後袈裟丸山
シャクナゲが見たいというKさんのリクエストにお応えして、郡界尾根からの往復で後袈裟丸山に登ってきました。このコースで後袈裟丸山に登るのは、私は12年振り2回目(山行記録)。シャクナゲの時期の最後に間に合って、頂上付近で見頃の花を楽しめました。
桐生を7時頃、車で出発。赤城山の頂きには雲が掛かっているが、青空が広がりつつあり、天気は上々だ。小中川沿いの林道を走り、大滝入口を経由して郡界尾根登山口に向かう。登山口までは舗装済だが、路面に大きな落石が多いので注意。登山口前の駐車スペースには既に4台の車があり、最後のスペースに車を入れる。周辺にも駐車は可能である。
登山口には、みどり市が設置した案内図や登山届ポストがある。登山道に入り、木の階段で一直線に急登する。エゾハルゼミが盛んに鳴いていて、既に初夏の気分。暑いのでTシャツ1枚で登る。樹林を吹き抜ける風が涼しくて助かる。大岩を木の梯子で越え、ほどなく郡界尾根の上に登り着く。
尾根上は平坦で広く、丈の低い笹原に覆われている。ゆるゆると登ると、右側の樹林が切れて前袈裟丸山が見えてくる。登り着いた緩やかなピークには三角点標石がある。
ここから緩く尾根をアップダウンして行く。右斜面が開けた笹原となり、青空をバックに並び立つ後袈裟丸山と前袈裟丸山を仰ぐ。白い雲の流れが速い。視線を南に転じれば、深い緑に包まれて渡良瀬川東岸に横たわる山々を遠望する。前回来た時も感じたが、ここからの広々とした展望は素晴らしい。
樹林に覆われた細い尾根になると、「つつじ岩」と刻まれた石標がある。この辺りには既に花は終わっているが、シロヤシオが多い。開花期に来れば見事ではないかと思う。やがてシャクナゲ林が現れ始めると境の十二様の石祠に着く。この辺りのシャクナゲも既に花は終わっているようだ。
溶岩の露岩のある痩せ尾根を辿る。標高が上がるにつれて風が冷たくなり、長袖シャツを着る。前袈裟丸山と奥袈裟丸山の頂上近づいてきたが、標高差はまだまだある。針葉樹林と笹に覆われた尾根上の一直線の急登となり、Kさんは辛そう。一歩ずつゆっくり登る。
一歩々行万里、ゆっくりでも歩き続ければいつかはゴールに辿り着く。後袈裟丸山の西の肩に登り着くと、満開で瑞々しいシャクナゲの花に迎えられる。白い花と赤い花があり、色合いが異なる。蕾もあるが、見頃は今週末で終わりだろう。シャクナゲを見て、Kさんも元気を回復。花の写真を撮りながら、痩せ尾根を辿って後袈裟丸山の頂上に向かう。
最後に急坂を上ると、大勢のハイカーさんで賑わう後袈裟丸山の頂上に着く。頂上周辺の樹林は切り開かれて、前袈裟丸山や横根山などが眺められる。すっかり晴れ上がって陽射しが燦々と降り注ぐ笹原に腰を下ろす。まずはWHITE BELGで乾杯。それから、Kさん差し入れのサラダやゆで卵、パンの昼食を頂く。のんびり過ごしているうちに他のハイカーさんは下山し、静かな山頂となった。我々もそろそろ下山にかかるとしますか。
下山は往路を戻る。八重樺原からの展望を再度楽しんだのち、木の階段を一気に降りて登山口に着く。Kさんには少々きつい行程だったが、シャクナゲも見られたし袈裟丸山にも初めて登れたのは良かった。例によって水沼♨に立ち寄ってさっぱり汗を流したのち、桐生への帰途についた。