幡矢ヶ岳

天気:
メンバー:T
行程:駐車地点 9:55 …「探鳥コース」道標 10:40 …覗岩 11:30 …幡矢ヶ岳(1271m) 12:25 …湯ノ沢峠 12:50 …昼食地点 13:00〜13:25 …駐車地点 13:40
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

正月の福島・宮城での里山歩きから約一か月ぶりとなる山行は榛名山南面の山へ。爺イ先生のブログで拝読して以来、興味を持っていた「覗岩から幡矢ヶ岳周回」のコースを後追いで歩いてきました。雪はそんなに積もってないだろうと舐めてかかり、ワカンを携行せずにツボ足で登ったら、深いところでは膝まで没する積雪。4時間弱の短い行程にしてはかなり疲れましたが、晴天の下、新雪ハイクを楽しんできました。

桐生を8時過ぎに車で出発。R50を経由し、県道榛名山箕郷線を上がる。箕郷中央公園を過ぎた辺りから、行く手に大鐘原ヶ岳、幡矢ヶ岳、三ッ峰山が薄っすらと白く雪を纏い、ポコポコポコと並び立っているのが眺められる。目を凝らすと、幡矢ヶ岳の左肩から少し下がった辺りにポツンと突き出た岩塔が見える。今日の山行では、幡矢ヶ岳の登頂とともに、あの岩塔=覗岩を間近で見ることも目的である。

最奥の集落を過ぎて山間に入ると雪が多くなる。県道は除雪されているが、路面は凍結し、滑り止めは必携。路側には除雪された雪が堆積し、駐車できる場所がなかなか見つからないが、ちょうど1台分のスペースを見つけて車を置く。

南麓の箕郷町から望む
幡矢ヶ岳(中央)
県道脇のスペースに駐車

サングラスをかけ、昨冬、新調したのにこれまで使う機会がなかったスパッツとチェーンスパイクを付けて出発。凍った県道を下り、「榛名山多目的保安林」の案内看板から斜め右前に分岐する遊歩道に入る。県道から外れて踏み出すと雪がたんまり。しかも柔らかい新雪で、ツボ足ではズボズボと潜る。すぐに暑くなり、着ていたフリースを脱ぐ。しまった、ワカンを持ってくるべきだった。でもまあ、頑張って行けないことはないだろう。

「榛名山多目的保安林」の案内看板
遊歩道に入る

山腹をトラバースして平坦に延びる幅広い作業道を辿る。トレースは獣のものしかない。真っ白い雪に日差しが照り映えて、やはり雪の山歩きは気分が良いものである。途中にハヤブサとノスリを描いた野鳥の説明板があり、ここから右へ遊歩道が分岐しているようだ。しかし、雪に覆われて道型は定かでない。

幅広い作業道
ハヤブサとノスリの説明板

この少し先で作業道は終点となり、山腹をトラバースする細い山道に入る。こちらの道も雪深い谷間に入ると不明となり、微かな道型や雪の波打つような凸凹(下に階段があるらしい)を頼りに進む。雪があればどこでも歩けそうにも思うが、吹き溜まりに突っ込んだり傾斜がきつかったりするので、道のある場所を辿るのがやはり楽だ。

作業道終点から山道に入る
雪に覆われて微かな道型を追う

山勘で進むと覗岩から落ちる小尾根と交差し、「探鳥コース」の道標を見出す。どうもうまいこと遊歩道を辿れたようである。ここから小尾根を辿って登る。右に分岐する道型があり、先程の野鳥の説明板に通じる遊歩道らしい。

「探鳥コース」の道標
小尾根を登る

ここから尾根は傾斜を増し、点々と岩場を交えた急登となる。遊歩道からは既に外れているが、藪はない。急坂と深く潜る雪に疲れて、しばしば立ち休み。木立を透かして、近隣の三ッ峰山や大鐘原ヶ岳を眺めながら一息つく。

急な尾根をさらに登ると大きな岩場があり、この岩場の上に出て左斜面を見おろすと、巨大な覗岩の岩頭が見える。黒い鋼の鏃を数本束ねたような形の鋭い岩峰だ。白い雪と黒い岩の模様が(実物は見たことないが)海原に頭を出したシャチも連想させる。背景には、中腹に帯状の岩壁を持つ大鐘原ヶ岳が長く稜線を延ばし、なかなかの景観である。

かなりの急坂
岩場が現れる
岩場の上から覗岩を見下ろす
後方は大鐘原ヶ岳
覗岩をズームアップ

この先は傾斜が緩んだ痩せ尾根となる。木立が低くなって灌木の小枝が少々うるさいが、藪漕ぎというほどのものではない。展望も所々から得られて、三ッ峰山や榛名富士、振り返れば広大な関東平野が眺められる。

傾斜の緩んだ稜線を辿る
三ッ峰山と榛名富士(左奥)

再び岩場があり、少し視点を変えて覗岩が眺められる。ネット情報によると、覗岩のすぐ近くまで行くことも可能だそうだが、急斜面の登り下りがあるので止めておく。以前歩いたことのある地蔵峠〜大鐘原ヶ岳の稜線も良く見える。そう言えば、あそこを登る途中の展望岩場から覗岩を眺めたっけ。懐かしい。

次の岩場から見た覗岩
大鐘原ヶ岳(左)と地蔵峠
右奥は李が嶽

傾斜も緩んだし、幡矢ヶ岳の頂上はすぐだと思ったが、ツボ足で速度が上がらないせいもあり、意外と時間がかかる。前方に見えてきた頂上はなかなか遠い。風に乗って微かに人声が聞こえてくるのは気のせいか。尾根の左右は急斜面。特に左側はほとんど崖で、地蔵峠に下るルートはなさそう。痩せ尾根を注意して通過し、最後にひと頑張りすると頂上の一角に登り着く。風下の斜面に風を避けて休憩中のパーティーがあり、覗岩からですか、頑張りましたね、とねぎらって頂く。いやー、確かに疲れました。

頂上稜線を緩く登る
真っ白な浅間山を望む
幡矢ヶ岳を望む
痩せ尾根を通過

頂上は南北に細長く平坦で、樹林に覆われて展望に乏しい。僅かに進んだところに「旗矢岳 1271m」の山名標がある。西から風が吹き抜けて寒いので、フリースを着込む。そろそろ昼食の時間だが、先に進んで風の当たらない場所を探そう。

幡矢ヶ岳の平坦な頂上
「旗矢岳」の山名標

この先はスノーシューで踏み固められたトレースがあるので、歩くのはぐっと楽になる。天目山との鞍部に向かって、雪道をぐんぐん下る。

天目山との鞍部へ下る
天目山を仰ぐ

天目山との鞍部(爺イ先生による仮称は湯ノ沢峠)に下り着く。トレースは天目山に向かって直進している。天目山へは標高差約200mの急斜面となり、登りだったら大変そうである。鞍部から東に下る。雪は深いが、林間に明瞭な道型がある。

天目山との鞍部
鞍部から東へ道型を下る

少し下ると風もおさまり、日当たりの良い小平地があるので、ここで少し遅い昼食。冬の定番、鍋焼きうどんを食べる。雪景色の中で食べる熱々のうどんはやはり美味い。

腹が満ちたら、あとは車に戻るだけだ。雪に覆われた作業道を下り、沢を横切る。杉植林内を緩く下ると県道に出る。「榛名宮沢線」の看板あり。県道を僅かに上がれば駐車地点である。短い行程だったが、雪山ハイクを満喫できて面白かった。スパッツを外すと、登山靴の周りにはガチガチに雪が凍りついていた。

この辺りの陽だまりで昼食
作業道を辿って県道に出る

帰りは、群馬温泉やすらぎの湯に立ち寄る(休日は640円)。お客さんが多く繁盛しているが、浴室は広くて混み合わない。僅かに褐色がかってぬめりのある湯にゆったり浸かる。極楽、極楽♪。良く温まった後、桐生への帰途についた。