赤久縄山
御荷鉾スーパー林道が冬期閉鎖中の赤久縄山に、南麓の早滝から登って来ました。
桐生を車で発ち、伊勢崎、新町、鬼石を経て神流川沿いに曲がりくねったR462を走る。神流湖の上流側末端の湖面は凍結していた。万場から塩沢川沿いの道に入ると、最後は急で凍った道となり、スタッドレスで辛うじてずり上がる。
最奥の民家で塩沢峠への県道を右に分け、早滝入口への道標にしたがって林道に入るとすぐに分岐して、左は安取峠(赤久縄山と白石山の間にある峠)、右は早滝となる。この分岐には廃屋があり、早滝の方へ入ると立派な登山案内板もある。林道はもう少し先まで延びているが、急で雪も深いので、登山案内板の前の小さなスペースに車を置く。他に車は全くない。
車から外に出ると妙に暖かく、寒々とした景色とえらいギャップだ。登山案内板を見ると、昨年11月7日に県民登山なるイベントがあったらしく(後で検索すると、群馬県山岳連盟が主催)、そのときのルートがテープで示されている。「群馬の山歩き130選」にも紹介されている送電線の保線用経路を登り、赤久縄山の山頂から南東に落ちる尾根を下ってここまで戻る周回ルートとなっている。当初は登りルートを往復する予定だったが、面白そうなので県民登山の周回ルートを辿ることにする。
早滝へは意外と深い渓谷を歩く。雪の上に人の足跡が残っている。数日の内に誰かが登ったのかな。歩き始めるとすぐに暑くなり、上着を脱いでTシャツ1枚で歩く。早滝へは赤久縄山への登路から別れて10分弱。落差は40mもないような気がするが、なかなか豪壮な滝だ。
赤久縄山への登路に戻り、小沢に沿って登る。途中まで人の足跡が続いていたが、いつのまにかウサギやイノシシ?の足跡だけになっている。杉林の中を登って、左の山腹に取り付き、尾根を絡んで高度を上げる。赤久縄山の山頂が木の間越しに見えてくると、白鳥岩への分岐はすぐだ。ここまで上がるとさすがに寒く、上着を着る。
赤久縄山への路は主稜線の下を水平に巻いて行く。一度、御荷鉾スーパー林道のすぐ脇に出る。冬期閉鎖中で、路面には雪がどっさりあるのに、なぜかジムニーが1台走っていくのを目撃。うーむ。轍を見ると1台2台のものではないので、その筋の好きな人は結構入り込んでいるのかも(私のシビックでは全く無理)。
ピークをもう一つ巻き、主稜線上に立つ送電鉄塔で再び林道に出る。北から北東にかけてと赤久縄山の眺めが良い。林道をわずかに歩いて再び主稜線上の山道に入る。ダケカンバや雑木、ササの中、トレースの全くない雪道に足跡を付けて行く。積雪は深いところで30〜40cm。風も冷たくなってくる。
急な登りもなく山頂に到着。カラマツに囲まれて展望は南の奥秩父方面と東の御荷鉾山方面に限られるが、明るい山頂だ。ベンチが雪から出ていたので、ここでお湯を沸かして昼食にする。
帰りは南へ尾根を下る。道標やテープが多数あり、迷うところはない。小広く緩い雑木の尾根で、とても和む。下部はカラマツの植林となり、尾根から左に折れて杉林を下ると安取峠への林道に出る。今回も山中で誰にも会うことのない山行だった。車を置いた早滝入口までは、林道を歩いて僅かの距離だった。