破風岳〜土鍋山

天気:
メンバー:T
行程:五味池駐車場 8:05 …大池分岐 8:20 …大池 8:50 …大池分岐 9:40 …縦走路に出る 10:50 …破風岳(1999m) 11:10〜11:40 …土鍋山(2000m) 12:15 …土鍋山三角点 12:20 …破風岳 13:00 …リンドウ群生地 13:40 …五味池駐車場 14:30
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

予報によると、この週末は土曜に北信で晴れそう。破風岳と土鍋山に乳山牧場コースから登ることを考える。信州須坂観光協会HPを覗いてみると、五味池破風高原自然園のレンゲツツジは例年6月中〜下旬が見頃だが、今年は少し早くて6/1〜23が期間となっている。これはグッドタイミングという訳で、レンゲツツジに期待して、出かけてきました。

桐生を早朝、ぽつぽつと雨粒が落ちる中、車で出発。上信道を走って長野県に入ってもどんより曇っていたが、長野に近づく頃には予報通り晴れてきてニッコリ。高速を須坂長野東ICで降り、須坂市街を抜けて、県道五味池高原線に入る。

余談だが、須坂は富士通須坂工場で長期インターンシップをやったことがあり、懐かしい町だ。インターンシップ中の休みには近くの山に登ったりした。現在、須坂工場はどうなっているか、後日調べてみると、2000年代に閉鎖されて、別会社に売却されたらしい。

県道は扇状地の斜面に広がる豊丘の農村を抜け、山間に入る。途中、路上に立ち尽くす1頭のカモシカに遭遇。車でゆっくり近づいて、すぐそばを通っても逃げない。カモシカは山歩きで出会っても、こちらとジーッと目が合ったまま動かないことが多いが、まさか車で接近しても逃げないとは。危機感のDNAはどうなっているのか😅。県道は急な山腹を九十九折りで登って行く。途中、サル1匹とキジ1羽にも出会う。山の奥深さが凄い。

山腹をぐねぐねとトラバースし、ようやく五味池駐車場に到着。案内看板で登山者用駐車場が指定されている。既に標高1600mなので空気がひんやりと冷たいが、風がなく寒くはない。雲間からまだ雪を残す北アを遠望して、テンションが上がる。レンゲツツジ目当てのハイカーさんが大勢来ているかと思っていたが、誰も居なくてガランとしている。オートキャンプ場もあり、大展望でロケーションは最高。テント泊で来るのも良いな。

キャンプ場の片隅に「乳山・破風山へ」「乳山(1706m)三角点登山口」の道標があり、山道が尾根上に通じている。この道も興味を惹かれるが、まずはレンゲツツジを見に行こう。綺麗なWCをお借りし、環境保護協力金200円をWC前のポストに入れて、出発する。


五味池駐車場


五味池破風高原オートキャンプ場の第一サイト

県道を奥に入り、大平(おおだいら)へ未舗装の作業道を分ける。左手に管理棟(つつじハウス)があり、その上の広く開けた緩斜面がレンゲツツジの園地になっている。


左に大平への作業道を分ける


管理棟(つつじハウス)

管理棟から県道を少し進んだ先にもWCと駐車場があり、こちらには2台の車があって、レンゲツツジを見に来た人が居るようだ。ここからレンゲツツジの園地の中を緩く登って行く。まだ咲き始めたばかりで膨らんだ蕾が多いが、満開の株もある。花びらが瑞々しく、フレッシュさが感じられる咲き具合で、なかなか良い。


レンゲツツジの園地


瑞々しいレンゲツツジ

途中、大池に下る山道が右に分岐する。因みに五味池とは大池、苦(にが)池、西五味池、よし河原池、東五味池(消滅)の総称とのこと。下り口から見おろすと、かなり下に大池の水面が小さく見える。池の周囲には草地が広がり、レンゲツツジの橙色が点在して、気持ちよさそうな場所だ。これは是非、行ってみなくては。


大池への下り口


大池を俯瞰(遠景は四阿山)

大池に向かって、急な山腹をジグザグに下る。やがて傾斜が緩み、笹原の切り開き道を下ると、道端に大きな松の木が立つ。根本に錆びたブリキの道標が落ちていて、おもてを確認すると文字が消えかけているが「一本松」と読み取れる。


急斜面をジグザグに下る


一本松

その先に「西五味池→」の古い道標があるが、指し示す方向には密笹藪しかない。さらに同様な道標を過ぎると、右に笹の刈り払い道が分岐する。道標はないが、大池に向かっているようだ。この道を下るとやはり大池の西岸に出る。新緑の山に囲まれてぽっかりと草地が広がり、中央に池、対岸にはレンゲツツジの群落がある。これは良い景色だ。


右へ分岐する切り開き道を下る


大池の西岸に着く

草地の一角には小屋程の大きさの岩が忽然とそそり立ち、良い点景となっている。見上げる山腹にも大きな岩壁(布袋岩と呼ぶらしい)があり、あれが欠けて落ちて来たのかも。草地の中にもクサボケやセイヨウキンポウゲが咲いていて、踏まずに歩くことは難しい。池の辺りに立つと、静まり返った水面に周囲の山並みが映り、別天地の趣がある。


湖畔の巨岩


大池


クサボケ


満開のレンゲツツジ

大池の周りを反時計回りに回る。未舗装の林道が通じていて、すぐ先に苦池がある。樹林の中の小さな池で、濁った水溜りという感じ。地形図にはこの辺から乳山牧場に上がる破線路が記載されているが、入口を探しても密笹藪に覆われて、それらしき道は全くない。


大池とレンゲツツジ


苦池

大池の東岸に回ると、放牧場の追い込み柵や倒壊した牧場小屋が残っている。小屋の後ろには「大日如来 馬頭観世音」と刻まれた石碑と小さな石仏があり、かつてはここに定着して牧場を営んでいたのだろう。大池を一周し、元の山道を登り返して園地に戻る。


牧場小屋跡


石碑と石仏


東岸から見た大池


管理棟への道を登り返す

園地に登り着き、緩斜面に広がるレンゲツツジの間を縫って登る。上に行く程、蕾が多い。園地の最上部には東屋があり、レンゲツツジの群落を一望できる。まだ、緑の中に橙色が点々という様子。満開になるのは1,2週間後かな。こんもりとして緑に覆われた山は奈良(なろう)山(1639m)で、その左に須坂市街や長野市街を俯瞰する。展望板があり、それによると北アや北信五岳も見えるそうだが、今は残念ながら雲の中だ。


園地に戻る


東屋に向かう


東屋


東屋からツツジ園地を俯瞰

東屋からさらに登って樹林帯に入り、細い山道を辿る。道端にはイワカガミが咲き残っている。笹原と疎らな樹林に覆われた緩斜面に出て、笹原の切り開き道を登る。


大平への山道に入る


イワカガミ

途中に「大平中間点」という標識があり、ここから左の樹林を抜けると、一面にレンゲツツジが生えた緩斜面が広がる。こちらはまだ蕾が小さくて、見頃には早い。


大平中間地点


中間地点のツツジ原


この辺りはまだ蕾


笹と岳樺の緩斜面を登る

登山道に戻ってさらに笹と岳樺の間を登ると作業道に合流する。ここから作業道を歩き、かつての乳山牧場の広大な緩斜面に入る。この牧場は2008年頃まで放牧していたそうだ。


作業道に出る


作業道を辿る

途中に道標があり、左の牧場の中に踏み跡が分岐する。道標の文字が掠れて読めないが、多分、乳山を経由してオートキャンプ場に至る山道だろう。その先に「大平駐車場」の新しい標識がある。作業道入口のゲートが開放されて、ここまで車で乗り入れ可能になることがあるのかな。行く手の破風岳は針葉樹に覆われたほぼ平坦な山容で、どこが山頂かわからない。振り返れば善光寺平を一望する。高原情緒に溢れて、気持ち良い所だ。

すぐ先には道標もあり、これも文字が掠れて読めないが、右の牧場の中に踏み跡が分岐するので、そちらに踏み込んで、牧場の右端を登る(作業道を直進しても後で合流する)。右手の斜面は切れ落ち、谷を隔てて四阿山と根子岳を遠望する。


牧場の右端を登る


四阿山と根子岳を遠望

やがて牧場を抜け、笹原と針葉樹の緩斜面を登る。すぐに正規の登山道を左から合わせる。ところどころに「←五味池 破風岳→」の古い道標があり、掠れて読めないものもある。笹原は最近刈り払いされたようで、良く整備されている。


笹原と針葉樹の斜面を登る


ひたすら緩斜面の登り

笹原の切り開き道をひたすら(と言っても40分程)登ると、破風岳と土鍋山の間の縦走路に登り着く。そろそろ腹が減って来たので、先に破風岳に登って、頂上で昼食にしよう。ここからすぐだろう……


縦走路と五味池方面の分岐点


平坦な縦走路は泥濘が酷い

……と思ったが、意外と遠い。ほぼ平坦な縦走路は水捌けが悪いのか、ところどころで泥濘が酷い。ゆるゆる登って少し下ると、右手が笹原の斜面となって群馬県側の展望が開け、草津白根山や小串硫黄鉱山跡の白茶けた斜面が眺められる。毛無峠からの登山道と合流するとハイカーさんもちらほら居る。最後にひと登りして、破風岳の頂上に着く。


群馬県側の展望


毛無峠からの登山道に合流して登る

頂上からの展望は素晴らしい!の一言。北面はすっぱり切れ落ちた岩壁となっており、転落注意。崖っぷちから、なだらかで笹原に覆われて開けっぴろげな毛無峠を見おろし、御飯岳の茫洋として黒々と針葉樹林に覆われた山容と対峙する。


破風岳頂上


草津白根山を遠望


破風岳から御飯岳を望む


毛無峠を俯瞰

頂上の一角で昼食休憩とし、お湯を沸かしてカップヌードル欧風チーズカレーを食べる。日向に居ると暑いくらいの陽気だ。缶ビールを持って来なかったのが悔やまれる。

昼食でエネルギーを補充したのち、土鍋山を往復する。五味池の分岐まで戻り、さらに縦走路を辿る。樹林中を下ると笹原に出て、行く手に土鍋山が現れる。距離や高低差があまりなさそうで、これなら楽勝だな。


土鍋山に向かう


土鍋山への登り

最低鞍部から笹尾根を登り返す。急坂を登ると岩場に突き当たり、左側を巻く。最後にちょっと険しい登りがあり、土鍋山の平坦な頂上部に着く。Y字路の右に「土鍋山1999m」の山名標識があり、一組のハイカーさんが休憩中。狭い場所で眺めも破風岳や御飯岳が眺められる程度。写真だけ撮って山頂を辞す。


岩場に突き当たる


岩場を左から巻く


土鍋山頂上


破風岳を望む

土鍋山の三角点もきっちり訪れておこう。縦走路を四阿山方面へ進むと、すぐ先の笹原の切り開き道の真ん中に三角点標石(点名:土鍋山、標高1999.51m)がある。


土鍋山三角点


土鍋山から破風岳へ戻る

土鍋山からもと来た道を戻って、破風岳に再び登頂。ここから西尾根を経由して、五味池に下山する。頂上から眺める西尾根は、笹と針葉樹に覆われた綺麗な尾根で、歩くと気持ちよさそうだなあ、と感じさせる。西尾根を歩き出すと、こちらも最近、刈り払いされており、ほぼ平坦で快適な道が続く。


破風岳頂上(今日2回目)


破風岳から斑尾山を遠望


西尾根を辿る


刈り払いされた山道を辿る

途中、北側に出張った見晴らしの良い岩場があり、その上から破風岳を振り返ると、台地状で左側が切れ落ちた岩壁となる特徴的な形の山頂が眺められる。これは良い眺めだ。


見晴らしから破風岳を振り返る


緩斜面を大きくジグザグに下る

しばらく平坦な尾根上の切り開き道を進み、切り返して緩斜面を幅広い山道(かつての牧道?)で大きくジグザグに下ると「リンドウ群生地」の道標のある作業道終点に着く。周辺には笹原の間に草地が広がっており、9月上〜中旬に自生のリンドウが一斉に咲くそうだ。「←オートキャンプ場」という道標もあり、笹原を切り開いて道が分岐している。この道に入って少し下ってみたが、すぐに草原に出て道型が消失。草原なので適当に下ることは可能だが、その先、笹藪に突っ込む可能性が無きにしも非ず。このルートはリンドウの花期に再訪しよう。ということで、あとは大人しく作業道を下ることにする。


リンドウ群生地


ここから作業道を下る

作業道終点の道標によると五味池駐車場まで2.5km。笹原と樹林に覆われた緩斜面をゆるゆる下る。途中に「←破風岳・土鍋山」の道標があり、左に登山道が分岐する。


正面に四阿山を望む


左に破風岳への登山道を分ける

分岐のすぐ先で牧場に出ると広々とした眺めが開ける。東屋への登山道を左に見送って、さらに作業道を下る。牧場を抜け、樹林に覆われた浅い谷間をジグザグに下ると、管理棟の脇で県道に下り着く。駐車場までは県道を歩いて僅かな距離だ。


大平から破風岳を振り返る


ズミ


作業道をゆるゆると下る


駐車場に帰着

オートキャンプ場には数張のテントがあり、学生さんらしきグループが居て賑わっていたが、登山者用駐車場には私の車しかない。駐車場の入口にイベント用テントが張られていて、管理人らしき方がおられる。期間中、駐車場は有料なので、WCのポストに入れた200円でOKか、確認させて頂いたらOKで、パンフレットを頂いた。話を伺うと、レンゲツツジは先週は全然咲いていなかったが、その後、急に咲き始めたとのこと。

帰りは須坂市街にある福寿の湯温泉・福寿荘に日帰り入浴で立ち寄る(600円)。昭和レトロ風で家族的な雰囲気のホテルだ。それから、遠藤酒蔵場で「夏の純米 渓流」1.8ℓを買ったのち、須坂長野東ICから高速に乗って、桐生への帰途についた。