久能山東照宮・富幕山・大草山

2018年3月30日(金)〜4月1日(日)
メンバー:S,S,T

S&Sとの温泉旅行で、静岡県浜松市の浜名湖の湖畔にある舘山寺(かんざんじ)温泉に2泊3日で宿泊し、周辺の観光とドライブ、プラスアルファで軽い山歩きを楽しんで来ました。

3月30日
天気:

金曜日の30日は有休を取得し、横浜の実家からFreed Spike号で出発、東名を走る。丹沢南麓の区間では周辺の低山の山桜が満開で、新緑も萌え始めている。足柄SAで休憩。天気は良いが、ここから見えるはずの富士山は霞んで山影も見えない。残雪の富士山を見たかったのに、残念。新東名を経由し、静岡ICで高速を降りる。今日は久能山東照宮に立ち寄ってから、浜名湖の宿に向かう計画である。

久能山東照宮

行程:久能山下 12:15 …久能山東照宮 12:50〜13:15 …久能山下 13:35
ルート地図 ルートを地理院地図に重ねて表示します。

久能山東照宮は、徳川家康の遺言「遺体は駿河国の久能山に葬り、江戸の増上寺で葬儀を行い、三河国の大樹寺に位牌を納め、一周忌が過ぎて後、下野の日光山に小堂を建てて勧請せよ、関八州の鎮守になろう」によって創建された神社である(公式HPより引用)。久能山(207m)の頂上近くにあり、日本平からロープウェイで行く方法と、南麓の久能山下から表参道を徒歩で登るルートがある。後者の方が由緒正しくて、面白そうだ。

駿河湾沿いのR150(通称、いちごライン)に出て、右手には海、左手には海に迫る山を眺めながら走る。道沿いにはいちご狩り農園が多く、南国の雰囲気。久能山下には数軒の土産物店があり、客引きのおじさんに誘導されて、その内の一つの店の駐車場に車を置く。駐車料金は500円だが、店で1500円以上買い物すると戻って来るそうな。

一ノ鳥居を潜って幅広く立派な石段を歩く。こちらから参拝する人も結構多い。すぐに急斜面にさしかかり、つづら折りとなった石段道を登る。途中、満開の桜があって見事。ゆっくり登って、山上の一ノ門に着く。振り返ると山麓や海岸線を俯瞰し、良い眺めだ。

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久能山東照宮の表参道

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ジグザグの石段を登る

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山麓と海岸線を俯瞰

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ロープウェイ久能山駅からの
参道と合流

ロープウェイ久能山駅からの参道を合わせると、グッと参拝客が増える。拝観料を納め、さらに石段を登ると拝殿が建つ。絢爛豪華で実に見事。さらに拝殿の奥の石段を登ると神廟(家康公の墓所)がある。

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拝殿(国宝)

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神廟

久能山の頂上は神廟のさらに奥だが、一般の参拝客は立ち入れない。往路を戻り、土産物屋で昼食に蕎麦を食べる。駐車料金はちゃんと戻って来た(^^)。次はついでで、日本平にも立ち寄って行くことにする。

日本平

日本平の東側から清水日本平パークウェイを登る。日本平は車で登ることのできる低山だが、小さな尾根と谷が入り組んで、意外と険しい所もある。日本平の広い無料駐車場に車を置いて、すぐそこの山頂まで遊歩道を歩く。吟望台という所が日本平の頂上らしい。大展望が売りの景勝地だが、今日は残念ながら霞がかかり、清水港や三保の松原がぼんやり見えるくらいで、富士山は全く見えない。傍に巨大な電波塔(日本平デジタルタワー)が建ち、塔を取り囲む展望デッキが建設中だ。

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日本平

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ロープウェイ日本平駅から
久能山を俯瞰

電波塔の脇を降りた所にロープウェイ日本平駅があり、久能山が眺められる。日本平の南面は脆い海食崖で、久能山はそこに突き出た支尾根上の一峰だ。支尾根は痩せ、山頂も土崖に取り囲まれて、なかなかに険しい。東照宮は頂上から右に少し下がった所、ロープウウェイ駅はさらにその右にある。日本平駅の標高は269m、久能山駅の標高はそれより低い145mで、下がるためのロープウェイというのは珍しい。

これで今日の観光は終了。西側へ日本平パークウェイを下り、静岡IC〜浜松西ICは高速を走って、舘山寺温泉に向かう。宿舎の「時わすれ開華亭」は浜名湖の内浦に面し、湖水を隔てて大草山を望む位置に建つ。浜名湖は新幹線の車窓から眺めたことしかなかったので、平野の中の湖と思っていたのだが、丘陵に囲まれて意外と変化に富み、なかなかの景勝地だ。湖畔の桜も満開で、良い時期に来たと思う。

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舘山寺温泉から浜名湖・内浦と大草山(右)の眺め(4月1日撮影)

3月31日
天気:

温泉旅行2日目は軽い山歩きで、浜名湖の北、静岡・愛知県境の富幕山(とんまくやま)に登る。『静岡の百山』(名文出版社)の一座でもある。山歩きの後に時間があったので、井伊氏菩提寺の龍潭寺(りょうたんじ)、竜ヶ岩洞(りゅうがしどう)を観光、大草山にも立ち寄った。

富幕山

行程:奥山高原 9:50 …富幕山(563m) 11:05〜11:25 …奥山高原 12:20
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

舘山寺温泉から奥浜名オレンジロードを経由して引佐町(いなさちょう)奥山へ。山間の閑静な集落を抜け、カーブが連続する車道を上がると奥山高原に着く。高原と言ってもヒノキ林に囲まれた緩斜面で、植物園やアウトドア施設のあるリゾート地だ。桜が見頃で、花見客がちらほら来ている。

広い駐車場(無料)に車を置いて出発。車道をさらに緩く登って尾根に上がったところが登山口。こちらにも駐車スペースがあり、ハイカーさんの車が10数台ある。地元ではやはり人気の山のようだ。

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富幕高原・駐車場

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奥山コース登山口

「奥浜名自然歩道」との標識を見て、緩やかな尾根上の良く整備された登山道を歩く。357m三角点の小ピークを越えると、左斜面に奥山高原の桜が見おろせる。

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357m三角点

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奥山高原の桜を見おろす

急坂にさしかかり、直登する「はりきりコース」と右から巻く「らくらくコース」に分かれる。ここは楽な方へ。ヒノキ林をトラバースすると、途中、樹林が切れて東面の眺めが開ける。とは言っても、穏やかな山並みが広がり、馴染みが全くない地域なのでどこがどこだかさっぱり(^^)。谷間には新東名が見える。「富士山」の標識があり、条件がよければ見えるようだが、今日も霞がかかって、遠望には恵まれない。

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はりきりコース分岐

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らくらくコースからの展望

はりきりコースと合流し、尾根上に防火帯のように幅広く開けた登山道をゆるゆると登る。やがて未舗装の林道を横断。ここの桜も満開で綺麗だ。

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はりきりコースと合流

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林道を横断

登山道の両側には山野草の保護のためにロープが張られている。花にはまだ早く、ところどころでワラビが芽を出している。すぐ上にベンチと展望台、なぜか豚の石像がある。展望台は老朽化して上がることが禁止になっている。しかし、振り返ればなかなかの眺めが得られる。ここの案内板によると、春にはハルジオン(4〜6月)、ササユリ(5〜6月)が咲くとのことで、やはり花には時期が少し早いようだ。

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ベンチと展望台

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ベンチから振り返る

さらにゆるゆると尾根上の登山道を辿る。とても楽な道で、万人向けのハイキングにはピッタリの山だ。やがて左から上がって来た未舗装道に合流すると、展望台兼休憩舎と巨大な電波塔(NTT無線中継所)が建ち、ベンチや山名標識、一等三角点標石のある富幕山頂上に着く。ハイカーさんグループ数組がベンチでまったり休憩している。

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稜線を登る

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頂上の電波塔が見えてくる

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富幕山頂上

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富幕山頂上の一等三角点標石

周囲の樹林が展望を遮るが、展望台に上がれば浜名湖を遠望できる。これはなかなか良い眺めだ。ただし、目の前を電線が横切り、写真を撮ると写り込んでしまうのが玉に瑕。

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展望台兼休憩舎

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富幕山から浜名湖を俯瞰

休憩舎に入り、パンとペットボトル飲料を腹に入れて軽い昼食としたのち、下山にかかる。下りでは「はりきりコース」を選択。急斜面にジグザグに階段道が整備され、歩き易い。奥山高原に戻ると、広い駐車場は花見客の車でほぼいっぱいになっていた。

龍潭寺

龍潭寺は引佐町井伊谷(いいのや)の田園地帯にある。門前の駐車場(無料)に車を置く。私は見ていなかったので知らなかったのだが、昨年のNHK大河ドラマの女主人公「井伊直虎」ゆかりの寺でもあるそうで、看板や幟で宣伝をしている。参拝客も多い。

道路を隔てて寺の反対側に「井伊共保出生の井戸」があるそうなので、まず訪ねてみると、田圃の真ん中に忽然と白塗り塀に囲まれた涸れ井戸がある。ここで生まれたとはどういうこっちゃ(後日、井伊共保をネット検索して理解)。井伊と言えば、日本史で習って少し記憶にあるのが、安政の大獄や桜田門外の変の井伊直弼だが、井伊家の源流が浜松にあったとは、初めて知った(^^;)

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井伊氏祖共保公出生の井戸

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龍潭寺への参道

龍潭寺に戻って参拝。緑深い境内に本堂が建つ。拝観受付で靴を脱いで本堂に上がり、裏手の庭園を縁側に腰掛けてじっくり観賞。その他、井伊家代々の当主や直虎の位牌を祀る井伊家御霊屋を見学した。

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龍潭寺庭園(小堀遠州作)

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本堂

竜ヶ岩洞

竜ヶ岩洞は龍潭寺から奥山に少し戻った所の、竜ヶ石山(りゅうがしやま、359m)の山麓にある鍾乳洞。あまり期待しないで来てみたのだが、洞の入口は石切場跡という大岩壁の基部にあってワクワクする景観だし、周辺は大勢の観光客で賑わっていて、面白そうな予感がしてくる。

洞に入ると、ほぼ直線だが狭い通路が奥に続く。折り返し付近から水がザンザン流れるようになり、滝や池があちこちに出てくる。鳳凰の間は狭い袋小路なので、順番に入って見学する。ここの鍾乳石は見事。最後に土産物屋を通り抜けて出口となる。かなり面白かった。ここから竜ヶ石山を周回するハイキングコースも整備されており、時間があれば登ってみると良いかも。

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竜ヶ岩洞の入口

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岩の隙間を進む

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地底の池

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鳳凰の間

大草山

この日の観光の最後は、宿から内浦を隔てた対岸の大草山に登ってみる。頂上まで湖水を跨いでロープウェイが架かるが、頂上直下まで通じる車道を利用する。車道の終点には浜名湖を一望する「浜名湖かんざんじ荘」という宿舎が建つが、2018年1月に運営を終了している。路側に駐車し、ロープウェイ駅を横目にちょこっと登ると、大草山の頂上に着く。標高113mの低山だが、三角点標石、山名標柱、ベンチと一式揃って一端の山らしく、ちょっと嬉しい。眺めも良く、内浦の湖面と泊まっている宿も俯瞰できる。

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大草山頂上

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大草山から内浦を俯瞰

頂上周辺には遊歩道のルートがいくつか整備されているので、その中の周回ルートを歩いてみる。歩いている人は見かけないが、よく整備されていて、散策にうってつけだ。展望広場から浜名湖を一望したのち、駐車地に戻り、宿に帰った。

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散策路を歩く

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展望広場から浜名湖を望む

4月1日
天気:

温泉旅行最終日は、当初は湖西連峰の神石山(325m)に登る計画を立てていたのだが、S&Sが少しお疲れなのと、宿の食事で鰻は食べたけれど、もう一つの浜松名物の餃子は食べてないよね、と言うことで、浜名湖をぐるっと一周ドライブしたのち、昼食に浜松餃子を食べ、東に向かいつつ観光スポットに立ち寄って帰宅することにする。

舘山寺温泉から南下して、浜名湖大橋、弁天島を渡り、浜名湖西岸を天竜浜名湖鉄道(旧国鉄二俣線)に沿って北上。サイクリングの人がとても多い。みかんの産地として有名な三ヶ日町で、お土産に「まるごとみかん大福」を購入(@三ヶ日製菓)。それから、細江町の「浜太郎餃子センター」で餃子を食べる。餃子製造工場に併設して3月にオープンしたばかりの小綺麗な店で、家族連れや女性グループで繁盛している。餃子、美味かった〜。ビールが飲みたくなるな(^^;)

昼食後、二俣町(旧天竜市)に立ち寄る。二俣町は天竜川が山間から平野に出る所にあり、交通の要所で、林業が盛んな町である。

二俣町ではまず、浜松市秋野不矩美術館に立ち寄る。日本画でありながら、インドに画材を取ったり抽象的な画風であることが特徴かな。丘の上にある美術館の建物も、なんとなく中央アジアの砦っぽい。

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浜松市秋野不矩美術館

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二股城址本丸天守台

次に二俣城址を訪ねる。東に二俣町、西に天竜川を俯瞰する城山の頂上にあり、直下まで車で上がれる。頂上の本丸には天守台の石垣が残る。説明板によると、二俣城は徳川氏と武田氏の攻防の舞台となり、また徳川信康自刃事件(家康の嫡子信康が武田氏と通じていたことを理由に、信長が家康に命じて、二俣城で信康を切腹させた)で有名だそうな。

掛川ICから東名に乗って帰宅の途に着く。大井松田ICから先が大渋滞との情報で、鮎沢PAの富士見食堂で早めの夕食をとり、高速を降りてR246を走る。でも、東名が混む時はR246もダメなんだよねー。3時間程かかって実家に到着。最後は大変だったが、馴染みがなかった浜松がなかなか良い所と分かり、まだまだ見所があるので、また行きたい。


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