稲包山

2012年5月13日(日)
天気:
メンバー:M,T
行程:三国スキー場跡 9:10 …丸木橋 9:45 …西稲包山 11:05 …稲包山(1598m) 11:40 …キワノ平ノ頭(1511m) 13:35 …長倉山(1439m) 14:40 …三国峠 15:00 …三国峠登山口 15:20
ルート地図 GPSのログを地理院地図に重ねて表示します。

三国スキー場跡を起点にして、上越国境稜線の三坂峠〜稲包山〜三国峠を縦走し、三国峠登山口にデポした自転車で起点に戻るという周回コースを計画。Mさんに同行頂いて出かけて来ました。

桐生を6:30に車で出発。下道を走り、R17三国トンネルの新潟側出口の駐車場に折り畳み自転車をデポ。勝手に持ち去られないように鎖で柵に繋いで置く。それから浅貝まで下って左折、R353に入る。先月、上ノ倉山の山行で来たばかりの場所なので、この辺の風景の記憶はピカピカに新しい。苗場スキー場はすっかり雪が消えて、2011-2012シーズンの営業は既に終わっている。R353の除雪終点のゲートから先も、路面上の雪はない。三国スキー場跡まではまだ冬期通行止だが、工事用バリケードが置かれているだけなので、ちょいと脇にどけて進入する。もちろん、何かあっても自己責任で。他に山菜採りの車も数台入っている。

三国スキー場跡まで車で入り、かつてのスキー場駐車場に車を置く。先月はバーン全面を覆っていた雪も、今はほとんど消えている。駐車場の端の車両通行止の標識から、三坂峠経由稲包山への登山道に入る。道標には稲包山まで4時間と書いてあるが、ネットの記録によると約2時間半の行程だ。谷筋にはさすがに雪が残っているが、それも多くはない。湯之沢の清流に沿って、雪解けでぬかるんだ山道を進む。

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三国スキー場跡

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湯之沢沿いの山道

今日は青空が広がる良い天気だ。浅い谷に隅々まで陽が当たって明るく、芽吹き始めたカラマツが梢をほんのりと薄緑に染めている。周囲の山々はなだらかで、高原的な雰囲気だ。丸木橋入口という道標を見て湯之沢に降りるが、丸木橋は流失しているので、飛び石伝いに湯之沢右岸に渡る。今日は水位は低いが、降雨時に増水すると徒渉は難しいかも。

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湯之沢を渡る(丸木橋は流失)

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急坂を登る

徒渉点から小尾根上の登山道に取り付く。10数分急登すると道は左の沢に降りる。沢を埋めた残雪で道が判らなくなるが、左の沢を少し登ってみると対岸の木の梢に赤テープがあり、その先で左から登って来る登山道に合流した。今回はここが一番道が判りにくいポイントだった。

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沢を渡って左の尾根に取り付く

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ブナと笹の尾根を登る

ブナと笹の小尾根を登って、快調に高度を上げる。右手には湯之沢上流域の展望が開け、その一番奥には先月歩いた1852m標高点あたりの稜線が見える。懐かしいなー。雪は山腹ではほとんど消えて、一番高い稜線にまだらに残るだけだ。

上越国境稜線に登り着くと、ゆったりと蛇行して盛り上がる山波の奥に、端正な三角形の稲包山がちょこんと覗いている。残雪が断続する稜線上の登山道を辿る。この辺りの道は笹の刈り払いがされたようで、快適に歩ける。

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上越国境稜線に出て
稲包山(右奥)を望む

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三坂峠付近の稜線

三坂峠は道標を見逃していつの間にか通過。右(南)側に四万川上流域の谷と山を眺めながら、傾斜を増した稜線を登る。標高が上がるに連れて、背後に上ノ倉山から忠次郎山、上ノ間山にかけての白い稜線が見えてくる。時々振り返って、この山岳景観を楽しむ。

西稲含山のピークを越え、次のネズコの幼樹に覆われたピークを下ると、笹に覆われた広くなだらかな稜線となる。右斜め前方に金字形の山容の稲包山を眺めながら稜線を登ると、小稲包の道標のあるピークに着く。頂上から遠望する谷川連峰には、薄らと新しい雪が積もっているのが見える。先日の荒天は、標高の高い所では雪になったようだ。

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振り返って上ノ倉山を遠望

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西稲含山付近のなだらかな稜線

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雪原に立つ道標

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小稲包頂上から谷川連峰を望む

小稲包から一旦下って登り返すと、三国峠と稲包山の分岐点に着く。稲包山へはここから往復するが、僅かの距離だ。

登り着いた稲包山頂上は遮る物のない360度の展望で、風が強い。前回登ったのは10数年前の秋だったが、やはり風が強かった(山行記録)。本州の脊梁を成して周囲の2000m級の山稜より少し低いので、風の通り道になっているのかな。頂上の石祠(文化元甲子年=1804年)は健在だが、黒御影石の登頂記念碑は壊れて、一塊の破片になっていた。

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小稲包から稲包山を望む

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稲包山頂上

頂上は強風で寒くて、ゆっくり休めない。分岐へ戻り、笹原で風が遮られる場所を見つけて昼食にする。寒いけど缶ビールで乾杯。つまみや菓子類を食べたらお腹いっぱいになった。この強風ではプリムスでお湯を沸かすのは難しそうだし、ラーメンを作るのは止めておく。

昼食後、上越国境稜線に戻って三国峠に向かう。谷川連峰に向かってうねうねと続く稜線を見渡し、展望は爽快だが、稲含山までの歩き易い縦走路から一変して笹が登山道を覆い尽くし、格段に藪が深い。

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三国峠への上越国境稜線と
谷川連峰

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笹藪に覆われた縦走路

笹原の中のあるか無きかの踏み跡を辿って稜線を縦走する。残雪がある区間は快適だが、登山道に戻る入口を見失って右往左往することが度々。完全に笹藪の区間もあり、このままではそう遠くないうちに廃道になるかも、などとMさんと憂いながら藪を漕ぐ。

前方の稜線を跨ぐ送電線と巨大鉄塔に近づくと送電線巡視路に合流して、いきなり道が良くなる。稲包山からしばらく見なかった道標も久々に現われる。道標によると、稜線から分岐して下る巡視路は進入禁止になっている。短い笹を切り開いた登山道を登ると、一つ目の送電鉄塔の基部に着く。送電線に強風が吹き付け、上空でうなり音を立てている。

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稜線上の送電線巡視路を辿る

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振り返って稲包山を遠望

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ショウジョウバカマ

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ヒメイチゲ

稜線上の巡視路を辿ると、行く手に第2の送電線が現れる。稜線上は高木がなく、明るく開けて高山的ではあるのだが、笹原や送電線を見ると低山藪山の雰囲気もある。細い稜線を登って第2の送電鉄塔を過ぎると巡視路が終わり、再び笹原に突入する。稜線上の踏み跡を緩く上下するとキワノ平ノ頭の頂上に着く。ここで稲包山〜三国峠間の中間点をようやく少し越えたところだ。小休止して、ポリタンの水を飲む。

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キワノ平ノ頭への稜線

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キワノ平ノ頭頂上

キワノ平ノ頭から笹原の稜線を下る。稜線上に帯状に雪が残る区間はサクサクと進む。雪がタップリあるときに歩くと面白いだろうな。行く手には三国山がたいぶ近づいて来たが、その前にいくつかピークを越えて行かなければならない。もう少しだ、頑張ろー。

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三国山(奥)に続く稜線

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送電鉄塔から長倉山に登る

鞍部に向かって笹藪っぽい稜線を下り、第3の送電鉄塔を目指して登り返す。送電鉄塔を過ぎ、長丁場で重くなってきた足を運んで稜線を急登すると長倉山の頂上に着く。頂上は平坦で広いが、一面深い笹に覆われて、寛げる感じではない。休まず先に進む。

長倉山からは下るだけかと思ったら、そうは問屋が降ろさない。稜線は痩せて小さい上り下りがあり、南面は切れ落ちて、眼下に三国トンネルから続くR17が眺められる。尾根や谷の険しさは、さすが谷川連峰に隣接する主稜線という感じ。積雪期のここの通過は雪庇が怖そうだ。

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長倉山頂上

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長倉山から三国峠への痩せ尾根
背景は三国山

目前に大きく迫る三国山を見ながら痩せ尾根を通過し、最後の小ピークを越えればあとは三国峠へ向かって一直線の下りだ。三国峠には久し振りの来訪となる。三国権現の社の前の大きな石灯籠は崩れ落ちていた。震災の影響かな。自転車で車を回収して戻って来るのに小一時間かかるので、Mさんはここで時間を調整することになり、私だけ先に三国峠から新潟側に下る。

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三国峠

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三国街道を新潟側に下る

往時の面影を残す三国街道を下ると、途中に三国権現御神水があり、冷たい湧き水がバンバン流れている。自転車漕ぎに備えて、充分に水を飲む。ふと見ると、傍らに綺麗なニリンソウの花が。元気が出て来た。

駐車場に着き、自転車の鎖を外して代わりにザックを柵に固定する。車のキーと貴重品だけを持って、空身で自転車に乗ってスタート。下りは速い速い。浅貝まで6分。左折してR353の除雪終点のゲートまで、プラス4分。ここから登りとなり、ギヤを落としてもなかなかきつい。傾斜がきつい区間は自転車を押して歩くことも。この自転車もかなりボロくなったし、もっと軽いギア比のあるMTBを新調しようかな。しかし、歩くよりは全然速くて、ゲートから30分で三国スキー場跡に着く。短期間にここに3度も来ることになろうとは、つい先日まで思わなんだ(^^;)

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ニリンソウ

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三国トンネル口(新潟側)に着く

車に自転車を積み込んで三国峠登山口に戻り、Mさんをピックアップする。長丁場に加えて車の回収で時刻も遅くなったので、今回は温泉は割愛。途中、R17沿いのもつ煮で有名な永井食堂に立ち寄る。17時閉店直前の際どいタイミングだったが、無事お土産をゲットし、桐生に帰った。


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