五輪尾根(赤城)

天気:
メンバー:M,T
行程:キャンプ場 7:10 …陣笠山 7:40 …薬師岳(1528m) 8:05 …野坂峠 8:10 …引き返し地点 8:25 …野坂峠 8:45 …出張山(1475m) 9:05 …出張峠 9:15〜9:35 …キャンプ場 10:10
ルート地図 GPSのログを地理院地図に重ねて表示します。

土曜から日曜にかけて、Mさんと、Mさんの古い山仲間のOさんが、避暑を兼ねて赤城大沼湖畔でキャンプをして、泊まりがけの宴会をするという。私もお誘い頂いて、参加することになった。

Mさん達は、土曜日に地蔵岳に登ってからキャンプをするとのことだが、私は仕事があって、キャンプから参加することにする。仕事を片付けたのち、車で大沼に向かって日没前に到着する。湖畔のキャンプ場は、下界の酷暑から逃れて来た家族連れやグループで、まだ夏休み中かと思うくらい賑わっている。先発隊の所在はすぐにわかって、無事に合流できた。

Mさん達がテントを張ったのは木陰から大沼が見渡せる場所で、水場やWCも遠くなく、ベストのテントサイトだ。ここが無料とは素晴らしい。Mさんのテントの横に自分のテントを張って、いつでも寝られる体制にしてから宴会に参入する。Mさん達は3時から飲んでいたそうだ。

夕方になると肌寒いくらいで、長袖シャツを着る。ビールや日本酒を飲みながら四方山話をしているうちに夜が更けて、いつの間にか酔っぱらい、寝袋に潜り込んで眠りについていた。

大沼湖畔キャンプ場に張ったテント
夜明けの大沼と地蔵岳

翌朝、手製サンドウィッチとコーヒーの朝食を摂ったのち、Mさんと私は、軽いハイキングをしよう、ということで、五輪尾根を歩くことにする。今日は仕事というOさんとは、ここでお別れとなる。

テントを畳んで車に積み込んだのち、キャンプ場の水場近くにある「薬師岳、陣笠山、五輪峠」の道標にしたがって、裏手の林間を登り始める。この道標は木の陰にあるので、ちょっと気が付きにくい。

厚生団地(企業や地方自治体の山荘が立ち並ぶ一帯)の一角を通り抜けて、再び山道に入る。小尾根を登る道は樹林に覆われて、軽ハイキングのコースにしては意外と山奥の感じがする。気持ち良い山歩きだけど、二日酔い気味なのが気持ち悪い(^^;)。

キャンプ場の水場が登山口
小尾根を登る

登りはあまり長くなく、五輪尾根の稜線に到着する。右に行けば五輪峠。今日は、左へ稜線を辿る。ずっと樹林に囲まれているが、ところどころから大沼と湖面に影を映す地蔵岳が眺められる。

程なく到着した陣笠山の山頂は広い平地となっているが、樹林に遮られて展望は乏しい。周囲の草むらにマツムシソウが咲いているのが、秋の気配を感じさせる。

陣笠山頂上
背景の山は地蔵岳
マツムシソウ

陣笠山から緩い登り降りの稜線歩きとなり、薬師岳への最後の登りは短い急坂となる。薬師岳の頂上は樹林に囲まれて展望は全くない。刀の試し切りの俵のような梵天が建てられていた。頂上付近には薬師如来の石碑 もあるそうだが、うっかり見逃してしまった。

大沼の湖面と地蔵岳
緩やかな稜線を辿る
薬師岳への短い急登
薬師岳頂上

薬師岳の頂上から少し進むと野坂峠の道標があり、北に向かって「沼田20km」の表記がある。Mさんがこの峠道に興味を持っているそうなので、寄り道して少し峠道を辿ってみる。

あまり歩かれている雰囲気はないが、稜線に沿って確かに踏み跡が続いている。馬の背という痩せ尾根の地点まで行ってみたかったが、今回は偵察なので、その手前で引き返す。この稜線は意外と深山の雰囲気がある。紅葉の時期に、この峠道を山麓から大沼へ越えるのも面白そうだ(「群馬300山」にコースの記載がある)。

野坂峠
野坂峠道を北へ辿る

五輪尾根に戻り、縦走を続ける。野坂峠道の大沼側に下る道を分けると緩やかな稜線歩きとなり、出張山(でばりやま)の頂上に導かれる。この頂上は展望が開けて、大沼や黒檜山、辿って来た五輪尾根のまろやかな山々が眺められる。既に太陽が高くなり、日差しを遮るものがない頂上はじりじりと暑いので、先に進もう。

出張山頂上
出張山頂上から望む大沼と黒檜山

出張山の下りは少し急になり、防火帯のように開けた尾根筋の道から、鍬柄山〜大ダオ〜鈴ヶ岳辺りの稜線が正面に見える。最初の計画では、出張峠から大ダオに行き、鍬柄山から新坂平を周回する予定だったが、思ったよりも沼尻川の谷が深く、関東ふれあいの道を経由する遠回りのルートしかなさそうなので、あっさり断念。今回は、避暑とキャンプと宴会がメインなので、頑張って歩くつもりは全くなし(^^;)。出張峠から大沼に戻ることにする。

出張峠は山腹上の峠らしからぬ一地点、山道の分岐点だ。コースが予定よりだいぶ短くなったので、ここで持ってきたグレープフルーツを食べる。グレープフルーツは1個100円と安いし、水気があって疲労回復にもってこいなので、最近お気に入りなのだ。これで、二日酔いからも完全に復活する。

鍬柄山を眺めながら
出張峠へ下る
出張峠
大沼湖畔への道
途中で見つけたキノコ(名称不明)

出張峠から山腹を緩くトラバースして、厚生団地の西端で車道に出る。立派な山荘や寂れた山荘を眺めながら車道を下り、湖畔の沼尻に着く。湖畔は今日も避暑に訪れた人、ジョギングする人、サイクリングする人、読書をする人、昼寝をする人で賑わっている。湖岸の車道をのんびり歩いて、車を置いたキャンプ場に戻った。

時刻はまだ午前中で、下界が猛暑に見舞われていることは必至だが、今日は軽い山歩き、これで満足して切り上げる。血の池に立ち寄ったのち(池に水は全くなかった)、ひさしぶりに県道大胡赤城線をぐねぐねと下る。Mさんお勧めの「そば処山家(やまが)」で美味しい天ざるを食べ、暑い暑〜い桐生に帰った。