巣神山〜小法師岳

天気:
メンバー:T
行程:庚申ダム 8:15 …巣神山(1226m) 10:05 …小法師岳(主三角点) 11:40〜12:55 …巣神山 13:55 …庚申ダム 15:00
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

一昨年の5月に足尾の二子山に登ったときは、新緑が綺麗でツツジが見頃だった。また、ツツジを目当てに足尾に行こうかな。そのときより時期は1週早いが、今春は季節の進み方が早いので、ちょうど良い頃合だろう。という訳で、今回は小法師岳に登ってきました。

庚申ダムの駐車場に車を置き、ここから出発する。車道を少し戻って滝沢を渡り、右に分岐する道に入る。これが、地形図の破線路への入口のはず。

庚申ダムの駐車場
ここから山道に入る

道は墓地を横切り、沢の右岸に渡って転石が多い杉林の中を登る。「水源かん養保安林」の看板を通り、沢に沿って登る。道型はあまり明確ではなく、なんとか辿れるレベル。左岸に渡って沢からかなり高いところをトラバースして登る。

右岸に山道が通じる
左岸に移って登るが…

道型はだんだん怪しくなる。獣道に入り込んだかな。途中で切り返して山腹をジグザグに登っていく踏み跡があったので、あれが正解だったかなあ(復路で正解と判明)。いよいよ道は怪しく、沢身に入って沢登りとなる。苔むした転石が多い他は特に困難はないが、陰気で、登って面白い沢ではない。

やがて左岸から山道が降りてきて合流。正しいルートに再び乗ったようだ。山道を辿り、沢の源頭で杉林に覆われた急斜面をジグザグに登って、尾根の上に着く。

…道を失って沢を登る
尾根に登り着く

新緑に覆われた尾根のあちこちで、ヤマツツジが満開。鮮やかな赤い花を咲かせている。作業道の痕跡を辿って登る。山腹を見下ろしても緑の中にヤマツツジの赤が混じって、なかなか良い眺めである。作業道から防火帯に変わって、尾根を登っていく。標高が上がるとヤマツツジはまだ蕾のものが多く、代わりにトウゴクミツバツツジが咲いている。

ヤマツツジ
ヤマツツジが満開
尾根上の防火帯を辿る
トウゴクミツバツツジ

やがて笹原が現れるが、鹿に食われているのか背丈が低い。低木もボサボサ生えているが、皮が齧られて立ち枯れしている。短い急坂を登ると巣神山の頂上に着く。頂上とは言っても尾根の途中で、ピークらしからぬ所だ。三角点標石があり、周囲に露岩が点在する。展望はなし。ミニドーナッツを食べ、水を飲んで一休みする。

防火帯のやや急な登り
巣神山頂上

巣神山からも緩やかな尾根上の低い笹原に覆われた防火帯の登りが続く。右側の緩斜面はカラマツの植林となり、これも新芽の緑が鮮やかで綺麗。この緩斜面にはかつて草刈スキー場が開設されていたそうだが、現状からはとても想像できない。

広く緩やかな尾根を登る
草刈山頂上

草刈山の頂上を過ぎるとシロヤシオが現れ始める。これも株によっては満開だ。トゴクミツバツツジも多い。1425m標高点を過ぎると、行く手に茫洋とした小法師岳を望む。

シロヤシオ
シロヤシオも満開
ツツジ咲く尾根を行く
小法師岳方面を望む

一旦、短く急な坂を下って、登り返す。左が杉林となった防火帯の尾根を登る。最後はちょっと急な登りとなり、雨降沢の頭(T字形とも呼ばれている)に着く。ルートはここで左に折れる。「←小法師岳 原向駅へ→」と書かれた古い道標が枯れ木の幹に打ち付けられていて、下りのときは良い目印になる。

杉植林の境界を登る
雨降沢の頭の道標

防火帯の尾根をゆるゆると登って、標石と2つの「小法師岳 1593.1m」の山名標が木立に打ち付けられた地点に着く。実はここの標石は主三角点で三角点ではなく、つまり本当の頂上ではないのだが(後日、GPSのログを地図に表示して気がついた^^;)、すっかり頂上と思ってここで昼食にする。今回は下調べ全然しなかったからなあ。大ポカ。しかし、庚申山や皇海山、鋸山が良く眺められるから休憩適地ではある。稜線を吹き渡る強風を避けて風下に腰を下ろし、昼食にする。消え残っていた僅かな雪を利用して、最近お気に入りのWHITE BELGを良く冷やしてから飲み、COOPソース焼きそばを作って食べる。

防火帯の笹原を登る
丈の低い笹原を進む
気持ち良い笹原が続く
小法師岳(主三角点)

昼食後、ふと、この先の尾根の方がここより高いことが気になる。それに、袈裟丸山が良く見える場所があるかも知れないし、と思って行ってみることにする。しかし、袈裟丸山は木立を透かして見えたのみ。写真を撮って引き返す。これにより、図らずも小法師岳の真の頂上を踏んだことになる。三角点標石を見ていないのは気になるが、まあいいか。

小法師岳の山名標
尾根の先には針葉樹が現れる
小法師尾根の上部を眺める
皇海山と庚申山を望む

下山は往路を戻る。最後の沢沿いの山道は、下っていけば道型は比較的明瞭だ。左岸の山腹のかなり高いところをトラバースし、最後はジグザグに急降下して、行きにここで間違えたかな、と思った地点に下り着く。この道は登りの際はどんどん沢から離れてしまうから、知らないと不安で辿れないと思う。しかし、ここの山道は解明できたから、もやもやはスッキリ晴れて、庚申ダムの駐車場に戻る。今日は一人のハイカーさんにも会わなかった。久しぶりにかじか荘に立ち寄って日帰り入浴したのち、桐生への帰途についた。