掃部ヶ岳〜杏が岳

天気:
メンバー:T
行程:湖畔の宿記念公園 8:30 …硯岩 8:50 …掃部ヶ岳(1449m) 9:25 …杖ノ神峠 10:30 …杏が岳(1292m) 11:05〜11:45 …杖ノ神峠 12:15 …湖畔の宿記念公園 12:50

桐生を車で発って、渋川、伊香保経由で榛名湖畔に向かう。天気は上々、湖面を隔てて、これから登る掃部ヶ岳(かもんがたけ)がすっきりと見える。湖畔の宿記念公園の無料駐車場に車を置く。まだ朝が早いせいか、他の車は1台のみ。

おにぎり

湖畔沿いの車道を歩いて、国民宿舎榛名吾妻荘に向かう。宿舎の右手に掃部ヶ岳登山口がある。頭上には、意外と大きな硯岩が檜林の上に突き出しているのが見える。登山道に入り、ササの下生えのある林間を緩く登って行く。昨晩の雨で道がぬかるんでいて、少し歩きにくい。地元の小学校がたくさん付けてくれた植物の名札を確認しながら登る。

榛名湖を隔てて掃部ヶ岳を望む
登山口から硯岩を仰ぐ

鞍部に登り着き、尾根を右に辿って硯岩の頂上に立ち寄る。展望が素晴らしく、榛名湖を見下ろして、対岸に大きな榛名富士を見る。足元はすっぱり切れ落ちていて、下を見ると結構怖い。岩場のある山歩きから暫く遠ざかっていたせいもあるかも。

鞍部に戻り、掃部ヶ岳への尾根を登る。明るい雑木林やカラマツ林とササの道が続いて、気持ちが良い。今日は風も弱く暖かいので、急坂の登りで一汗かく。

硯岩から榛名湖と榛名富士の展望
掃部ヶ岳への登り

到着した掃部ヶ岳の頂上には誰も居ず、静かだ。榛名湖は山の陰になって見えないが、南から西にかけての眺めが良い。榛名には観光では数回来たことがあるが、山を歩きに来たのは初めて。周りに見える山は名前を知らないものばかりなので、露岩に腰を下ろして、地図と首っ引きで山座同定をしていると、反対側の尾根から単独の男性が上がって来た。今日会った1人目のハイカーさんだ。

掃部ヶ岳頂上
掃部ヶ岳から西峰(中央)と
浅間山(右奥)を望む

ハイカーさんと入れ替わりで、頂上から西へ稜線を辿る。ツツジの株が多いので、開花の時期には奇麗なのではないだろうか。一旦下って緩く登り返すと、「地蔵岩」という標識のあるピークに登り着く。傍らにある岩塔がそれらしい。

ササとツツジの尾根を辿る
「地蔵岩」のピーク
向こうに見えるのは杏が岳

地蔵岩からは稜線の左(南)側は急な斜面になり、大きな岩峰がいくつかある。西峰に登り着くと、このピークも南面の眺めが良く、再び榛名湖が見えるほか、杏が岳もますます近づいて見える。

西峰
後ろの山は掃部ヶ岳
西峰から榛名湖と周辺の山を望む

西峰からササと雑木林の尾根を緩く下り、稜線上に衝立の様に突き出た耳岩を、北を巻いて通過する。巻き道から稜線に出て、倉渕・鳴石方面への分岐(道標有り)から稜線を戻る様に辿ると、すぐに「杖ノ神頭」という標識のある小ピークに出て、杖ノ神峠への急だが短い下りとなる。振り返るとその名の通り、耳のように突き出た岩を乗せた耳岩が見える。

杖ノ神峠を通る車道に出る直前には、松の木陰に古い石仏と石祠があり、昔から往来のあった峠であることを偲ばせる。

杖ノ神峠への下りから
耳岩と西峰を振り返る
杖ノ神峠の石仏と石祠

車道を横断して、杏が岳への登山道に入る。杏が岳は杏(あんず)を「すもも」と読ませるので難しい。さらに、登山道入口の道標には「すもんがたけ」とも書かかれていて、こうなるともう難読最強の部類の山名ではなかろうか(^^;)。鷲ノ巣山を越えて、明るい雑木林の尾根を辿る。

(2016-02-11追記:「杏が岳」の山名は、地理院地図では「李が嶽(すももがたけ)」別名「杏ヶ岳(すもうだけ)」との表記に変更されている。)

鷲ノ巣山
杏が岳への尾根歩き

一旦、鞍部に下って登り返すと、石祠のあるピークに着くが、杏が岳は次の少し標高が下がったピークだ。先を歩いていた年配男性のハイカーさんに追いついて、頂上に到着する。

小広い頂上には三等三角点があり、周りに4,5個の石祠が点在する。雑木林に囲まれているが、東側が開けて、榛名富士や相馬山から榛名神社にかけての眺めが良い。南から西にかけては、木の間から山麓の集落や山林、畑がずいぶん近くに見える。

展望を楽しみ、缶ビールと煮玉子角煮ラーメンのお昼を食べる。もう一人、ハイカーさんが上がって来て、これで今日、山中で行き合った人は3人になった。季節に依るのかも知れないが、ハイキングに好適なコースにしては、意外と静かと感じた。

杏が岳頂上
杏が岳より榛名富士(中央)と
相馬山(中央右奥)

杖ノ神峠まで往路を戻り、峠から杖ノ神林道を歩いて榛名湖畔に戻る。耳岩から西峰にかけての稜線を眺めながら歩けば、車道歩きも短く感ずる。途中、滝ノ平(ひら)という古い道標を見た。

駐車場に戻り、車で榛名湖に移動。ここにはふたつの温泉施設があるが、今回はゆうすげ元湯(500円)に入る。ベランダの露天風呂は少し狭いが、内湯は広々として快適でした。