は割愛。腰を下ろして休憩していると、矢岳方面から単独ハイカーさんがやって来て、武州中川駅に下って行った(この日、酉谷峠に着くまでに出会ったハイカーさんは、この人1人のみ)。

鞍部から新緑に覆われた尾根を登ると、すぐに送電鉄塔(新秩父線71号)に着く。鉄塔の周辺は広く伐採され、大持山と武甲山の眺めが開けて、浦山川の谷底には秩父さくら湖(浦山ダム湖)の湖面の一部が見える。

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クタシノクビレ

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送電鉄塔(新秩父線71号)から
大持山と武甲山を望む

雑木林の新緑に覆われた尾根を急登して、962m標高点のピークに着く。ここにも「←武州中川駅」の道標あり。東に落ちるフナイド尾根の入口にはトラロープが張られ、「この先は登山道ではありません。」という標識が吊り下がっている。下山の際の道迷いを防止する配慮らしい。

杉林と雑木林の境の尾根を緩く登降すると、左側は広範囲に伐採され、防獣網で仕切られてカラマツの幼樹が植栽された斜面となる。展望が開け、行く手には矢岳の頂、左手には大持山から有馬山にかけての稜線、眼下には秩父さくら湖畔のネイチャーランドの園地が眺められる。前回は樹林に覆われて、ほとんど展望はなかったから、えらい変わり様だ。

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962m標高点
フナイド尾根入口の警告標識

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伐採地から矢岳(中央)を望む

左が伐採地、右が雑木やちょうど花を付けているアセビの林の尾根を辿ると平坦な頂に登り着く。文字が擦れて、かろうじて「篠戸山1040m」と読める山名標識がある。眺めが開けて気分が良い所だし、そろそろ昼時で腹も減ったので、ここで大休止して昼食にしよう。今回はテント泊山行なので、昼食はコンパクトな棒ラーメンだ。久し振りに食べると美味しい(しかし、続けて食べると多分飽きる^^;)。

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伐採地から武甲山を振り返る

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篠戸山頂上

ラーメンを啜っていると、遠くの空からゴロゴロと、最初は気のせいと思った程、微かな音が聞こえてくる。スマホで雷雲情報を確認すると、西に雷雲があり、雲取山まで広がって来ている。これはまずいな〜。

昼食を終え、矢岳に向かって歩き出すと、上空は暗くなり、雷鳴は近づいて大きくなってくる。雷が聞こえたら既に落雷の危険があり、すぐに安全な場所に逃げるべき、と言われているが、現実的にこんな山中で安全な場所ってどこだろう。尾根の両側は急斜面で、別の危険性が大だ。背が高く疎らな樹林帯に入っているので、直撃はないんじゃないかな。側撃雷を食らわないよう、木の幹になるべく近づかないようにして歩く。幸い、雨は落ちてこない。

(この日の午後、丹沢山地の鍋割山で、木の下に雨宿りで移動した登山者が落雷で亡くなった事故が発生している。)

運を天に任せた状態で進んで行くと、黒焦げで折れた木があり、嫌な予感。矢岳へ最後の急坂にさしかかる。前回はここを下るのは嫌だと思った程の急坂だったが、小さくジグザグを切って良く踏まれた道型があり、歩き易い。

登り着いた矢岳の頂上は樹林に覆われて展望は全くなし。相変わらず地味な頂だ。達筆標識は健在。因みに、矢岳の三角点の標高は1357.9mと奇数が昇順に並び、故に矢岳は「奇数峰」と呼ばれている。

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矢岳への急坂に取り付く

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矢岳頂上

雷雲は弱まり、雷鳴の間隔はだいぶ長くなったが、まだゴロゴロと響いてくる。とにかく先に進もう。矢岳の頂上から小さなアップダウンのある尾根を辿り、赤岩ノ頭への緩い登りにかかる。途中に烏帽子谷を経由して秩父林道に下る道の分岐点があり、「牛首峠 − 割谷ノ頭 − トリ谷小屋方面 注意路なし(小屋まで約5…」と書かれた朽ちた道標が地面に落ちている。前回、この辺りで下山口を探してウロウロし、この道標も見ているから懐かしい。しかし、この辺りに繁茂していたスズタケは枯れて、綺麗さっぱり無くなっている。なお、下山路は歩く人が少ないためか、道型がほとんど消えている。

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この岩場は隙間を通過

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アセビが点在する尾根を登る

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烏帽子谷への分岐点にある
古い道標

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痩せ尾根を辿る

赤岩ノ頭から先の尾根は初めて歩く。天然檜やアセビが根を張る痩せ尾根となり、小さなアップダウンが多い。両側が切れ落ちた個所もあり、荷物が重いので、バランスを崩さないよう注意して進むのに労力を使う。やや広くなってダケカンバの生える尾根を登ると、アセビに覆われた立橋山の頂上に着く。北西に落ちる立橋尾根の入口は、迷い込むのを防ぐために木の枝で塞がれている。

水を飲んでしばらく休憩。いつの間にか雷鳴は聞こえなくなっている。立橋山から痩せ尾根を少し下り、1568m標高点への登りにかかる。右側に岩壁を見ながら、左脇の急坂を登る。坂の途中には、小さく白い花が点々と咲いている(後日調べると、バイカオウレンという花らしい)。

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立橋山頂上

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1568m標高点へ急登

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バイカオウレン

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木の根が絡む尾根を辿る

1568m標高点を越えると、正面間近に都県境尾根の日向谷ノ頭、右に黒木に覆われた小黒を見る。日向谷ノ頭とのギャップに向かって急降下。この辺りは深山幽谷の趣きが濃い。下り着いたギャップには「牛首」の標識がある。

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小黒(右)を望む

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牛首に向かって急坂を下る

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牛首

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急坂を登り返す

牛首からの登り返しは、岩場を交えた急な細尾根となる。ようやく傾斜が緩むと、枯れ草原と疎らな雑木林に覆われた都県境尾根に登り着く。奥多摩側に少し下って、無事に縦走路に合流する。

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都県境尾根に登り着く

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縦走路に合流

ここからは一般登山道だが、日向谷ノ頭の南面を巻く個所は岩壁をトラバースしたり、桟道を渡ったりする道で、気が抜けない。やがて木の間越しに酉谷山と酉谷山避難小屋が見えると、カラマツ林をのんびりトラバースする道となる。

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日向谷ノ頭の南面を巻く

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酉谷山と酉谷避難小屋を望む

酉谷山避難小屋は、稜線直下の「酉谷峠」の道標から少し下った斜面にある。南面は眺めが開けて、奥多摩の山々を一望できる。小屋の中を覗くと、板敷は既に寝袋を並べた宿泊者でみっしり満杯。まあ、こうなりますよね〜。小屋の前は狭く、テントを張る余地はほとんどない。小屋前の水場から湧き出す水をプラティパスに満たして、稜線に上がる。

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酉谷山避難小屋

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酉谷山避難小屋の水場

縦走路を少し戻った最低鞍部付近は二重山稜のような地形で、枯れ葉が散り敷く平地があちこちにあり、格好の幕営地だ。既に4張程のテントがあるが、それぞれ離れて張ることができ、余裕たっぷり。私も早速、設営して居心地を整え、うずらくんたまとピーナッツをツマミにウィスキーをちびちび舐める。夕食はレトルトのカレー。陽が落ちて暗くなり、酔っ払って就寝。長袖のアンダー上下とフリースを着込んでシュラフに潜り込む。シュラフカバーを持って来たが、なくても十分温かい。

夜中に目を覚まして外に出ると、木立の間から下方遥か遠く、秩父と関東平野の街の灯りが瞬いて見える。星空も広がり、明日は天気が良さそうだ。しばらくこの夜景を眺めて、テントに戻る。

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酉谷峠の稜線上に幕営

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秩父市街と関東平野の夜景

5月5日
天気:
行程:酉谷峠 5:55 …酉谷山(1718m) 6:15 …小黒(1650m) 6:45 …東大演習林標識 7:15 …檜岳(1451m) 8:10 …シラカケ岩 8:45〜8:50 …熊倉山(1427m) 9:30〜9:40 …熊倉山登山口 11:35 …白久駅 12:30

ぐっすり眠り、外が明るくなり始めて目を覚ます。カップスープとパンの朝食をとり、テントを畳んで撤収。その間にすっかり陽が昇る。今日は快晴だ。避難小屋の水場に立ち寄って、水を汲む。今日は半日行程なので、1Lで足りるだろう。酉谷山へ、広くなだらかな尾根を登る。途中で、真っ白に冠雪した富士山を遠望する。

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酉谷山への登りで小黒を望む

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富士山を遠望

酉谷山の頂上には女性のソロ登山者がいらして、挨拶を交わした後、長沢背稜を南西方向に下って行った。頂上からは南面の奥多摩の展望が開け、鷹ノ巣山や六ッ石山、御前山、大岳山などが眺められる。

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酉谷山頂上

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酉谷山から奥多摩の山々を望む

酉谷山から北へ、小黒のピークを木の間越しに正面に見て下る。踏み跡は錯綜して分かりにくい。下り着いた鞍部は大血川峠と呼ばれている。

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小黒へ向かう

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大血川峠

鞍部から急坂をひと登りすると、樹林に覆われた小黒の頂上に着く。この辺りは道迷い遭難が多発し、魔境や魔界などと称されている。現在では道迷い防止のため、迷い込み易い尾根の入口にはロープが張られ、さらに熊倉山方面に下る道は左右のロープで誘導されて、迷いようがない。二重山稜のような地形を過ぎ、尾根の左斜面を横切って下る。

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小黒頂上

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熊倉山への道標とロープ

尾根に復帰すると広くなだらかな斜面となる。前回、逆コースで歩いたときはスズタケが繁茂していたが、ここも今では枯れ果て、広々と開けて気持ち良い。緩く下ると東大演習林の丸い標識が立つ。これは懐かしいなあ。ここから大血川に下るルートは遭難多発後に通行禁止となり、下り口はロープや丸太でガッチリ封鎖されている。

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スズタケの消えた尾根

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「山火事注意/東京大学」の標識

ここから熊倉山までは初めて歩く尾根だ。まだ冬枯れで明るい雑木林に覆われ、広く緩い尾根がしばらく続いて楽だ。檜やアセビに覆われた1452m標高点を過ぎると緩い下りとなり、行く手の木の間越しに檜岳が高々と見える。えー、あれを登らないといけないのか。楽な道が続くと思ったのに、ガックシ。

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広くなだらかな尾根を辿る

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行く手に檜岳が高々と見える

長い急坂を小さくジグザグを切って登り、檜岳頂上に息を切らせて辿り着いて、一休み。頂上は山名の通り檜の植林に囲まれて、展望はない。

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檜岳への急登

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檜岳頂上

檜岳から細尾根を辿ると、痩せ尾根に変わって岩場も出てくる。また、アカヤシオが点々と咲いている。さらに小さなアップダウンのある岩尾根になり、アカヤシオがかなりまとまって咲いている。しかも、ちょうど見頃。これは期待していなかったので嬉しい。

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アセビの尾根を辿る

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アカヤシオ咲く岩尾根

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アカヤシオが見頃

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シラカケ岩の基部に着く

大きな岩壁に突き当たり、基部を右に巻く。岩棚状のルートを登って稜線に復帰。稜線上を少し戻った小岩峰上に「シラカケ岩」の標識があり、三方が切れ落ちて高度感のある素晴らしい展望が得られる。南には越えて来た檜岳を前景にして、小黒や酉谷山が眺められる。酉谷山から視線を右へ転じると、大血川の深く大きな谷を取り囲む長沢背稜の山々が連なり、芋木ノドッケがどっしりと聳える。妙法ヶ岳のギザギザの稜線も見え、その奥には和名倉山がゆったりと大きな山容を横たえる。

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シラカケ岩から酉谷山を望む

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シラカケ岩から芋木ノドッケを望む

シラカケ岩から先も岩尾根と見頃のアカヤシオが続く。岩尾根の小ピークの一つに「蝉笹山 1440m」の標識がある。

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アカヤシオが…

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…見頃

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蝉笹山頂上

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痩せ尾根のアップダウンが続く

蝉笹山から熊倉山までは、地図で見ると然程の距離ではない(約650m)が、アップダウンの多い痩せ尾根で、意外と時間がかかる。やがてアセビに覆われた緩い尾根の登りとなると石祠があり、その直ぐ先の岩場に熊倉山の三角点標石と山名標識がある。やれやれ、やっと着いた。人は誰も居ないが、程なく女性のソロ登山者が北側から登って来た。

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熊倉山頂上

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熊倉山の頂上広場

下山は、城山コース経由で白久駅に向かう最短路をとる。後は下りだから楽だろうと思ったが、然うは問屋が卸さない。頂上直下で日野コース経由で武州日野駅に向かう道を分けると、一直線状の急な尾根上を小さくジグザグを切って下る道となる。木立を透かして、遥か下に緑に覆われた山麓を俯瞰する。

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城山コースと日野コースの分岐

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城山コース(小幡尾根)を下る

グングン下ると、途中、尾根が途切れて落ち込み、ここは右から巻き気味に急坂を下る。下って振り返ると、見上げるような崖だ。この先も急な尾根の下りが続く。重荷を背負っての急降下はなかなか応える。

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途中の急坂

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山麓を眺めながら下る

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急坂を振り返って仰ぐ

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小さな岩場

傾斜が中弛みしたと思ったら、1236m標高点への登りとなる。振り返ると既に熊倉山の頂稜が高い。1236m標高点ピークを越えると、小さな岩場の下りがある。アセビと新緑の雑木林の尾根を急降下。途中で、数組のハイカーさんとすれ違う。この尾根は登りもなかなか大変そうだ。再び小ピークを越えると後は下り一方だ。杉植林帯に入り、とんでもない急斜面を大きくジグザグを切って下る。

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新緑に覆われた尾根を急降下

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急傾斜の植林帯に入って下る

長い下りにいい加減うんざりした頃、城山との鞍部を越える林道に下り着く。やれやれ。休憩して、残りの水を飲み干す。ここには数台分の駐車スペースがある。登山口にはたくさんの案内があり、その中に、熊倉山の頂上で毎年4月29日に行っていた開山式を今年から行わないと言うものがあった。主催していた地元荒川山岳会が会員の高齢化などで解散したことなどが理由とのことである。

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車道に下り着く(熊倉山登山口)

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下ってきた小幡尾根を仰ぐ

後は車道を下って白久駅に向かう。登山口から少し下った地点から、下って来た尾根を見上げることができる。写真では分かりにくいが、のしかかるような急斜面で、登りの前にこの光景を見たらめげそうである。

山腹をジグザグに下り、沢筋に出てしばらく歩くと、土砂崩落のため通行禁止となった白久林道コースの入口を通過する。民家(別荘っぽい)が現れ、敷地が広そうな谷津川館の入口を過ぎる。振り返ると、谷津川源流域を壁を立てたように急峻な山稜が取り囲んで、熊倉山の険しさが良く分かる。

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通行禁止となった
白久林道コース入口

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熊倉山を振り返って仰ぐ

強烈な陽射しの下、最後は少々暑さに参って白久駅に辿り着く。待合室で涼んでいると下り列車が到着し、大勢のおじさんが下車して、線路脇の小道に一斉に入って行く。これは何事と思ったら、駅員さんが、SLを撮影しに来たんだよ、と教えてくれた。近くの踏切が撮影ポイントだそうで、確かにホームからも踏切に集まった方々が見える。私もホームで撮影してみた。

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白久駅

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秩父鉄道のSL(C58 363)

三峰口から折り返して来た列車に乗車して、白久12:58発。祭の湯で汗を流して行こうと思い、御花畑駅で下車したが、GWの秩父の混雑を甘く見ていた。市街は至る所、観光客で溢れかえり、こりゃなんじゃ状態。祭の湯の駐車場も満杯で大混雑必至だから入浴は諦めて、御花畑駅前で立ち食いうどんを食べただけで帰途につく。寄居で八高線に乗り換えようとしたら、次の高崎行は何と2時間後(^^;)。結局、熊谷経由の大回りで桐生に帰った。


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