丹後山〜大水上山

天気:
メンバー:T
行程:ゲート 6:45 …十字峡 7:10 …栃ノ木橋 7:45 …二合目 8:25 …ジャコノ峰 10:10 …八合目 10:35 …丹後山(1809m) 11:10 …大水上山(1831m) 11:40〜13:00 …丹後山 13:20 …八合目 13:45 …二合目 14:50 …栃ノ木橋 15:25 …十字峡 16:00 …ゲート 16:30
ルート地図 GPSのログ(往路のみ)を地理院地図に重ねて表示します。

十字峡から丹後山登山口に向かう三国川沿いの林道は、例年ならば6月まで雪に覆われ、雪崩やスノーブリッジ崩壊などの危険があって、エキスパートでないと通行は難しい。しかし、今年は雪が異常に少なく、GWに尾瀬〜平ヶ岳〜丹後山を縦走して十字峡に下った「山が一番」さんの山行記録によると、林道上の雪は既に消えているとのこと。5月の早い時期に丹後山に登るには少雪は逆に好都合ということで、今年限定で楽して(ズルして)登って来ました。少ないとはいっても山上にはまだまだ雪があり、利根川源流域の残雪の山々の展望を楽しんで来ました。

桐生を早朝に車で発ち、関越道・赤城IC〜六日町ICを経由して三国川上流に向かう。十字峡への車道はしゃくなげ湖北岸のオートキャンプ場付近にゲートがあり、その先は通行止になっている。ゲート手前の駐車場に車を置く。既に10台くらいの車があるが、大半は釣りや山菜採りのようで、登山者はネコブ山に行くという1パーティくらいのようだ。

ゲートを越えて、車道を十字峡に向かう。途中の大戸沢では雪代による土石が車道を塞いでおり、ユンボで復旧作業中だった。十字峡付近は、ひと月前に桑ノ木山に登ったときはまだ点々と雪があって寒々としていたが、今はすっかり新緑に覆われている。

中ノ岳登山口に設置された登山カード記載所で、登山届を書いて投函する。ゲートから30分程歩いて落合橋に着いた頃にはすっかり身体が温まって、Tシャツ一枚になる。マウンテンバイクに乗った釣り師が追いついて来て、会話を交わす。

早朝のしゃくなげ湖より
県境稜線を仰ぐ
十字峡から桑ノ木山を望む

林道を歩きながら見おろす三国川は、雪解け水がドウドウと流れている。山菜採りのおじさんに追いつき、山菜についていろいろ教えて貰いながら歩いていたら、いつの間にか栃ノ木橋に着いていた。栃ノ木橋でおじさんと別れ、さらに50m程林道を進むと丹後山の登山口がある。

三国川・虹の滝
丹後山登山口(栃ノ木橋)

登山口から山道に入ると、樹林帯の中の急登となる。前日の雨で山道も周囲の緑もしっとりと湿っている。15分程で一合目(鉄砲平)に着く。合目毎に石の標識があり、休憩の目安になる。まだ登り始めたばかりなので、一合目は通過。さらに急登して、ブナの生えた細い尾根を登るようになると、二合目に着く。ここで水を飲んで小休止。今日はなかなか暑い。合目石の少し先から、大きく盛り上がった中ノ岳を眺めることができる。

一合目(鉄砲平)
二合目から中ノ岳(右)の展望

二合目辺りの松の大木が生えた尾根にはアズマシャクナゲの群落があり、ピンクや赤の花が瑞々しく咲いている。今シーズン初めて見るシャクナゲに大喜び。いい花がある度に写真撮影で足が止まる。中ノ岳や銅倉尾根の展望も良いし、タムシバやイワウチワなどの花も多い。登るのが楽しい道だ。

アズマシャクナゲ(1)
アズマシャクナゲ(2)
下津川山(左奥)、ネコブ山、
桑ノ木山の展望
新緑の尾根を登る
シャクナゲ(3)
タムシバ

三合目から断続的に残雪の上を歩き、四合目で一休み。二合で一本のペースだな。この辺りから少し斜度を増した残雪の上を歩く。気温が高く雪が柔らかいので、つぼ足で登れる。今日、先行しているらしい一人分の足跡が続いている。

四合目から奥に
丹後山の頂上稜線を望む
残雪を踏んで登る

残雪の尾根を登ると、ジャコノ峰と呼ばれる小ピークに登り着く。見晴らしが良く、丹後山の頂上稜線も仰ぐことができる。雪に覆われているので合目石があるかどうかは判らないが、休みたい頃合いなので、ここが六合目かな。

ジャコノ峰付近
ジャコノ峰(手前の雪の小ピーク)と
八海山(左奥)、中ノ岳

ジャコノ峰からの登りは、灌木帯に入ってルートが少し判りにくくなるが、上部の笹原の切れ目=登山道に向かって登り、雪が消えた笹原の中の登山道を歩く。

七合目を過ぎ、尾根の上にぽちっと突き出た岩場をよじ登ると、目の前に八合目の合目石があった。ここも展望が良く、休憩に適している。桑ノ木山よりも高い標高まで既に来ていて、桑ノ木山の平坦な頂上を見おろして眺める。あそこに登ったときはバテバテだったが、今日は調子がいい。

雪が消えて笹原の登りとなる
八合目から中ノ岳(左)〜兎岳の展望
銅倉尾根と巻機山(奥)の展望
八海山(奥)を遠望する

丹後山への最後の登りは、笹原の緑と残雪の白がまだらの緩やかな尾根を歩く。

丹後山〜兎岳の稜線
丹後山へ最後の登り

そして県境稜線に到着。利根川源流域を隔てて、白く大きな平ヶ岳が目の前に現れる。越後沢山に連なる稜線には雪が豊富に残るが、笹原の部分も多く、あちら方面への縦走はこの時期でも笹藪漕ぎがありそうな感じだ。

広々とした県境稜線を辿ると、笹原の中に丹後山避難小屋がポツンと現れる。小屋の中を覗くと、2階建てになっていて広く、居心地が良さそう。ここは一泊してみたいかも。WCもきれいで、天水の貯水槽から水も得られる。

越後沢山に続く県境稜線
左奥は至仏山
丹後山避難小屋

丹後山の頂上は、避難小屋から数分の距離にある。ここに来るのは、荒沢岳から縦走して来たとき以来、20数年振り2回目だ。前回は強風と霧の中を歩いて、ササとニッコウキスゲしか見えなかったが、今日は雲一つない快晴で、正に360度の展望。利根川源流域から越後三山にかけての山岳パノラマが展開する。

丹後山頂上
丹後山から大水上山、兎岳(右)
中ノ岳に続く稜線

時間に十分余裕があるので、この気持ち良い稜線を散歩して、大水上山まで足を延ばすことにする。残雪の上には先行者の足跡があるが、姿は見えない。他の登山者もいなくて、このパラダイスを独り占め。

大水上山の頂稜の一角に登り着くと、利根川水源碑がある。これは1988年に設置されたものなので、私は初めて見る(以前は遭難碑があったような気が)。利根川の源流は膨大な量の残雪に覆われたいい斜面で、滑ってみたくなる(板持って上がるのが大変だが)。

大水上山と荒沢岳(右奥)
利根川水源碑

僅か先に大水上山頂上の標識がある。隣りの兎岳の方が100m近く高いので、あまり山頂という感じはしないが、ここが平ヶ岳からの県境稜線と巻機山からの県境稜線のジャンクションになっている。先行者の足跡は、平ヶ岳の方向に向かっていた。

豊富な雪が残る利根川源流
大水上山頂上から平ヶ岳を遠望

この頂上は風が当たって少し寒いので、水源碑に戻って、風下の雪田の上で昼食にする。まずはコンロで焦げ目をつけたウィンナを肴に缶ビールを開け、ラーメンを作って食べる。風を避ければ陽射しが暑く、Tシャツ一枚で十分だ。

平ヶ岳に乾杯♪
利根川を隔てて至仏山(中央奥)

のんびりした後、往路を戻る。帰りは雪が柔らかくなって踏み抜きが増えたので、スパッツをつける。ジャコノ峰の手前で単独行のおじさんとすれ違う。結局、この日見かけた登山者はこの一人のみだった。

下りは快調だが暑くなって、栃ノ木橋に着いたときには2リットルポリタンの水が空になった。三国川に流れ込む雪解けの沢水で喉を潤して、十字峡に戻る。落合橋には作業車が来ていて、周辺の道路を整備していた。また、十字峡の売店も窓の雪囲いが外されていた。十字峡の観光シーズンも、もうすぐのようだ。駐車地点までは、あと30分の歩きが残っていた。

八合目付近より
しゃくなげ湖(左奥)を俯瞰
十字峡落合橋より
丹後山を振り返る

帰りは、五十沢(いかざわ)に立ち寄る(500円)。駐車場に車が多いので混んでいるかなと思ったが、男女別の内湯に入ったら誰もいなくて、のびのび入れた。ちょっと硫黄っぽい臭いのするいいお湯でした。混浴露天風呂もあるので、次はそっちに入りに来よう(^^)