彦谷湯殿山
昭和の日の祝日は軽登山部の山行で四阿山に登る予定だったが、山の天気予報によると、当日は晴れるものの気温は氷点下、風は風速10m/s以上の強風とのことで、やや厳しい天候になりそうなため延期となった。代替の行き先として、3月に軽登山部で計画されていたが、雨天で中止となった彦谷湯殿山に行くことになり、総勢5人のメンバーで歩いて来ました。
なお、彦谷湯殿山は昨年12月にも全く同じ行程をソロで歩いているので、コースの詳細についてはそのときの山行記録も参照されたい。
彦谷自治会館で待ち合わせて集合。我々の車の他には駐車車両が1台あった。準備を整えて出発し、新東登山口に向かう。周囲の山々は深い新緑に包まれ、その間に藤の花の紫の房が見える。谷地の休耕田には養蜂の巣箱が置かれ、夥しい数のミツバチがブンブンと飛び回っているのを遠巻きに眺める。




新東登山口から山道に入る。傍らの沢では蛙がゲコゲコと鳴いて賑やか。ひと登りして尾根上に着いたところで、暑くなってきたので衣服を調整する。ここから尾根道を辿って緩く登る。天池山を越えて下った鞍部で左に表登山口への道を分ける。ここから湯殿山への登りにかかる。途中に送電鉄塔があり、湯殿山の頂上を仰ぐ。鉄塔の脇には白くて大柄な花を付けた木がある。この花は初めて見た(後日調べると、ホオノキの花のようだ)。


鉄塔から急登となり、巻道を右に分けると岩場の登りとなる。なかなか長い岩場で、手掛かり足掛かりが豊富にあるので初心者でも楽しめる。途中の踊り場から振り返ると先程の送電鉄塔が見え、その向こうには、歩いてきた尾根や足利周辺の山並みが眺められる。登山道の周囲の樹林中には、赤いヤマツツジや白いアオダモの花が点々と咲いている。




さらに岩尾根を辿って、湯殿山の頂上に登り着く。南に関東平野を一望し、眺めの良さにはメンバーも喜んでいる。頂上を吹き抜ける強い風を避けて一段下がった所のベンチに陣取って昼食休憩とする。足利市内の山林中は火器使用禁止なので、お昼はパンと菓子類である。南向きの斜面にはヤマツツジが多く、その間をアゲハチョウやクロアゲハがヒラヒラ飛んでいる。強風も関係ないかのように飛んでいて感心する。一体、どういう仕組みなのだろうか。


居合わせたハイカーさんにシャッターをお願いして、湯殿山神社の前で集合写真を撮影。一時間近くのんびりした後、西コースで下山にかかる。つつじ峰を過ぎると見晴らしの良い岩場があり、右手に、採石で南面が大きく削られた石尊山が眺められる。石尊山の頂上直下には天然と思われる岩壁もあり、以前から興味を惹かれている。さらに下ると槍見台の標識があり、南側の展望が開けるが、春霞がかかって遠景は見えない。


槍見台から急でザレた山道の下りとなる。岩場の段差を下ると(巻道もある)、傾斜が緩む。送電鉄塔が建つピーク(通称、鉄塔山)に立ち寄って一休み。振り返ると湯殿山の頂上稜線が眺められる。四方山話をして30分弱も過ごす。


あとはゆるゆると下る。標高が下がると風が弱まり、気温も上がって暑いほどだ。彦谷自治会館に帰着。駐車は我々の車だけとなっていた。山中で出会ったハイカーは3グループ程で、静かな山歩きが楽しめた。現地解散で桐生に帰った。四阿山には5月下旬に再チャレンジする予定。今度は天気が良いといいな。