茶臼山(桐生)

天気:のち
メンバー:T
行程:大雄院 12:30 …茶臼山(294m) 13:10〜13:20 …八王子神社 13:45 …大雄院 14:00
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

8/7〜17で11連休を取ったのだが、秋雨前線がずーーっと停滞して雨の日が続き、晴れ間が覗いた8/10に日帰りで赤城山に登ったきりで、行きたかった泊まりがけの登山は計画倒れに終わりそう。それはまあ仕方ないが、折角の休暇なのに家に籠る時間が長くなって、少しは体を動かさないとリフレッシュにならない。

本日8/16は曇りの予報で、15時までは雨降りはなさそう。近場の茶臼山に行ってみるか。茶臼山は標高300mに満たない低山で、普通ならば酷暑に見舞われるこの時期に登ろうと思い付く山ではないのだが、このところ妙に気温が低いので、涼しく登れそうである。

余談だが、茶臼山は良くある山名で、○○茶臼山を含めると全国に54座ある。最高は木曽駒北方の茶臼山で、標高2653m。最低は広島県江田島市の茶臼山で、標高11mである。県内では他に安中市に標高596mの茶臼山の1座がある。閑話休題。

茶臼山には八王子丘陵縦走の途中で一度登ったことがあるが、その他のコースは歩いたことがない。桐生市HPハイキングガイドの「茶臼山ハイキングコース」を見ると、北麓の広沢町から4つのコースがあり、そのうちの大雄院参道口コースと姥沢口コースを繋いで歩いてきました。

自宅を車で出発。コンビニに立ち寄ってパンとペットボトル飲料を買ったのち、登山口の大雄院に向かい、大雄院のだだっ広い駐車場に車を置かせて貰う。大雄院には初めて来たが、大きな寺でびっくり。お盆なので、お墓参りの家族連れの車がポツポツと到着する。


大雄院の門前から茶臼山を見上げる


大雄院山門

駐車場の隅にある説明板によると、大雄院は天正十一(1583)年の開基で、山門は寛保三(1743)年の建立とのこと。なかなかの古刹だ。境内は整備され、本堂も新しくて立派だ。


大雄院本堂


ナス畑から茶臼山を望む

参拝後、茶臼山に向かう。大雄院参道口コースの登山道を探して門前の道を少し戻り、住宅の間を抜けて、山の端に向かう未舗装道を歩く。しかし、これは民家に向かう私道のような気がする。道標の類もない。一旦、表通りまで戻って西に進むと「ハイキングコース 一木口」の標識がある。これは別コースの入口だから行き過ぎた。実は私道と思った道が正解で、そのまま進めば民家の脇を通り、山の中へ山道が続いているのであった。


一木口まで来てしまった


実はこの道で正しい


草木茂る山の端に向かう


長雨で洗われて滑り易い

山道に入り、山腹を斜めに緩く登る。最近の大雨で道型が洗われて、赤土が滑り易い。桐生市HPで紹介されているコースなので良く歩かれているのかと思いきや、この時期だからかも知れないが、あまり踏まれた様子がない。今日はデイパックにTシャツ、ハーフパンツ、トレラン用シューズの軽装で来ているし、藪漕ぎだけは勘弁して欲しいが……。

程なく十字路に着き、左右に道が別れる。道案内のプレートがあり、左は只の「コース」、右は「沢谷コース」と書いてある。右の道は藪っぽいので、左の道に入る。


沢谷コース分岐


分岐点の道標

左の道は木の階段が設置されてハイキングコースらしさがあるが、相変わらず赤土が洗われてナメのような道が続く。藪はないが、ちょくちょく蜘蛛の巣に引っかかる。やがて尾根の上に出て、緩く登る。雑木林に覆われ、今日は雨雲の下で薄暗く陰気だが、晴れていれば気持ち良さそうな道だ。


左の道を登る


尾根の上を登る

八王子神社からの道(姥沢口コース)を左から合わせて、茶臼山に向かう。合流点には道標あり。少し先に、たくさん実を付けたヤマボウシの木があった。実は甘くて食べられるが、完熟していないし、手が届かない高さにあるので、指を咥えて通り過ぎる。


八王子神社からの道と合流


実を付けたヤマボウシ

少し急な坂道を登ると休憩舎があり、一段上がって茶臼山の頂上に着く。休憩舎の近くにおじさんが一人。他は誰もいない。まあ、この季節やこの天気で登って来るのは私のような酔狂か、暇人か、散歩の地元の方だけだろう。頂上は小広いが2基の電波塔に占拠され、残りのスペースに3基の石祠や三角点標石、案内板、ベンチがある。ベンチに腰掛けてコンビニで買ったパンを食べる。


坂道を登る


茶臼山頂上


頂上の石祠3基


頂上の山名標識

展望を示す案内標識には谷川岳、浅間山、赤城山などが記されているが、今日は厚く灰色の雲に閉ざされて、近くの笠懸の市街地や東西に延びる八王子丘陵が見える程度である。


西方の荒神山を望む


笠懸町方面の眺め


東方の籾山峠方面を望む


ヤマユリの蕾

帰りは少し遠回りの宝珠院口コースを下ることも考えていたが、空からポツリと冷たい物が落ちて来たので、予想より早く雨が来そうだ。遠回りは止めて、八王子神社へ下ろう。


頂上直下の休憩舎


右の八王子神社へ

頂上から下り始めると、途中で左の谷に下る道と「カール下山道」と記されたプレートがあるのに気付く。カールっぽい谷なのかな?沢谷コースを詰めるとここに出るようだ。

往路の大雄院コースを左に分け、右の八王子神社への道を下る。この辺りでヒグラシのカナカナという鳴き声を聞く。平坦地を進むと「馬場跡」の標識があり、その先は手摺のあるコンクリ階段を下る。この階段は長く、一旦途切れるが、その下にも続く。こんなものがあるとは、このコースが茶臼山のメインコースということで良いのかな。しかし、この道も歩く人は多くないようで、階段には泥や落ち葉が積もっている。


馬場跡


コンクリ階段道が続く

二つ目の階段を降りると山道は右に折れて山腹をトラバースし、姥沢沿いの車道に出る。いつの間にか霧雨が降り始めていて、折り畳み傘を広げて差す。少し下ったところに八王子神社があり、周囲に数台分の駐車スペースがある。


山麓に降りて右へ


笹の間をトラバース


姥沢沿いの車道に出る


八王子神社

姥沢は里山にしては深く切れ込んだ谷で、長雨のせいもあって水量も多い。程なく市街地に出て、「ハイキングコース 姥沢口」の標識を見る。あとは山の端に沿って車道を歩き、大雄院の駐車場に戻る。


姥沢口


霧雨に烟る茶臼山

計1時間30分の軽い行程の散歩だったが、自然が豊かで、一部に奥深い雰囲気もあって楽しめた。茶臼山には、他に一木口コースと宝珠院口コースがあるので、隙間の時間があるときに歩いてみようかな。周囲の山々が雲に覆われて雨足が強まる中、自宅に帰った。