蓼科山〜双子山〜大岳〜北横岳

2018年7月1日(日)
天気:
メンバー:T
行程:すずらん峠園地駐車場 4:35 …蓼科山(2531m) 7:20〜7:45 …将軍平 8:15〜8:20 …大河原峠 9:30〜9:40 …双子山(2224m) 10:00〜10:05 …双子池 10:35〜11:15 …大岳(2382m) 12:55〜13:15 …北横岳(2480m) 14:10〜14:30 …亀甲池 15:30〜15:35 …天祥寺原 15:55 …竜源橋登山口 17:10 …すずらん峠園地駐車場 17:30
ルート地図 GPSのログ(茶:手書きで追加)を地理院地図に重ねて表示します。

6月29日に関東甲信の梅雨明け(速報値)が発表された。例年は7月に入ってからが梅雨本番という感じなのに、早くも夏山シーズン到来?まあ、早過ぎて梅雨に戻るんじゃないかと思うが、とりあえず、梅雨明け直後のこの週末は晴天で炎暑との予報である。暑そうな低山藪山は避け、涼しそうな高山に登ろうと考えて、北八ヶ岳に出かけてきました。

桐生を深夜2時頃に車で出発。高速を佐久南ICで降り、途中のコンビニで朝食を買う。未明のビーナスラインの路上で3回ほどシカに遭遇する。すずらん峠を越えてすぐのすずらん峠園地駐車場に車を置く。広い駐車場には既に車が3台。バイオトイレが設置されている。

朝食にパンを食べたのち、白み始めた空の下を出発。十七夜の月が空高く輝いている。車道を少し下った所が蓼科山登山口で、バス停とビーナスラインを挟んだ真向かいに女乃神茶屋がある。ただし、茶屋は期間限定の営業とのことで、現在はやっていなさそう。

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すずらん峠園地(蓼科山登山口)駐車場

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蓼科山登山口

朝露に濡れた笹原を緩く登り、針葉樹林に入って急坂を一段上がる。しばらくなだらかな道が続いたのち、岩石が積み重なった急坂に差し掛かる。一直線に登って高度を上げると背後の眺めが開け、流れる白い雲と八子ヶ峰の草原に覆われた平坦な稜線が俯瞰される。程なく2114m三角点に登り着く。一汗かいたので一休みしていると、その間にソロの女性ハイカーさんに抜かれる。

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樹林帯を登る

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岩石帯を急登

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八子ヶ峰を俯瞰

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2114m三角点

ここから緩く登ると「幸徳平」の標識がある。ガスが上がって来て、周囲を白く包む。再び岩石ゴロゴロの急坂となり、一直線にグングン登る。高度が上がるにつれて、周囲の木立が低くなる。振り返ると、遠く南アや中央アルプスが眺められる。

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幸徳平付近

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樹林帯を一直線に急登

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中央アルプスを遠望

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頂上直下の岩石帯に入る

樹林帯を抜け出すと、一面が岩石に覆われた斜面に出る。ガスに巻かれたら迷いそうな所だ。マーキングや鎖を頼りにルートを辿り、斜め右上に登って蓼科山の頂上を巻く。山麓に蟠る白い雲が強風に乗ってブワーッと上がって来るのが見えて、やがて辺り一面が白くなる。雲が流れ去ると青空が広がり、蓼科山頂ヒュッテが見えて来る。

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蓼科山頂ヒュッテ

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ヒュッテから山頂に向かう

蓼科山の頂上はヒュッテから左に切り返し、岩石帯を少し進んだ所。広大な岩石原の一角の小さな瘤で、三角点標石と山名標柱が建つ。蓼科山は1996年以来2回目の登頂。天気はすっかり晴れて、360度の眺めが得られる。ハイカーさんも三々五々登って来て、大展望に快哉の声が上がる。若者も多く、本物の山ガール二人組からカメラのシャッターを押すのを頼まれたりする。八ヶ岳はやはりメジャーな山じゃのう(^^)

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蓼科山頂上
八ヶ岳連峰の展望

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岩石累々の火口原

岩石累々の火口原の中央には蓼科神社奥社、反対側の隅には方位盤がある。岩石帯は歩き難いが、折角なので行ってみよう。蓼科神社奥社には鳥居と、石垣の上に大きな石祠と金属製の御賽銭箱、石仏がある。石祠には「大正十二年七月二十日建之」の銘があるが、後日調べると、神社の創建は平安時代に遡るらしい。

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蓼科神社奥社

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蓼科神社奥社の石仏

頂上北端の方位盤まで行くと、岩石累々の斜面の遥か下に蓼科高原や白樺湖を俯瞰し、高度感が素晴らしい。雲海の向こうに、頸城山塊から後立山連峰、槍・穂高連峰、中央アルプスまでずずずぃーっと山並みが展開する。

三角点に戻り、再び展望を写真に収める。今日、これから向かう大岳と北横岳を天祥寺原を隔ててじっくり眺める。モコモコと複雑な起伏のある山容が良く把握できる。

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方位盤から北ア・槍ヶ岳を遠望

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蓼科山頂上より大岳、北横岳の眺め

蓼科山頂ヒュッテに戻り、ここから北東の将軍平に向かって岩石が累積する道を一直線に下る。登って来るハイカーさん多数と交差。頂上はこれからますます人が増えそうだ。

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蓼科山頂ヒュッテ(正面)

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将軍平に向かって下る
蓼科山荘の屋根が見える

下り着いた将軍平には蓼科山荘が建ち、振り返ると蓼科山が高い。ザックが多数デポされているのは、空身で山頂をピストンしているハイカーさんの物だろう。さらに大荷物を担いだ男女半々計20人くらいの大学WVが天祥寺原から上がって来て、ここで一本とって、ワイワイ騒いでいる。若者はテンション高いですなあ(^^;)

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岩石帯を一直線に下る

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蓼科山荘のある将軍平から
蓼科山を仰ぐ

少し休んだのち、大河原峠に向かう。ダケカンバやシラビソの林を緩く登ると「←赤谷 大河原峠→」の道標があり、右へ。すぐに「佐久市最高地点 2380m」の標柱を通過。ここから緩く長い下りとなり、転石の多い登山道を辿る。笹原が下生えに広がる樹林を抜けると赤い三角屋根の大河原ヒュッテが現れ、大河原峠に下り着く。

大河原峠は蓼科スカイラインが通じていて、車で上がって来られる。峠の50台分の駐車スペースはほぼ満杯。最短ルートで蓼科山を目指すハイカーさんのほか、ドライブの人や、ちょい悪親父系のバイクツーリングの人も多い。アダモというカフェもあるが、今日は臨時休業とのこと。公衆WCを借り、カフェのテラスの日陰で一休みする。

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大河原峠への道はなだらか

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佐久市最高地点

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大河原峠へ向かって下る

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大河原峠

大河原峠からゆるゆると稜線登って、双子山に向かう。こちらの道は、ハイカーさんがぐっと少なくなる。笹原や草地が広がり、開放的で気持ち良い道だ。程なく三角点標石のある双子山の頂上に到着。平坦で広々とした山頂で360度の展望が開け、高々と円頂を擡げる蓼科山を振り仰ぐ。大岳と北横岳もだいぶ近寄って眺められる。

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双子山へ登る

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広く緩やかな稜線を登る

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双子山頂上
背景は大岳(左)と北横岳

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双子山より蓼科山を望む

頂上周辺はホーロク平と呼ばれ、牧場のような平坦な草地の稜線が続く。佐久側の眺めも良く、テーブル状の山容の荒船山も見える。三角点から先に進み、少し登って石祠と「四等」と刻まれた標石のある小ピークを過ぎる。

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平坦な稜線を辿る

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笹原の向こうに荒船山を遠望

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標石と石祠

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樹林帯に入って下る

ここからコメツガやシラビソの樹林帯に入ってひと下りすると、双子池ヒュッテに着く。宿泊客を送り出した後で、人も少なく静か。屋根の上には布団が並んで干されている。

ヒュッテは双子池の雄池と雌池の間の鞍部のような場所の高台にある。増水すると二つの池がこの鞍部で繋がるそうだ。南側の雄池はヒュッテの水源になっており、池の周辺での食事は禁止。北側の雌池の対岸にはテント場がある。どちらの池も満々と澄んだ水を湛え、鬱蒼とした森に覆われた周囲の山々を水面に映す。なかなかいい景色だなあ。

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双子池ヒュッテ

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双子池・雄池

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双子池・雌池

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双子池の不動明王像

まだ10時半だが、朝食が早かったので腹が減った。ヒュッテの下のベンチで昼食とする。まずは缶ビールを飲み、鯖味噌煮とカップ麺の天ぷらそばを食べる。

エネルギーを補給して元気回復、大岳に向かう。シラビソやトウヒの林を登り、林を抜けると巨石が累積した岩石帯の登りとなる。道型がある訳ではなく、岩から岩へ飛び渡る感じ。一歩一歩の段差が大きく、これはなかなか大変な道だ。振り返ると樹林の間に双子池ヒュッテの屋根や雄池が僅かに覗く。

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大岳への登山道

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岩石帯の登り

しばらく岩石帯を登ると、ハクサンシャクナゲに囲まれて「天狗の露地」の道標のある小平地に登り着く。先行していた男性ソロハイカーさんが休憩中。私もここで一休み。日差しが強くて暑い。大岳の方向を眺めると、斜面に広がる低い樹林のあちこちに大岩が散在して、この先も岩石帯の道が続きそうだ。

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天狗の露地から大岳を仰ぐ

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天狗の露地から双子山を望む

先発したハイカーさんの少し後から私も出発。岩石帯を歩く。ハイカーさん2組と交差。特に大きな岩塊に突き当たり、マーキングに導かれて岩と岩の間を通る。やがて高い樹林に入り、傾斜がきつくなる。途中、先行したハイカーさんが休憩している所に追い付き、先に行かせて頂く。相変わらずの岩石帯で、木の梯子がかかる個所もある。

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ハクサンシャクナゲ

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大岳へ岩石帯の登り

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大岩の間を通過して蓼科山を振り返る

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樹林帯の急登

樹林中の岩石帯を急登し、ようやく小尾根上の大岳分岐に登り着く。いやー、この登りはハードだった。だいぶ疲れたが、折角なので大岳に往復して来よう。

低い樹林と岩石帯に覆われた小高い丘を登り、木の標柱の建つ大岳の頂上に着く。標柱のある岩場には二体の石仏がある。風化して何の像かはわからない。

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大岳分岐

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大岳に向かう

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大岳頂上

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大岳頂上の石仏

大岳からの眺めは、密な低木と岩塊に覆われた複雑に起伏する台地に取り囲まれて、火山らしい特異な景観だ。南八ヶ岳には雲がかかっているが、遠くの眺めも良く、蓼科山や北横岳、縞枯山を望み、雨池や佐久平を俯瞰する。

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大岳より北横岳を望む

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大岳より蓼科山を望む

大岳分岐に戻り、北横岳に向かう。平坦な小尾根上の岩石帯を歩き、小さく下った鞍部から樹林帯の中を登る。ここは岩石帯ではない普通の登山道で、大変歩き易い。傾斜が強くなると岩壁に突き当たる。右から回り込み、梯子と鎖場(大したことはない)を登って稜線上に出る。眼下に七ッ池や北横岳ヒュッテ、その向こうに雨池山や大きくなだらかな山容の縞枯山を望む。なかなか良い眺めで、あの辺りも一度歩いてみたくなる。

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岩石帯を北横岳に向かう

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樹林帯に入って登る

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頂上直下の鎖場

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七ッ池と北横岳ヒュッテを俯瞰

北横岳の頂上はすぐ先だ。時間が遅いせいか、誰も居ない。小広い平地の中央に「北横岳北峰」の道標と、「修那羅大天武」と刻まれた石碑が建つ(偏平足さんの「石仏693北横岳(長野)修那羅大天武 」の記事で紹介されている)。

この頂も展望は360度。すぐ南には北横岳の三角点峰があり、家族連れが登っているのか、子供の声が聞こえる。こっちの方が標高が高いので、あっちには行かなくていいか。正直な所、もう10時間近く歩いているので、結構疲れている(^^;)

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北横岳頂上

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北横岳より双子山を望む

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北横岳より南八ヶ岳を遠望

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北横岳頂上直下の血の池

のんびり20分程休憩したのち、亀甲池から登ってきた山ガールさんと入れ替わりで、亀甲池に向かって下る。左に神秘的な血の池を見て、右の樹林帯に入り、山腹を下る。こちらの道は多少の転石はあるが通常の登山道で、大きくジグザグを切って下るので、大岳経由のルートと比べて格段に歩き易い。道端にはオサバグサがたくさん咲いている。

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樹林帯の中の登山道

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オサバグサ

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苔むした樹林を下る

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亀甲池

苔むした樹林帯をグングン下って、亀甲池に着く。静かに水面が広がり、対岸に北横岳と大岳の間の稜線を高く仰ぐ。この池もなかなか良い景色。

ここで急な下りも終わりで、後は竜源橋登山口へ緩く下るだけだ。亀甲池からちょこっと登り、正面に蓼科山を見ながら開けた谷をゆるゆると散歩気分で下る。

やがて広くなだらかな谷に出て、河原に僅かに水が流れる川(滝ノ湯川)を渡ると、天祥寺原の標識のある地点に着く。ここで、大河原峠からの登山道を合わせる。

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蓼科山を見ながら緩く下る

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天祥寺原

天祥寺原は蓼科山と北横岳に挟まれて、針葉樹が点在する平坦な笹原が広がる高原だ。浅間山と黒斑山の間の湯の平にちょっと感じが似ているかも。笹原の中の切り開き道を緩く下る。ところどころ湿地があるが、歩き易い。将軍平への道を右に分け、しばらく歩いて針葉樹の高木の林に入る。

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笹原の切り開き道

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将軍平分岐

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蓼科山を仰ぐ

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針葉樹林帯に入る

谷が狭まり、ドウドウと流れる渓流を左に見て下るが、いつの間にか涸れ川に変わる。あの水量はどこへ行った(^^;)

やがて傾斜が増し、大きくジグザグに下る。荒れた作業道を横断して程なく、竜源橋登山口に下り着く。2リットル持った水をほぼ飲み切って、最後は喉がカラカラだが、竜源橋周辺には駐車スペースとバス停の他、何もない。緩い上り坂の車道をトボトボ歩いて、すずらん峠園地駐車場に戻る。駐車場には私の車だけがポツンと残っていた。

13時間の長丁場を歩いて流石に疲れた。北八ヶ岳というと南八ヶ岳と較べて楽な印象があったが、そんなことはなく、コース取り次第で歩き応えは満点。特に双子池〜大岳の岩石帯の歩きはきつかった。高山の景観と展望を堪能したし、大河原峠以降は意外と人が少なくて、静かな山歩きが楽しめた。また来よう。

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伏流となった滝ノ湯川

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大きくジグザグに下る

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竜源橋登山口

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すずらん峠園地駐車場に戻る

下山後は白樺湖すずらんの湯へ(700円)。白樺湖畔の風光明媚な場所にある。日没近くの遅い時間の入湯なので、お客も少なくてゆったり湯船に浸かる。さっぱり汗を流して帰途につく。途中、横川SAで夕食(とんかつ定食、美味かった)を食べて帰桐した。


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