駒ヶ岳(赤城)

天気:のち
メンバー:T
行程:利平茶屋森林公園 7:40 …登山道に合流 9:20 …駒ヶ岳(1685m) 10:10〜10:20 …鳥居峠 11:10〜11:20 …御神水 11:35 …利平茶屋森林公園 12:30
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

7月も下旬に入ると暑さも本格的となり、真夏日、猛暑日が続く。この週末も暑くなりそうなので、そこそこ標高の高い所に行きたい。加えて、午後は雷雨になる可能性が高いので、午前中でサクッと行ける所がいい。となると赤城山。利平茶屋から黒檜山に登るか。という訳で、トレーニングがてら出かけてきました。

桐生を早朝、車で出発。県道沼田大間々線の長い坂道を上がって行くと、正面に駒ヶ岳〜黒檜山の稜線が青空にくっきりと浮かぶ。利平茶屋森林公園の広い駐車場に車を置く。他の車は4、5台。キャンプ泊か、先行するハイカーさんの車だろう。ここでデジカメを家に置き忘れて来たことが発覚。なので今回の写真はスマホで撮影したものです。

今回はここから、ハイトスさんの篭山の記事で知った篭山東尾根を登る。利平茶屋の公園の中は、まだ朝のうちで静か。管理棟と道路を隔てて向かいの林間広場の奥に「鳥居峠→」の道標があり、登山道に入る。


利平茶屋の駐車場から
長七郎山を仰ぐ


管理棟向かいの林間広場から
鳥居峠への登山道に入る

山腹を登り、すぐに尾根上に出て、左は鳥居川本流、右は笹倉沢の谷に挟まれた尾根道を登る。樹林に覆われて眺めはないが、右手の樹林の切れ間から笹倉沢の奥に駒ヶ岳を仰ぐ。沢の源頭は頂上稜線直下の崩壊地に突き上げ、なかなか険しく、深山の趣がある。


尾根道を登る


駒ヶ岳を仰ぐ

傾斜が少し緩むと左手に樹林の切れ間があり、小地蔵岳と篭山が見える。その間の鞍部が鳥居峠だが、篭山の陰に隠れて峠のレストランの建物は見えない。1207m標高点付近に「←鳥居峠・ふれあい広場」の道標があり、登山道は左に降って行く。ここは尾根通しに直進する。登山道から外れるが、道型は明瞭だ。


鳥居峠付近を望む


左に鳥居峠への登山道を分ける

やがて露岩に木の根が絡む細尾根となり、岩尾根の右側をトラバース。その先は両側が崩壊した痩せ尾根となる。と言っても危険はなく、変化があって面白い。


岩尾根を絡んで登る


痩せ尾根を渡る

痩せ尾根を渡ると急傾斜の尾根となり、トラロープが張られた急坂を登る。右側は岩壁で、その上の縁を登ると、左手の立ち木に「ガケキケン 冬ムリ」の標識が架かる。そちら側は確かに急斜面で、冬季に凍結していたらかなり危なそうだ。しかし、こんなところまで冬に歩く人がいるんだなあ。マニアックだなあ、と感服する。


トラロープの急坂


「ガケキケン」の標識

なおもトラロープが張られた急坂を登る。傾斜が緩むと、丈の低い笹原が現れ、少し高山らしい植生になる。標高が上がったが、風がほとんどなく陽も高くなって、かなり暑くなってきた。露岩が多く、その間を縫って急登する。振り返ると山麓に鳥居川の流れが光り、その向こうに広がる山並みを一望する。


丈の低い笹原が現れる


振り返って山麓を望む

なおも露岩の多い尾根を登る。この辺りからアカヤシオが多く、開花期は見事だそうだ。もちろん、今は緑一色。ようやく傾斜が緩み、鳥居峠から駒ヶ岳に向かう登山道に合流する。暑さでバテて一休み。なお、篭山の頂上はここから南にだいぶ下ったところなので、登って来た尾根を篭山東尾根と呼ぶのは正確ではないが、ま、通称ということで。


緑深い尾根道を登る


鳥居峠からの登山道に合流
正面が登って来た尾根道

休憩後、重い腰を上げて、駒ヶ岳に向かう。数組のハイカーさんと交差する。大洞からの登山道に合流すると大勢のハイカーさんが休憩していて、急に賑やかとなる。


駒ヶ岳(右奥)に向かう


大洞からの登山道に合流

草原が広がる尾根を緩く登る。眺めが開け、振り返ると長七郎山や小沼がみえる。それにしても、背中を陽に炙られて、暑い。


長七郎山と小沼を振り返る


東麓を眺める

駒ヶ岳の頂上稜線の一角に登り着き、右斜面の崩壊地の縁を辿って駒ヶ岳の頂上に到着する。写真には写っていないが、頂上はハイカーさんでさらに大賑わい。大沼を俯瞰する定番の構図の写真を撮る。黒檜山へは大ダルミに一旦下って、大きな登り返しとなる。疲れたし、上空に雲が拡がり始めたので、今日はここまでとしよう。


黒檜山(左奥)と駒ヶ岳


駒ヶ岳頂上


駒ヶ岳から大沼を俯瞰


駒ヶ岳から黒檜山を望む

往路を戻り、篭山東尾根の分岐点で一休みしたのち、篭山の方へ下る。上空は急速に薄雲に覆われ、陽が翳る。篭山の頂上には立ち寄らず、右斜面を巻いて鳥居峠に下る。


鳥居峠に下る(篭山手前付近)


鳥居峠から覚満淵を望む

鳥居峠の駐車場は車でいっぱいで、観光客で賑わっている。振り返ると、駒ヶ岳の上部は既に雲ですっぽり覆われている。鳥居峠で今日一番の楽しみ。レストラン(赤城山頂駅サントリービアハイランドホール)でソフトクリーム(380円)を買い、レストラン前のベンチに腰掛けて食べる。甘く冷たくて、生き返る心地がする。


雲に覆われた駒ヶ岳


鳥居峠でソフトクリームを賞味

一息付いたのち、ケーブルカーの軌道跡を下る。途中、夏草が繁茂していて、ホタルブクロやシモツケ、シシウドなどの花を見る。


ケーブルカーの軌道跡を下る


鳥居峠への迂回路分岐

風化したコンクリの階段を下り、右に鳥居峠への迂回路、左に利平茶屋への道を分け、軌道跡から少し下って御神水に立ち寄る。前回、御神水に来た時は、まだ半壊した小屋が残っていたが、残骸が片付けられて、ポンプやパイプが剝き出しになっている。パイプから流れ出す水をペットボトルに汲んで飲む。冷たくて美味く、再度、生き返る心地。

軌道跡に戻り、利平茶屋への登山道に入って下る。前回は道が荒れた印象があったが、その後、整備の手が入ったのか、特に問題なく歩ける。途中、「管理棟 0.9km →」の道標があり、左へ斜面を上がる登山道を分ける。篭山東尾根の1207m標高点への道のようだ。さらに山腹を斜めに下って、ふれあい広場のすぐ下の未舗装道に着く。ここの登山道案内の看板は新しいから、やはり近年、整備されたようだ。


御神水


ふれあい広場の下に下り着く

あとは森林公園のバンガローの間を下る。あちこちにBBQのグループが居て、肉を焼く匂いが林間に漂う。木陰にデッキチェアを置いて、のんびり寛ぐ人もいる。駐車場の車も増えていた。出発時とは打って変わって、上空はすっかり薄雲に覆われ、今日も雷雨がありそうだ(桐生では夜遅くに激しい雷雨があった)。


BBQの匂い漂う公園を下る


駐車場に戻る

帰りは水沼に立ち寄る。午後も早い時間帯なので、お客さんは疎らで、ゆったり湯船に浸かる。さっぱり汗を流したのち、帰桐した。