三ノ塔
この週末の土日は横浜の実家に帰って過ごす。土曜は、使い倒してヨレヨレになった夏山用トレッキングパンツを新調するため、港北 TOKYU S.C.にあるモンベルに出かけて、O.D.パンツ ライト ベルトループ(8,900円)を購入。ついでに同じS.C.にある「しまむら」で夏用パジャマも新調する。
日曜は天気がイマイチなので、近場の表丹沢の山をトレーニングで登ることにする。表丹沢でトレーニングと言えば、大倉尾根から塔ノ岳が定番だが、ちょっと目先を変えて、まだ歩いたことのない三ノ塔尾根から三ノ塔を往復して登ってきました。
実家を早朝に車で出発し、東名、新東名を経由して、秦野(はだの)丹沢SICで高速を降りる。SIC出口で「はだの丹沢クライミングパーク→」の標識に従って右折、新東名を渡って左折、新東名の東京方面入口を過ぎ、T字路を右折すると、すぐに神奈川県立秦野戸川公園の諏訪丸駐車場があり、ここに車を置く。実家からここまで僅か30分余。近い。まだ朝早いので、広い駐車場(キャパ97台)に車は数台のみ。車外に出ると、曇っているので陽射しは弱いが、湿度が高くて蒸し暑い。
秦野戸川公園は表丹沢の水無川を中心に整備された広大な公園だ。駐車場に隣接して、公園のほぼ全景を見渡せる広場があり、水無川の深く大きな谷に架かる「風の吊り橋」や対岸の大倉集落、大倉尾根が眺められる。大倉尾根を登るときにいつも利用している大倉駐車場も対岸にあり、この公園の三つある駐車場の内の一つである。


WCを借りたのち出発。しばらく車道を歩くと、右手に「はだの丹沢クライミングパーク」があり、敷地の奥に巨大なボルダーウォールが建っているのが見える。その先には隣接して「山岳スポーツセンター」がある。宿泊できるようで、建物の中から子供達がはしゃぐ声が聞こえてくる。


次の車道の分岐を「牛首・三ノ塔→」の道標にしたがって直進。細い作業道を辿り「三ノ塔近道→」の道標から山道に入る。


山道でゴルフ場の脇を登ると、未舗装の作業道に合流。作業道が縦横に通じる杉植林の斜面をジグザグに登ると再び山道となり、舗装道に出る。舗装道を少し登ると「←牛首・三ノ塔(登山道経由)」の道標があり、ここが三ノ塔尾根の登山道入口となる。なお、車道を直進しても牛首に至る。


登山道入口までは、ルートがややこしかったが、登山道に入れば(何回も作業道を横断するが)尾根上の一本道だ。大きく育った杉植林の中を一直線上にゆるゆると登る。それから、ススキが被さる短い急坂を登り、送電鉄塔の下を潜る。


未舗装の作業道を横断し、幅広く平坦な尾根の上をだらだらと登る。この辺り、傾斜が緩過ぎて、トレーニングには物足らない。


やがて緩い下りとなり、すぐに尾根上の車道のT字路に着く。ここが牛首で、登山道入口から車道を直進すると、ここまで車で入れる。数台分の駐車スペースもあり。T字路の左右の道路はゲートがあり、通行止めになっている。「万人愛林緑風万里」と題した石碑があり、この辺りの共有林の江戸時代初期からの歴史について、つらつらと記されている。水を飲んで休憩している間にソロハイカーさんが先行する。


牛首から再び登山道に入る。急斜面を絡んで登ると、傾斜の緩い尾根上の道となる。下生えの草は水気を十分に含んで、緑が綺麗だ。作業道を横切る地点から左(西)に水無川の谷を隔てて大倉尾根が眺められる。上部は雲に覆われて見えない。




だらだらと緩い登りが続き、ベンチを通過、作業道を横断する。808m標高点付近の真っ平な尾根を進むと、いよいよ急坂に取り付く。


植林の根が張った急坂を小さくジグザグに登っていく。急な箇所には丹沢でよく見る構造階段が設置されている。標高が上がるに連れて霧が濃くなる。右斜面は葛葉川本谷の源流域だ。葛葉川本谷は沢登り入門の沢で、一度、遡行したことがある。この尾根の上部に詰め上がったはずだが、大昔過ぎて全く覚えていない。


古い木階段を登ると、表尾根の縦走路に合流する。縦走路を左へごく僅か登ると、三ノ塔の頂上に着く。頂上はなだらかで小広く、木枠で囲って砂利が敷かれ、良く整備されている。ベンチも多数設置され、数組のハイカーが思い思いの場所で休憩している。頂上の周囲には樹林がなく、晴れていれば360度の展望がありそうだが、今日は霧で何も見えない。まあ、今回はイマイチの天気を承知の上で来ているから、展望は期待していない。


頂上広場の中央には立派な休憩所がある。中を覗くとまだ新しくてピカピカ。テーブルや椅子が置かれている。荒天時や冬季は当てにできる。宿泊は不可とのこと。


頂上広場の一角の一段下がったところにチップ制公衆WCがある。三角点標石はないのかな、と思っていたら、WCの隣に半ば露出してあるのを発見。写真を撮ったが、こんなところでカメラを構えたら、側から見れば怪しい奴に見えたかも😅


ベンチに腰掛け、カップ麺を食べる。少し休憩したのち、往路を戻って下山する。登ってくるハイカー数組とすれ違う。頂上は涼しくて快適だったが、山麓に近づくにつれて蒸し暑くなり、ゲンナリ。




諏訪丸駐車場に帰着すると、公園に遊びに来た人の車でほぼ満杯。自販機でペットボトル飲料を買って一気飲みする。新調したトレパンの履き心地は全く問題なく、至極快適だった。日帰り入浴は家が近いので無しにして、サクッと実家に帰った。