鴫内山
日曜日に那須で野暮用があり、折角行くのなら前日に周辺の山に登って、温泉に泊まろうと画策。ネット上の記録をいろいろ参考にさせて頂き、スノーシューで歩けそうなところということで、鴫内山(しぎうちやま)に登って来ました。
桐生を未明に車で出発し、東北道を西那須野塩原ICで降り、R400を走る。車が結構多いのはスキー客のようだ。途中のコンビニで今日の昼食を調達。天気が良さそうなので缶ビールも買っておく。
R400を途中で右折して百村(もむら)に向かう。鴫内山、黒滝山、百村山あたりの山々の雪を付けた姿が青空を背景に見える。今日は絶好の天気だ。百村から巻川林道に入ると杉林の中の日陰では路面が凍結していたが、問題なく進む。巻川橋を渡り、杉林の中を少し登った所に送電線巡視路(沼原No.20)の小さな道標を見る。ここが今日の登山口。すぐ脇の空き地に車を置き、ザックの横にスノーシューを括り付けて出発する。
杉林の中の作業道を辿るとすぐにNo.20の送電鉄塔に出て、ここを右折。送電線に沿って歩く。猪鹿除け?の金網の柵を通り、杉の植林帯をジグザグに上がる。ここから雪道になる。最近、降ったようで、トレースは全くない。2本目の送電鉄塔を過ぎ、金網の柵をさらに2回通過する。どうでもいいことだが、柵の通過回数が計3回(つまり奇数)というのは、トポロジー的になーんかおかしい気がする(^^;)。
3本目の送電鉄塔が立つ854m標高点から右へ曲がって、雑木林と杉林の境界の尾根を登る。雪が増えてきたので、このあたりでスノーシューを履く。途中、ちょっと急な登りがあるが、緩い尾根の登りで北尾根(1005m標高点のある尾根)との合流点に到着する。
合流点には雑木林の切れたところがあり、大巻川の奥に高く聳える黒滝山の眺めが素晴らしい。百村山にかけての稜線も一望出来る。行く手には茫洋とした山容の鴫内山が仰ぎ見える。
ここまでは道型らしきものがあったが、この先は雑木と灌木が藪っぽい登りとなる。広くて緩い尾根を、木立の開いているところを選んで登ると、徐々に雪も深くなって、スノーシューが効果を発揮し始める。やがて檜の植林帯のすごく急な斜面の登りとなったので、GPSで現在位置を確認し、進路をすこし左に振って、頂上から続く緩い稜線に這い上がる。
ここまで来れば、頂上までは楽な行程だ。気持ち良く広がる雪の尾根を見て、1枚写真に撮っておくべ、と思ったら、デジカメがない。さっき、GPSをザックから取り出したときに落としたらしい。引き返してデジカメを回収する。しかし、早く気がついて良かった。
緩く尾根を登ると、鴫内山に到着。ここはまだ先に登りのある変な山頂である。三角点は雪の下だし、木の幹に掲げられた山名標がなければ、なんの変哲もない場所だ。今はササがだいぶ雪の下になっているが、無雪期にはササ藪がすごそう。展望も南に高原山や日光連山が遠望できる他は、那須連峰が木の間越しに見えるくらいだ。
しかし、そんな冴えない山頂も、今日は天気が良いので居心地はとても良い。まずは缶ビールを開ける。久々に山頂で飲むビールはうまい。今日のお昼はコンビニで買ったちゃんこ鍋。ストーブでぐつぐつ煮て、美味しく頂く。
日差しがぽかぽかと暖かく、頂上で1時間のんびり過ごした後、下山にかかる。広い尾根上の雪原に残るうさぎの足跡を辿ったりして、適当な地点から左の杉林の中の急な斜面を下る。ふかふかの雪の斜面の下りは、今回一番楽しいところだ。あっという間に尾根の合流点に下りつく。黒滝山や噴気が真っすぐ上がっている那須の茶臼岳をもう一度眺めた後、往路を下って登山口の車に戻る。
前日に宿泊予約を取った板室温泉の旅館に向かう。早速、一風呂浴びて、湯上りにビール。炬燵に入って持参のノートパソコンでこのページを作成しています。翌朝、ほぼ完成。窓の外では雪がしんしんと降り積もり、一面雪景色となっていた。