三滝〜氷室山

天気:
メンバー:K,M,T
行程:熊穴橋 9:00 …白ハゲ口広場 9:30 …三滝 10:05 …氷室山神社 12:25〜13:30 …岩苔沢下降点 13:55 …白ハゲ口広場 15:45 …熊穴橋 16:15
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

雑木林が美しい大戸川源流域と氷室山を巡り歩いてきました。同行者のKさんが書いた記事はこちら→(三滝〜氷室山〜岩苔沢)。

桐生のKさん宅に集合して、車で8時に出発。老越路峠、近沢トンネルを経由し、登山口の大戸川上流・熊穴橋に向かう。大戸川の渓谷沿いの紅葉は、ところどころに目を惹く赤や黄が残るものの、見頃は1〜2週間過ぎているようだ。この辺りの山歩きシーズンも終盤なのか、熊穴橋の駐車スペースには2、3台の車しかない。

熊穴橋から白ハゲ口広場までは林道を歩く。広場には軽トラが1台停まっていた。林道は部分的に荒れているので、ここまで車で入るのはこの種の車でないと難しい。


熊穴橋の駐車スペースと
白ハゲ口広場への林道入口


白ハゲ口広場

広場から大戸川本流沿いの山道となる。支流の白ハゲ沢を木橋で渡ると、川コースと山コースが分岐する。ここにある「田沼駅33km」の道標は健在だ。いつか田沼駅まで歩き通してみたい。な〜んて。

今回は三滝に立ち寄るために、川コースを選ぶ。途中のタイコオロシの滝は、この春に白岩山神社に登った時に立ち寄ったので割愛。登山道から木橋を渡る脇道に入って、三滝の滝下に行く。瀑身は最下段しか見えないが、周囲は切り立った岩壁で、安蘇山塊では屈指の名瀑だ。


大戸川沿いの山道を歩く


三滝の最下段の滝

登山道に戻って急斜面を登ると、三滝を見おろす展望台と称する岩場がある。樹林の葉が落ちて三滝の中段は良く見えるが、上段は一部しか見えず、三滝の全貌は窺い知れない。

さらに登ると山コースと合流し、氷室山方面に向かうハイカーさんのグループを見る。以降、ハイカーさんには全く会わない静かな山行となる。三滝を大高巻きして、山腹をトラバースする。このトラバース道は高度感があり、滑落したらただでは済まないので注意。巻き道の途中で、井戸尾根を経て十二山に登るルートが分岐する。


展望台より三滝を俯瞰


三滝の高巻き道を行く

高巻きが終わって沢身に下ると、本流に架かる木橋がある。この木橋は滑り易そうなので、水量の少ない流れを飛び石伝いで渡る。ここから、雑木林に囲まれた沢に沿って登る。落ち葉の中の道型は微かで、赤テープの類の目印を頼りに踏み跡を辿る。すっかり葉を落とした雑木林は陽が射し込んで明るく、沢には澄んだ水がトロトロと流れる。心が落ち着く光景だ。


高巻きを終えて本流に降りる


沢沿いの踏み跡を辿る

左から支流の井戸沢、立石沢、そして復路で下る予定の岩苔沢が出合う。宝生山に直登する尾根コースの分岐で一休みしたのち、大戸川源流の越路館沢を詰める。道標にしたがって沢から離れ、右側の斜面の笹原を登ると越路館平に着く。尾根上に笹に覆われた小平地があり、いかにも館がありそうな場所だ。


緩やかな谷を遡る


宝生山分岐


大戸川源流


越路館平

この尾根には、氷室山神社へのかつての参道が通る。尾根を緩く登ると、参道の名残の石灯籠がある。最近倒れたのか、柱が途中から折れていた。やはり参道の名残のヒノキ並木を通ると、氷室山神社に着く。稜線を吹き抜ける風がさすがに冷たいので、山陰で風を避けて昼食とする。


笹原の尾根を緩く登る


山神宮と刻まれた石灯籠


参道の檜並木


氷室山神社

昼食ののち、デジカメだけを携えて、神社の裏手にある氷室山の標高点ピークに登ってみる。氷室山は、本来は氷室山神社を中心とする山域の名称であり、特定のピークに付けられた山名ではないが、ここまで来たら最高点に登らない手はない。とは言っても、雑木林に覆われて展望はなく、静かなだけのピークだ。手前のピークにも間違って「氷室山」の山名標が設置されているので注意。


氷室山の1123m標高点に向かう


氷室山標高点の山名標

帰りは、大戸川支流の岩苔沢を下降する。氷室山から十二山へ笹原と雑木林の稜線を辿り、適当な所から岩苔沢源頭の小尾根を下る。右側に気持ち良い笹原の緩斜面があり、そちらに引き込まれて沢に降りる。沢筋は険しくはないが、転石と泥に覆われて、歩き易いとは言い難い。赤テープの類の目印があり、こういう枝沢にまで誰かが歩いている痕跡があることに驚く。下るにしたがって谷は段々と広くなり、多少歩き易くなる。


岩苔沢源頭の笹原の緩斜面


岩苔沢を下る

大戸川の本流に合流し、山コースを経由して、16時少し前に白ハゲ口広場に着く。夕暮れが迫る時刻だが、あとは林道歩きなので問題ない。熊穴橋に着くと、他の車は既に帰った後で、私の車だけがぽつんと残っていた。


山コースにて
残照の紅葉


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