仙人ヶ岳〜赤雪山

天気:
メンバー:T
行程:展望台 10:35 …まつだ湖畔キャンプ場 10:40 …知ノ岳 11:40 …仙人ヶ岳(663m) 12:05 …神楽場 12:45 …赤雪山(621m) 13:40〜13:50 …展望台 14:25
ルート地図 GPSのログを地理院地図に重ねて表示します。

この週末は少しばかり長いコースの山歩きを考えていたのだが、行程を計算すると日の短い時期には時間の余裕がないことがわかってきて、ちょっとためらう。加えて、天気も寒さが厳しそうな予報なので、日和って近場の低山歩きに切り替える。先日、ふみふみぃさんの「仙人ヶ岳・赤雪山」の山行記録を読んで、そう言えば仙人ヶ岳に松田川ダムから登ったことはないなー、赤雪山にも久しく登っていないし、と思ったことを思い出し、松田川ダムを起点として仙人ヶ岳〜赤雪山を周回してきました。

桐生の自宅を車で出発し、白葉峠、猪子峠を経由して、松田川ダムのダム湖(まつだ湖)湖畔の展望台の駐車スペースに車を置く。自宅からここまで僅か20分弱の超近場(^^;)。展望台に上がって、対岸のまつだ湖畔キャンプ場や巨大な法面(ダム建設の際に砕石を掘削した原石山)、猪子峠〜仙人ヶ岳間の稜線を眺めたのち、リュックサックに防寒着と菓子類、ペットボトルのお茶を入れただけの軽装で出発する。

展望台の駐車スペースに駐車
背景はダム建設の原石山
展望台から知ノ岳を仰ぐ

湖畔の車道を辿り、林道野山線を右に分けて、まつだ湖畔キャンプ場に着く。12/1〜3月下旬は冬期間閉鎖中で、人影なし。簡易トイレのみ使用できる。キャンプ場の奥の橋を渡ると「←猪子峠(知ノ岳)仙人ヶ岳」の道標があり、ここから沢沿いの登山道に入る。

まつだ湖畔キャンプ場
キャンプ場の奥から登山道に入る

登山道はすぐに右岸に渡って、砂防堰堤を二つ越え、左岸に戻ると杉林の斜面を登り始める。古い作業道に入り、大きくジグザグを切ったのち、沢の奥に向かって山腹を斜めに登って行く。ところどころで倒木に塞がれるが、それ以外は良く踏まれた歩き良い道だ。

沢を渡って山腹を登る
古い作業道を辿る

やがて登山道は作業道から分岐し、若い植林帯と高い植林帯の境界となった小尾根を急登する。ここも良く踏まれた道型が続いている。

作業道から分岐して右に登る
急斜面を直登

10分ちょっとで枝尾根上に登り着く。金属板に孔を開けて「尾根 林道」と彫った道標がある。ここから脆い露岩と赤松の尾根を辿る。尾根上は明るく開けて、正面に知ノ岳、その左右に猪子峠〜仙人ヶ岳間の稜線を望み、左手にはまつだ湖の湖面を俯瞰する。

枝尾根上に登り着く
知ノ岳(左)を望む
まつだ湖を俯瞰
赤雪山を望む

一旦、小さく下ったのち、知ノ岳への登りにかかる。振り返ると赤雪山がなだらかな稜線を広げている。やがて、猪子峠〜仙人ヶ岳間の稜線上の登山道に合流。すぐ右が知ノ岳の頂上だ。キャンプ場からわずか1時間の登りで、あっという間に着いた感があるが、後半は展望に恵まれて、なかなか楽しめるコースと思う。

猪子峠〜仙人ヶ岳の稜線に合流
猪子峠への稜線を望む

ここから仙人ヶ岳までは、昨年4月にアカヤシオを目当てにして歩いた(山行記録)。そのとき程ではないが、今日もハイカーさんが多い。中にはトレランの団体さんも。そういえば、仙人ヶ岳で山岳ランのレースがあるんだっけ。その練習かな(後日調べると、第11回仙人ヶ岳トレイルランレースが3月25日に開催される)。

仙人ヶ岳への稜線を登る
熊の分岐

熊の分岐で生満不動尊からの登山道を合わせ、冬枯れの雑木林の稜線を登る。赤雪山への縦走路を右に分け、平坦な頂上稜線を左へ一投足で仙人ヶ岳の頂上に到着する。雑木林に囲まれて展望は乏しいが、木の間から桐生川右岸の鳴神山、残馬山辺りの山並みが眺められる。そして、そちらから強い寒風が吹き付けて、頂上ではのんびりできない。赤雪山分岐まで戻り、南斜面で風を避けて腰を下ろし、吹雪まんじゅうを軽く腹に入れる。

赤雪山分岐
仙人ヶ岳頂上

ここから赤雪山への縦走路に入る。最初は凍った雪が残る急斜面で、トラロープを頼りに下る。下ったすぐの所に「←松田ダム下山口」の道標があり、右の谷に向かって山道(野山林道を経由してまつだ湖に至る)が分岐する。

小さなアップダウンのある稜線を辿る。ここも強風が吹き抜けて寒い。三角山は右の巻道に入る。急斜面のトラバースにはトラロープが張られている。稜線に復帰すると、団体のハイカーさんが左の三角山に取り付いているところだった。そちらはちょっとした岩場の登りがある。仙人ヶ岳から来たのか尋ねられて、はいと答えると巻道に入って行った。

赤雪山分岐から急降下
三角山を巻いて三角山を仰ぐ

三角山から少し進むと神楽場で、岩場の瘤の上に石祠がある。稜線を辿ると「←赤雪山2.4km 仙人ヶ岳1.8km→」の道標があり、縦走路は右折。冬枯れの木立を透かして赤雪山を望む

神楽場
冬枯れの木立を透かして
赤雪山を望む

露岩と赤松が点在し、小さなアップダウンが連続する稜線を辿る。北には木立を透かして桐生川上流の山々を遠望。残馬山、野峰は黒々としているが、丸岩岳は白く、雪が多そうだ。露岩の多い登りをこなすと原仁田の頭の頂上に着く。

露岩と赤松の稜線を辿る
原仁田の頭

原仁田の頭から短い急坂を下ると、あとはなだらかな稜線歩きとなる。風当たりも弱くなって、低山らしいのんびりとした尾根歩きとなる。左側には木立を透かして、凸形の山容が目を引く多高山が見える。緩く登って、東屋のある赤雪山頂上に着く。この頂に来るのは2000年2月以来、2回目だ。

赤雪山に近づく
赤雪山頂上に到着

東屋の前は小さな広場となり、三角点標石がある。南面の展望が開けて、行道山辺りの山並みや松田川流域の集落を俯瞰する眺めが良い。その向こうには大小山も見え、関東平野を一望する。ベンチもあり、休憩適地だ。

赤雪山頂上
頂上のベンチと南麓の眺め

ベンチで少し休んだのち、まつだ湖へ尾根コースを下る。木の階段道を下るとなだらかな尾根となり、幅広い登山道をゆるゆると下る。ここも露岩と赤松が点在して、雰囲気が明るい。

尾根コースを下る
程良い傾斜で下って行く
赤雪山を振り返る
赤松の明るい尾根を辿る 

僅かに登って491m標高点の小ピークを通過するとヒノキ植林帯に入り、傾斜が増した斜面を丁寧に切られたジグザグ道で下る。

491m標高点を通過
ヒノキ植林帯に入る

一旦、傾斜が緩む踊り場があり、再び急斜面となってジグザグ道を下る。やがて木の間にまつだ湖のさざ波立つ湖面が見え、程なく湖畔の車道に下り着く。車を置いた展望台は車道を右に辿ってすぐだ。計4時間弱の軽い山歩きだったが、変化に富んでなかなか面白かったし、縦走はアップダウンが多くて良い運動にもなった。

まつだ湖畔に下り着く
展望台に戻る

昼食は松田の蕎麦屋で食べよう、と思っていたので、菓子類しか携行しなかったのだが、店に行ってみると時間が遅く、既に営業時間を過ぎていた。残念〜。結局、COOPに立ち寄って、昼食等の買い物をして帰宅した。