権現堂山〜唐松山
久し振りに雪を見たくなったので、越後の山に出かけて来ました。
はじめは、手ノ又登山口から唐松山のみ往復のつもりで車で発ったのだが、小出ICから登山口に向かう途中、下権現堂山〜上権現堂山〜唐松山と連なる稜線を実際に見ると、下権現堂山と上権現堂山にも登りたくなってくるし、一日でこなせそうな距離。ということで予定を変更して(出かける前に検討はしていた)、下権現堂山の登山口の戸隠神社に向かう。
神社の前はきれいな公園になっていて、広い駐車場やWC、水道が整っている。駐車場には10数台の車があり、登る準備をしている人がいた。参道の階段を登り、社殿の右から登り始めると、すぐに越後の山によくある灌木の尾根となり、下権現堂山と上権現堂山を眺めながらガシガシ登る。
ブナ林に入って左に山腹を巻き始めると、冷たい水がバンバン流れる弥三郎清水。今日は長丁場で日陰が少なそうな道のりなので、2リットルのポリタンを満タンにする。
さらにジグザグに登ると下権現堂山の小広い山頂に到着。360度の展望で、守門岳や浅草岳、荒沢岳から越後駒ヶ岳、八海山と、同じくらい距離に見える。眼下には魚沼盆地が広がり、はるか遠くには苗場山や妙高山、火打山の白い山々も見える。上権現堂山の左には、目指す唐松山が三角形のピークをちょこっと出している。
上権現堂山への縦走路は開放的な痩せ尾根(割と平ら)で、終始展望がよい。上権現堂山の登りにかかると、ところどころで残雪の上を歩く。そして上権現堂山の頂上へ。北側斜面にはまだ残雪がたっぷり残っていて、守門岳が裾野を長く引いた優美な山容を見せている。
唐松山へはここから鞍部へ豪快に標高差200mを下る。帰りがいやーな感じ。右手の山麓には、緑の山並の間に手ノ又登山口付近の池や中子沢(ちゅうしさわ)温泉の白い建物が見える。手ノ又への分岐を過ぎ、ブナ林の鞍部をところどころの残雪を踏んで歩く。この縦走路で唯一涼しい区間だ。
再び見晴らしの良い痩せ尾根になり、955m三角点のいっぷく平へ急登。猫岩と唐松山を見て、ひと休み。猫岩は頂上に登れるが、反対側の下りは鎖等のない岩場のトラバースがあって、なかなか怖い。猫岩手前から右へ巻く道があるので、そちらを通るのが吉。
唐松山手前ピークには松川林道へ90分の標識と北への踏み跡あり。唐松山への最短?登路らしい。暑さに参った縦走もよーやく唐松山へ。
頂上は狭く、10人程の登山者でいっぱいだった。毛猛山から未丈ヶ岳にかけての黒又川右岸の山々が迫り、周囲の谷筋は急峻で、谷底には残雪が光る。1,000mをようやく越える山とは思えない、素晴らしい景観だ。燧ヶ岳や、荒沢岳、越後駒、八海山の展望も(縦走中ずーっとだが)良い。残雪で500mlビールをよーく冷やし、くじら缶詰を肴に飲む。うまー。
さて、帰り…。上権現堂山の登りが大変でした。これをなんとか越え、下権現堂山はパスして中越から戸隠神社へ下る。一部、沢筋で残雪のあるところが道が分かりにくいが、今日はたくさん踏み跡があり、問題なし。ブナとツバキの林から杉の植林の尾根を下る道となり、山腹を巻いて戸隠神社に着いた。
帰途、中子沢♨羽川荘で汗を流す(400円)。建物は鉄筋でホテルのような外観だが、中は静かで落ち着いた感じの宿でした。