足利アルプス
「足利アルプス」とは、行道山、両崖山から織姫神社に至る山並みの通称である。発祥不明で、近年、ネットで広まった非公式な呼称と思うが、とうとう『山と溪谷』2025年2月号の特集「全国ご当地アルプス」でも取り上げられて、半ば公認された感がある。この週末は軽登山部の山行で、行道山から織姫神社まで足利アルプスを縦走してきました。同じコースは3年前にも軽登山部で歩いているので、詳しいルート案内などは前回の「行道山〜両崖山」の記事をご覧ください。
因みに特集「全国ご当地アルプス」では、桐生近辺から、桐生アルプス(吾妻山〜鳴神山)、足尾アルプス(中倉山〜沢入山)、大小アルプス(大小山周辺)などがピックアップされている。高山でもないのにアルプスとは大仰な、とも思うが、認知度が上がれば、短く端的に表記できて便利だろう。
8:40に足利市役所駐車場に集合。今回のメンバーは8人。そのうち、Wさん、Ogさん、Tkさんと私は前回も参加している。蔵王様前バス停9:27発のバスに乗車して、終点の行道山バス停10:00着、下車する。他のハイカーさん2組程と前後して歩き出す。今日は予報通り寒くて、道端の水鉢の水が凍っている程。寒さに備えて、長袖、長ズボンのインナーを着込んで来ている。


奥に清心亭を望む
行道山浄因寺への山道石段を登り、山門を潜って境内へ。冬枯れの境内は、薄雲が広がって日が翳ったこともあって色彩に乏しく、寂しさが漂うが、一株のロウバイが良い香りを放ち、その根本ではフクジュソウの蕾がふくらみ始めていて、春が遠くないことを感じさせる。


浄因寺から寝釈迦を経て行道山に登る。行道山の頂上から白く雪に覆われた赤城山を遠望する。このところ雪が少ない年が続いたから、こんなに白くなった赤城山を見るのは久し振りだ。


行道山から大岩山を越え、天空テラスへ。休憩所で昼食休憩とする。ある程度、風は避けられるのだが、それでも、しばらくジッとしていると冷えてくる。
休憩後、毘沙門天に参拝する。御朱印集めが趣味のメンバーが御朱印をいただきに上がると、ご住職が祝詞をあげてくださる。本堂の外にいた私たちにも、その朗々としたお声が響き渡り、ありがたい気持ちになる🙏。


毘沙門天の右脇から山道を辿って縦走路に戻り、両崖山に向かう。途中、北関東道の大岩トンネルの真上にある見晴らしの良い大岩には、誰が名付けたのか「飛天石」という標識があった。
おと坂の鞍部から、少し長い急階段を登って、雷電分岐のピークへ。ここから小さいアップダウンが連続する。第1ベンチの標識のある小ピークから振り返ると、大岩山が既に遠く眺められる。


階段道の急登で少々お疲れの一行。両崖山の頂上で一休みして、展望テラスでも眺めが良いので一休み。ここからは概ね下りで、露岩が多く、眺めが開けた尾根道となる。途中のピークに「明石山 足132 161M」の標識あり。足利百名山が130座あることは知っていたが、さらに増えたらしい。




展望広場のある鏡山から織姫公園に入り、織姫山荘の横を通る。機神山山頂古墳を覆う狐色の枯れ草に傾きかけた陽が当たって良い雰囲気。その前にある展望所から、足利市街を間近に俯瞰する。渡良瀬川に架かる橋の一つで架け替え工事中の中橋も見え、移設中でズレた3連アーチの様子が分かる(その後、2/25に移設が完了したそうである)。




階段を下って、参拝者で賑わう織姫神社に到着。縁結びの神様として知られ、金色のハート形の錠前が欄干をロックして、みっしりと埋め尽くしているのは異観。前からこんなのあったっけ(後日調べると、2018年から授与されているらしい)。
織姫神社から参道石段を下り、山裾の市街地を少し歩く。足利市役所駐車場に帰着、解散となった。次の部活は3月下旬あたりになりそうである。