権現岳〜鉾ヶ岳
毎年GWに笹倉温泉から見ていて、その険しい山容が気になっていた鉾ヶ岳に登ってきた。しかし、今回の山行の核心部は、鉾ヶ岳の一支峰で、笹倉温泉から見えている側とは反対にある権現岳であった。
前夜、上信越道、能生ICを経由して柵口(ませぐち)へ。道端に駐車して車中で仮眠。夜が明けるとド快晴。柵口温泉から道標に従って権現岳の登山口まで車を乗り入れる。ピラミダルな山容とは良く使われる表現だが、権現岳はこの言葉がピッタシ当てはまる山だ。側面のスラブがすごい。登山口の100mくらい手前に水場があり、その前に駐車。水を補給して出発する。
はじめは頂上から落ちる尾根の右を絡んで登る。途中にも水場があるが、こちらはチョロチョロ。右手の谷の向うには白滝が見える。完全にオーバーハングしている滝で、水は途中から壁を濡らすことなく落ちている。
尾根に出るとロープを摑んでの登りの連続。ずんずん登る。胎内洞は巨岩の間をロープに沿って25mくらい登る。なおも続くロープ。白山宮からは大スラブの下に柵口の集落がよく見える。ようやく緩やかになると権現岳山頂。雪崩監視の新しい施設がある。近くにはトッケ峰から鉾ヶ岳の稜線、遠くには火打山と焼山が並び立っているのが眺められる。
左手にスラブを見ながらトッケ峰へ。さらに鉾ヶ岳に縦走する。笹倉温泉から見ると豪雪で山肌の崩壊が激しい山も稜線の上は藪山の雰囲気だ。鉾ヶ岳頂上には避難小屋があり、中はちょっと散らかっているが使えそう。周囲は少し藪が高いが、火打〜笹倉のスキーコースが丸見え。いや〜、ここから見ても長大ですごいコースだ。柵口の奥、西飛山には新しいスキー場がある。冬の雪の量はどんなことになっているのか、一度行ってみたい。
権現岳からの急な下りを考えると帰りはどうしようかと思ったが、往路を戻る。権現岳の下りはロープに全体重を預ける所が連続。登りよりも下りの方がもっと疲れる。
ようやく登山口に戻る。車で柵口温泉に下る途中、「万年雪」という道標を見たので、興味を持って立ち寄ってみる。道標に導かれて権現岳のスラブの下に来てみると、これはすごい!スラブに積もった雪が滑り落ちてたまり、9月の里山だというのに5mの厚さで残っている(右の写真)。必見。昭和61年1月26日の雪崩災害の慰霊碑も近くにある。
帰りは柵口温泉権現荘の温泉センターで一風呂浴びて(310円)、直江津〜津南〜石打経由で帰った。