六甲山

天気:
メンバー:T
行程:JR甲南山手駅 11:10 …風吹岩 12:00 …雨ヶ峠 12:40 …本庄橋跡 …六甲最高峰(931m) 13:40〜13:50 …銀ノ湯 14:55〜15:25 …有馬温泉駅

週末に所用で関西に行くことになり、折角の機会なので関西の山にも登って来よう、ということで、いろいろ検討。その昔、灘から有馬温泉へ新鮮な魚を運んだという魚屋道(ととやみち)を歩き、六甲最高峰を越えて有馬温泉に下る人気のコースを歩いて来ました。

桐生5:21発の始発列車に乗車し、小山から東北・東海道・山陽新幹線を乗り継いで新神戸駅へ。地下鉄で三ノ宮駅に出て、登山以外の荷物を駅のコインロッカーに預けた後、JR東海道本線で甲南山手駅に向かう。ここが今回の山歩きの登山口だ。

駅の売店でペットボトルの飲料、缶ビール、サンドイッチを買い込む。瀟洒な住宅が建ち並ぶ駅前の通りを左に進んで、二つ目の信号を右折。阪急神戸線のガード下をくぐり、七五三まいりの赤い幟が立つ稲荷神社の境内を抜け、甲南女子大の前の坂道を上がって行くと、道標のある魚屋道入口に到着する。ここまでは完全に住宅地の中を歩く。

JR甲南山手駅から歩き始める
魚屋道入口

最初は、三面コンクリートの谷川に沿って登る。やがて、樹木が鬱蒼と茂った暗い谷になり、いくつか砂防堰堤を巻いて越える。段々、周囲は自然の雑木林になって、山らしくなる。谷が開け、登り着いた稜線には蛙石という標識のある大きな岩があった。

小さな薄暗い谷を登る
稜線に出ると蛙石がある

このあたりは里山の雰囲気で、色付いた雑木林の尾根を緩く登って行く。やがて、風化した花崗岩が露出した風吹岩に到着。神戸市街の展望が良い。今まで誰にも会わなかったのに、ここで芦屋川からのコースを合わせて、急にハイカーさんが増える。老若男女いろいろなグループがいて、さすが大都会のお膝元の山という感じだ。

ここから有馬温泉までは、大勢のハイカーさんと前後しながら歩くことになる。赤松が混じる雑木林の尾根の緩い登りが続く。前を単独行の女の子が歩いていて、結構いいペースなので抜くに抜けず、後をついて行くような感じになって、どうもきまりが悪い(^^;)。だいぶ歩いて、ようやく追い越させて貰う。

風吹岩から神戸市街の展望
緩やかな尾根道が続く

ゴルフ場のカート道を横断すると少し傾斜が強まって、東屋のある雨ヶ峠に到着する。ここでも大勢のハイカーさんが、お昼を食べたりして休憩していた。雨ヶ峠からは、東お多福山への道を右に分けて、左の住吉川への道へ進む。このあたりから見る六甲の主稜線は、なかなか山らしい。高曇りなので色はあまり映えないが、周辺の山肌は紅葉していた。

雨ヶ峠
住吉川に下る

結構下って、住吉川を飛び石で渡る。分岐が多いが「本庄橋跡を経て六甲最高峰」という方向に進む。何度か飛び石で川を渡り返すと、カエデの紅葉が美しい本庄橋跡に到着。かつては有馬温泉からここまで迎えが出て、荷物を受け取っていたそうだ。

住吉川を飛び石で渡る
最後はなかなかの登り

本庄橋跡から石段を上がり、七曲りというジグザグの登りにかかる。その後も山腹を絡んで長い登りが続く。立派な石垣が見えて来て、?と思うと、これが一軒茶屋(の屋敷の一角)。裏には車道が通っている。これを横断して舗装道を登り、六甲最高峰に向かう。巨大な電波塔を過ぎ、その向こうが山頂だ。

一軒茶屋
六甲最高峰の山頂

山頂は広場になっていて、六甲山最高峰931mという木の標識が立っている。吹きさらしで寒い。高曇りで、遠くまでは見通せなかったが、六甲の山並と麓の市街が見えただけでも吉としよう。少しでも風の影になる場所に移動して、上着を着込んだ後、サンドイッチの遅い昼食にする。缶ビールも開けたが、寒くて無理矢理飲んだ感じだった。

昼食後、山頂ピークを降りて一軒茶屋の前まで戻り、有馬温泉への下山道に入る。最初は石畳で、その後もゆるゆると下る遊歩道のような道だ。

山頂から六甲の山並と神戸市街
有馬温泉への下り口

途中で「白石谷(有馬四十八滝)(熟練者向き・危険)」という魅力的な道標のある細い道を分ける(後で調べると氷瀑で知られた所らしい)。本道はずっとよい道が続き、紅葉の山腹を絡むようにして徐々に高度を下げる。有馬温泉に近づいて、大きくジグザグに下るところで、登りで追い抜いた単独行の彼女を再び追い越す。六甲最高峰で休んでいる間に先行されたようだ。

有馬温泉奥の車道に出て、ホテルや保養所の点在する山間を下る。途中、炭酸泉に立ち寄って飲んでみる。本当に炭酸でした。この他、いろいろな種類の泉源があるらしい。

本日の山行のトリは、有馬銀の湯のお風呂。観光客やハイカーで大賑わいの玄関で靴を脱いでいると、単独行の彼女も温泉に入りに来た。考えることは皆同じ(^^)。山歩きの後の温泉は欠かせませんね。

幅広い緩やかな道を下る
有馬温泉の炭酸泉

風呂でさっぱり、温まって上がった後は、温泉街をぷらぷらと散歩しながら有馬温泉駅に向かう。ちょうど紅葉が見頃で、草津に雰囲気が似た温泉中心街は、人と車で大混雑だった。

温泉寺の紅葉
有馬温泉の御所泉源
この他にもたくさん泉源がある

有馬温泉駅から電車を乗り継ぎ、三宮に戻る。この晩は三宮に宿泊し、夜は神戸南京町に出かけて、中華料理を堪能して来ました。