野峰
この週末は所用のため土曜日しか空きがないが、天気は曇りでイマイチ。雨は降らなさそうなので、近場の山をトレーニングで登ってこようかな。
ところで、最近、ニュース系サイトで「マイペース登高能力テスト」なるものがあることを知った。これは、標高差500m以上の単調な登りを自分のペースで歩き、1時間に登った標高差から、登山に必要な「きつさに耐える体力」をメッツという単位で数値化するというもの。長野・新潟・山梨・静岡の各県が定めた「山のグレーディング」(群馬県は作成中)と照らし合わせて自分の体力に合った山を選ぶことで、リスクの少ない登山に役立てられるとのことである。これらのテストやグレーディングが制定された背景には、体力や経験の不足した登山者が難易度の高い山に登って引き起こした遭難事故の増加がある。
今のところ、山のグレーディングを参考にするつもりはあんまりないが、現在の自分の登高能力が何メッツなのか把握しておくのは良いかも。近くの山で標高差500m以上の単調な登りというと、まず、根本山の中尾根コースを思いつくが、先週、下りで歩いたばかりだからさすがに飽きる。次に思いついたのが梅田ふるさとセンターから野峰へのコース。頂上近くに緩いアップダウンがあるが、標高差約700mの単調な登りで、良さげである。
という訳で、トレーニングとマイペース登高能力テストを兼ねて野峰に登ってきました。
自宅から車で出発。途中、梅田飯店で昼食に帯ラーメンを食べ、梅田ふるさとセンターの駐車場の隅っこに車を置かせて貰う。ふるさとセンターで買い物をしたのちに出発。ここから野峰へのコースは8年前に歩いたことがあり(山行記録)、そのときの記憶に従って山道に入るが、人が歩いた様子がなく怪しい。実はふるさとセンターの裏手から入る林道が現在の登山道になっているようで、山道を登ると途中で正しい登山道に合流する。
道標に従って杉植林を登ると、尾根上の山の神に着く。「←野峰」との新しい道標があり、ここから尾根道の登りとなる。
マイペース登高能力テストのマイペースとは、きつさを感じる手前で、息がはずまず話をしながら登れ、休みながら数時間程度同じ速さで登れるペースとのことだそうなので、意識して速めのペースを作るがきつくない程度で登る。ただし、今日は蒸し暑くて、ペースをちょっと速めただけでたっぷり汗をかく。
赤松と杉檜に覆われて展望のない尾根を坦々と登る。単調で退屈な登りの中で、町有林丸岩払下記念碑は唯一と言って良いランドマーク。ジグザグに登ると雑木林に入り、緩く広い尾根を辿る。この辺りは気持ち良く歩ける区間だが、登高能力テストのコースとしては標高が稼げなくて不利に働くかも知れない。
頂上の手前には急坂がある。以前は丈の低い笹原が下生えに広がっていた覚えがあるが、現在は笹原は消えて、笹の新芽がポツポツと出ている程度である。
登り着いた野峰の頂上は杉林に囲まれて薄暗く、先週の根本山よりもさらに地味〜な頂である。展望はなく、僅かに雑木林の隙間から、頂上が雲に覆われた男体山を遠望する。こんな天気では、もちろんハイカーさんはいないし、途中、誰にも会っていない。
一休みしたのち、頂上南の石祠に立ち寄って、あとは往路を戻ってサクッと下山する。山の神から登山道を下り、林道に出たら道標に従って林道を右へ辿る。林道のT字路を左に下ると、ふるさとセンターの裏手を通って県道に出た。なお、ここには登山口の道標がないから、登る際は取り付きが分かり難い。
さて、マイペース登高能力テストの結果である。ふるさとセンターから野峰頂上まで、標高差724mを1時間35分で登ったから、1時間あたりの登高標高差は457m/hとなり、これは7メッツ台(400m/h以上)に相当する。まあそんなものかな。また、8年前と同タイムで登っているから、過信と油断は禁物だが、脚力は特に落ちてなさそうであるv(^^)。