小俣城山〜ヤシオ山〜御嶽山
この週末、土曜は曇時々霧雨の天気。日曜も朝起きて表を見ると小雨がぱらついている。これは今週の山歩きは休みだな、と思って、自宅で過ごしていたが、午後になると雨が上がった。今からでも近くの里山ならば歩けそうだ。少しは歩いて運動したいし、ヤシオ山でアカヤシオが咲いている時期ではないかな、と思い立って、出かけてきました。
自宅から登山口の叶花(かのうけ)集会所までは車で約15分。集会所の広い駐車場に車を置く。「カタクリ群生地」の案内看板があり、群生地まで徒歩6分とある。春日橋を渡り、小俣川に沿って上流に向かう。周囲の山々には新芽が出始めており、これからの新緑の季節が楽しみ。程なく、左手の山裾に「カタクリ群生地」の大きな看板が見えてくる。
入口の防獣フェンスを開閉して通り、小沢沿いの良く踏まれた山道に入る。周囲にはシカの食害除けのために取り付けられた銀テープがひらひらしている。カタクリは既に時期を過ぎているので、花は全く見当たらない。谷間を登り、最後にちょっと急坂を登って尾根の上に出る。T字の分岐に道標があり、まず左の城山へ向かう。
雑木林の尾根を緩く登って小ピークに着くと、左に宝珠坊橋への道が分岐する。周囲にはヤマツツジの紅色の花がポツポツ咲いている。
右に折れて尾根を辿る。右側の谷底はゴルフ場(城山CC)で、その向こうに御嶽山(姥穴山)がもっこりとピークを擡げている。空堀を2つほど越えて城山頂上に登り着く。
この頂はかつての小俣城の城址だそうで、小広い平地となっている。平地の東端には潰れた石祠と山名標識、西端に三角点標石がある。南面は急斜面で、木立の間から南西方向に広沢丘陵の茶臼山が眺められ、折しも覗いた晴れ間からの日差しが渡良瀬川周辺の市街の屋根に反射して光っている。展望もあるし、休憩に適した広場もあるし、なかなか寛げる頂上だ。ブロックチョコを齧って少し休憩する。
城山頂上からカタクリ群生地分岐まで戻り、尾根を直進してヤシオ山に向かう。ところどころの木の間から御嶽山が眺められる。低山ながら、なかなか目立つピークである。ヤシオ山に近づくと、露岩が多いザレ地にアカマツが生えた尾根の緩い登りとなる。さて、アカヤシオは咲いているかな〜。
ヤシオ山の頂上に着くと、アカヤシオが満開\^o^/。かなり花つきは良いのではなかろうか。週末の雨に打たれてちょっと散りかけており、見頃にギリギリ間に合った感じである。頂上の周辺にいくつも満開の株があり、日差しも当たってなかなか綺麗である。
良いタイミングでアカヤシオが見られたことに満足して、次は御嶽山に向かう。一旦降って、岩稜と言うには大げさだが、露岩や小さな岩場のある痩せ尾根を登る。振り返れば、夕暮れの色が差し始めた石尊山が眺められる。登り着いたピークはやまの町桐生の記事(末尾参照)によると、烏ヶ寝処(からすがねど)と呼ぶそうである。
烏ヶ寝処から小さく下って、白葉(しらっぱ)峠〜御嶽山の間の山道に合流する。この地点には「←ヤシオ山方面」との道標がある。向かいの斜面は数年前に大規模に伐採されて、北から西にかけての展望が開ける。ここから御嶽山に向かうと、雑木林の急斜面に一直線に付けられた山道となり、固定ロープを手摺にして登る。
急坂をこなして東西に稜線を延ばす御嶽山頂上に登り着く。頂上には石組の上に祀られた石祠と御嶽信仰主神の座王大権現の石像がある。御嶽山に登ったのは3年半ぶり3回目(前回の山行記録)。この頂から南に落ちる尾根上には御嶽講の石像・石碑群があり、山岳信仰の里山として大変面白い山である。
時刻は16時を過ぎ、再び曇って薄暗くなってきた。あとは白葉(しらっぱ)峠に出て、車道を歩く。急坂を下って伐採地に戻り、桐生市街や雲間から平野に降り注ぐ光芒を眺め、尾根を辿って白葉峠に下り着く。しばらく振りにこの峠にきてみたら、仙人ヶ岳への登山口の崖にアルミ梯子がかかっている。歩く人が増えているのだろう。満開のヤマザクラを眺めながら、車道を小俣側に下り、叶花集会所に戻った。
参考URL:やまの町桐生の城山、小俣ヤシオ山から御嶽山、菱・御嶽山の各記事。