根本山

2019年5月2日(木)
天気:
メンバー:T
行程:三境林道入口 7:35 …十四丁(ヒノキデ沢出合) 8:20 …籠堂跡 9:20 …根本山神社 9:50 …根本山(1199m) 10:35〜10:45 …三境林道入口 12:00
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

根本山の根本沢コースは、最近では2016年6月に歩いている。そのときは道迷いや滑落の危険を感じる個所がところどころにあって、やや荒れていたが、その後、根本山瑞雲倶楽部によって道標や危険個所へのロープの設置等の整備がなされ、さらに、江戸時代に根本山神社への表参道として賑わった表坂(男坂)ルートが整備されて復活したとのことで、ハイトスさんが2017年の4月12月に歩いて記事をアップされている。以降、表坂を登ったというネット情報がだんだんと増えて、直近では4月29日にtancro氏がレポをアップされている。これに触発されて、GW6日目に表坂を登りに出かけてきました。

朝7時半頃に登山口の三境林道入口に着くと、既に10台以上の駐車がある。私の車の隣では、トラックで来たおじさん3人組がMTBで出かける準備をしている。話を伺うと、根本山から野峰へ回るそうだ。自転車を担いで登るのは凄いなあ。野峰からの下りは確かに山サイ向きで、私も自転車乗りに会ったことがある。

前回はなかった登山口の道標を見て、不死熊橋に向かう。不死熊橋手前の広場にも根本山瑞雲倶楽部が設置した「根本山参詣路の歴史遺産案内図」があり、地形図上に遺物の位置が示され、簡単な解説も付されていて、大変参考になる。

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根本山登山口の道標

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不死熊橋手前の広場
(画像クリックで歴史遺産案内図を表示)

祭りでもあったのか、注連縄が張り渡された不死熊橋から沢コースに入る。一昨日、まとまった雨が降ったため、山道は湿って滑り易い。沢を見下ろすとドウドウと水が流れて、沢登りならばちょっと不安を感じるレベルの水量だ。

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不死熊橋

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左岸の高巻き道を進む

左岸の高巻き道から、丸太橋で右岸に渡る。ここは前回は飛び石伝いだった。少し進むと、二十丁の丁石がある。すぐ先で道は左岸に移るが、水量が多いため、飛び石伝いではまず間違いなくドッボンしそう。あっさり観念し、靴と靴下を脱いで渡渉する。すぐ後にやってきたハイカーさんは、少し上流で飛び石伝いに渡ったようだ。

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丸太橋を渡る

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二十丁

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ここで渡渉

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再び左岸を高巻く

左岸の高巻きが終わると金網に石詰めした護岸に出て、アルミ梯子の橋(天狗のかけ橋との名札がある)で右岸に渡る。両岸の山腹を覆う鮮やかな新緑を眺めながら高い所をトラバースする。右岸支流のヒノキデ沢の出合に十四丁の丁石がある。

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天狗のかけ橋

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新緑が鮮やか

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ヒノキデ沢出合の十四丁

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右岸の水際を進む

右岸の水際を進み、次の右岸支流のキツトヤ沢の出合を過ぎると、前回見逃していた十三丁の丁石を見つける。この辺りは、前回は多量の倒木が道を埋めていたが、整理されて歩き易くなっている。おかげで隠れていた丁石が見えるようになったようだ。

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大きな倒木

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前回見逃した十三丁

炭焼き窯の跡を過ぎると、高巻き道と沢沿いの根本古道(増水時は通行不可)に分かれる。遡るにつれて水量は減って問題ないので、古道に入る。しかし、足元が柔らかくてズルズル滑る。ここは高巻き道の方が楽だ。すぐに高巻き道と合流して、沢を何度か渡り返す。丸太橋(シオジ橋)を渡って左岸を進むと、岩壁の基部に十丁、ロープを伝って九丁の丁石を見る。

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沢沿いの根本古道

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シオジ橋で左岸へ

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十丁

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右側の岩の基部に九丁

金山沢出合、大割沢出合を過ぎ、少し進んだ所に六丁の丁石がある。

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山肌を覆う新緑

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左岸を進んだり……

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右岸へ渡ったり……

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右岸に渡った所に六丁

右岸からミニゴルジュ状の小割沢を合わせると五丁の丁石があり、その奥に魚止の滝が落ちている。ちなみに、前回の山行記録ではこの滝を出典不明のまま「魚止めの滝」と記していて、正確な名称か、気になっていた。歴史遺産案内図でも「魚止の滝」とされているから、間違いではないようだ。

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魚止の滝の手前に五丁

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魚止の滝

魚止の滝の右岸に張られたロープを登ると、高巻き道と新設の水線通しの道に分かれる。前回、高巻き道はかなり高い所をトラバースして怖かった。ここは新しい道へ。ロープと鎖でへつり、岩場の段差は設置されたボルトを足場にして下る。

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滝上をロープと鎖でへつる

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ボルトを足場に下る(振り返って見る)

二基の石祠を過ぎると二丁の丁石がある。これは前回、何故か見逃している。

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石祠

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前回見逃した二丁

沢沿いに進むと、2017年5月に沢の中から引き上げられたという鈴台が置かれている。説明板によると、「鈴臺」と刻まれた文字の間にあるマークは根本山神社のシンボルの天狗の羽団扇で、法具を一時的に置く台として使われたとのこと。これはなかなか貴重な遺跡ではなかろうか。

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2017年5月に発見された鈴台

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石柱が点在する

水流を減じた沢を遡ると、無銘の石柱(上流から流れて来た石段?)や根本山神宮の石碑を見る。左岸の斜面に取り付いて石段を登ると、二つ目の根本山神宮の石碑がある。沢に降りた所の二俣が籠堂跡で、石灯籠の他に錆びた鉄梯子が横たえて置かれている。説明板によると、表坂の不動の滝に架けられていたものが近年の土石流で押し流されて埋もれていたものを、2016年7月に発掘してここに置いた、とのこと。裏坂(女坂)の鉄梯子と同時期の天保十二(1841)年に設置されたものだそうである。

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対岸に渡ると石段

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籠堂跡と表坂の鉄梯子

二俣の右に入ると、また直ぐに二俣となり、左が従来から登山道となっている裏坂、右が復活した表坂となる。ここからが今日の山歩きの主題だ。表坂は小さなゴルジュで、覗き込んで目を凝らすと(写真では判らないが)奥の岩壁に石祠があるのが見える。

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裏坂(左)と表坂(右)の二俣

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二俣から表坂の奥を覗き込む

表坂に入って登ると小滝(不動の滝)があり、滝下の岩陰に不動明王の石像がひっそりと祀られている。

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不動の滝

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滝下の岩陰の不動明王石像

固定されたロープで不動の滝を越えると小さな案内看板があり、表坂ルート略図と「岩登りの知識・経験を活かして、自己の体力・技術に合った、無理のない登山をお楽しみください」云々の文言が書いてある。長いロープを伝って、傾斜の強い岩場の途中にある石祠(岩戸山神)に登り着く。石祠の背後の岩場をさらに登り詰めると角力場という歴史遺産スポットに至るそうだ。しかし、かなりおっかなそうなので、当面は止めておこう。

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岩戸山神への登り

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岩戸山神

石祠の左手に続くミニゴルジュを登る。ゴルジュを抜けると、左の頭上に根本山神社が見える。緩い新道と急な旧道に分かれるので、旧道へ。かなりの急斜面を固定ロープで攀じ登る。古い鎖も残っているが、腐食が進んでいるので使用できない。

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ミニゴルジュを登る

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頭上に根本山神社を仰ぐ

急斜面を這い上がって根本山神社に登り着く。表坂は短いながら、沢登りっぽくてとても楽しめた。神社にお参りしたのち、根本山の頂上に向かう。途中、散発的にアカヤシオが咲いている。ここから先の道の状況は、前回と変わった点はほとんどない。途中の灯籠台の跡のある岩場に獅子岩の標識が付いたくらいだ。

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根本山神社

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獅子岩

連続する鎖場を登ると左手が開けた個所があり、見上げる山稜には割と纏まってピンク色があるのが眺められる。

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左手にはアカヤシオ

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奥社

奥社を過ぎ、行者山に登り着く。前回の山行記録ではこのピークを峰の平としていたが、歴史遺産案内図によると行者山と呼ぶらしい。行者山からの下りにも古い鎖があり、これも江戸時代のものとのことである。点々と咲くアカヤシオを愛でつつ、尾根を辿る。中尾根十字路からひと登りして、根本山の頂上に着く。

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行者山の下りの鎖

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アカヤシオ

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中尾根十字路

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根本山頂上

頂上では2組3人のハイカーさんが休憩中。立派な山名標識が立てられ、丸太を並べた椅子まで置かれて、色々賑やかになった。頂上の北側の尾根ではアカヤシオがちょうど見頃だ。樹林の一角が切れ、袈裟丸山〜皇海山の山並みがピンク色に縁取られて眺められる。これは好展望だ。しかし、看板にある「根本山絶景スポット 天狗の見晴し」との惹句は、ちとオーバーかも(^^;)。

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頂上はアカヤシオが見頃

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袈裟丸山〜皇海山を遠望

今日の山歩きの目的は既に達成しているので、あとはサクッと中尾根を下る。途中、登ってくるハイカーさん数組と交差。石祠を過ぎると杉植林帯に入り、林道に下り着く。ここの道標も随分立派なものになった。すっかり春の陽気となって、林道歩きが暑い位だ。駐車地点には正午に戻る。時間が早いので、車はまだほとんどが残っている。

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中尾根の中程の自然林

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トウゴクミツバツツジ

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熊鷹山〜丸岩岳の稜線を仰ぐ

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石祠

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中尾根登山口の道標

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三境林道入口の駐車スペース

帰りは久し振りに梅田ふるさとセンターに立ち寄る。GW中の行楽日和とあってドライブで来た観光客が多く、自転車乗りの一団も居る。食堂に入って昼食に天ざるそばを食べ、干しリンゴ等のお土産を買ったのち、帰宅した。

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梅田ふるさとセンター

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天ざるそば(980円)


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