桜山

天気:
メンバー:T
行程:八塩温泉郷 8:25 …弁天山(364m) 9:05 …鬼の踊場 9:35 …雲尾 10:05 …桜山(591m) 10:40〜11:10 …雲尾 11:45 …昼食場所 12:30〜12:55 …鬼石神社 13:20 …八塩温泉郷 13:45
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

冬桜の開花時期に合わせて、桜山に出かけて来ました。頂上直下まで車で上がれる山ですが、それでは山歩きとして物足りないし、冬桜シーズンの週末には駐車場に車を入れるのに1時間以上待たされることもあるとか。混雑を避け、八塩温泉からのハイキングコースを辿って登りました。

桐生を車で発ち、藤岡市街からR462を走って、八塩温泉郷BSに隣接する駐車スペースに車を停める。ここには観光案内図や公衆WCがあり、国道沿いに目立つ案内も出ている。本来、WC休憩用の駐車場なので、車は邪魔にならないように端っこに置いた。1〜2台ならば多分、無問題。

すぐ先の信号で国道を渡り、山側に入る坂道を登る。立体交差の橋下を通ると、道端に「弁天山を守る会 」と書かれたポストがあり、中にハイキングマップが入っていた。このマップには今日の予定のコースがばっちり詳細に記載されていて、大変分かり易い。ありがたく1部頂戴する。

車道は集落を抜け、山あいに入る。御倉御子神社の参道の前を通ると、少し先に最奥の駐車スペース(数台分)がある。ここから右に分岐する車道を少し登って、御倉御子神社に立ち寄ってみた。漆喰がまだ白い、新しい社殿だ。屋根の向こうに、これから登る稜線が意外と高く見えた。


八塩温泉郷のはずれにある
桜山ハイキングコース登山口


御倉御子神社の参道

分岐に戻って、未舗装の林道を進む。要所には必ず道標があるので、安心して歩ける。戻るように切り返して山腹を登り、陶芸?のかまどの軒先を通ると、尾根の上の道となる。樹林に覆われて展望はない。ここで単独のハイカーさんと行き会い、話を交わす。付近にあるという鉱山跡の場所を尋ねられたが、知らなかった。往路のハイキングコースで会ったのはこの方だけ。静かなコースだ。

山道を登ると「いっぷく平」という標識があるが、そのすぐ先に東屋があり、展望も開けるので、一服するのはそちらが良い。東屋からは眼下に神流川と朝日工業の大きな工場、湯郷白寿の建物、対岸には御嶽山が見える。立派な石造り(さすが三波石の本場)の展望盤があり、「弁天山 標高364m」と刻まれていた。山の肩のような場所だが、ここが弁天山の頂上らしい。東屋のすぐ先には弁財天も祀られている。


山道に入る


弁天山の東屋からの眺望
神流川対岸に御嶽山が見える

色付いた雑木林の尾根に山道が続き、里山の山歩きらしくなって来る。一旦、鞍部に下って登り返しとなり、杉林と雑木林の混生した尾根上のちょっと急な登りに汗をかく。しかし、登り切ればこの先には大きな登りはない。少し下った所の小さな窪地には、鬼の踊場という標識が掛かっていた。この辺りの紅葉した雑木林は、いい雰囲気だ。


一旦鞍部に下って向こうの山を登る


「鬼の踊場」と呼ばれる
小さな窪地

古い林道を横断して山の神の石祠を過ぎると、杉林の中をトラバースする平坦な道となる。道端に展望台という道標が倒れていたが、樹林に覆われて展望のある場所は全くない。

林道を辿ると雲尾の集落に出て、桜山に上がる車道に合流した。冬桜見物の車が次々に通って行く。車道を少し辿り、道標にしたがって再び山道に入る。最近、刈り払いされたようだ。小沢を渡って登り返すと、桜山北側にある第1駐車場に出た。広い駐車場は既に満杯で人もたくさん。空きを待つ車が長い列を作っていた。


山の神


桜山第1駐車場
空きを待つ車が列をなしている

ここからは老若男女大勢の観光客に混じってぞろぞろ歩く。ザックを担いで登山靴の格好は、ちょっと浮く(^^;)。駐車場から一段上がったところに日本庭園があり、池の周りのカエデが真っ赤に紅葉して奇麗だ。


日本庭園


日本庭園のカエデの紅葉

ここから桜山周辺にかけ、約7千本と言われる冬桜が見頃を迎えていて、なかなか見事。桜と紅葉を前景にした雨降山と御荷鉾山の眺めがいい。晴れていれば、(撮影者の腕前と機材はさておいて)傑作写真が撮れそう。


冬桜の並木と桜山


雨降山と御荷鉾山(右奥)を望む


フユザクラ


桜山頂上にある桜山文和の板碑

急な階段を登ると桜山の頂上に着いた。頂上は意外と狭く、樹林に覆われて展望はない。ツバキの大きな株があり、ピンクや白の花が満開で見事だ。頂上中央には石碑が立つ。説明板によると「桜山文和の板碑」と呼ばれるもので、地元産の青石で作られた南北朝時代の供養塔だそうだ。

頂上は眺めがないが、少し下れば冬桜の林にベンチがあり、城峯山の眺めも開けるので、ここで休憩。さんま缶を肴に缶ビールを飲みながらお花見。近くには屋台も出ていて、甘酒などを売っている。お湯を沸かしてラーメンで昼食にしようと思ったのだが、桜山公園内は火気禁止だそうだ。知らんかった。


桜山頂上に咲く見事なツバキ


桜山頂上から霞んだ城峯山を望む

帰りは鬼石市街へのハイキングコースを下ってみることにする。ますます賑わっている第1駐車場から山道に入ると、歩く人はほとんどいない。雲尾で往路と分かれて、車道をショートカットする道を下り、未舗装の林道に入る。あとはこれをずーっと辿る。ほとんどが杉林の中で展望もなく、いささか単調。登るならやはり八塩温泉からのコースがお勧め。


第1駐車場に戻る


鬼石市街へのコースを下る

かなり歩いたところで、ようやく開けた場所に出たので、道端の枯れ草に腰を下ろしてラーメンを作る。今日は午後から天気が悪いとの予報だったが、雨が降らなくて幸いだった。


途中の鞍部で昼食にする


鬼石神社

林道をさらに下ると、山上に開けた住宅地にひょっこり飛び出る。左に立派な車道を下ると、国道沿いにある鬼石神社に着いた。ここから国道を歩いて、車まで戻った。

鬼石にはいくつか立ち寄り湯があるが、今回はすぐ隣りに八塩神水館があるので、ここの風呂に初めて入りに行く(15時まで。850円)。レトロ調の内装がいい雰囲気を醸し出している宿だ。神流川に面した湯船で温まったのち、ぽつぽつ降り出した空の下を桐生に帰った。