菅東山〜浅間山〜樺崎城山〜鳩の峰

天気:
メンバー:T
行程:樺崎八幡宮 11:05 …菅東山(90m) 11:35 …浅間山(140m) 12:10〜12:35 …樺崎城山(200m) 13:35 …馬坂山(256m) 13:55 …鳩の峰(317m) 14:30〜14:40 …塩坂峠 14:55 …マンサク群生地 15:10〜15:15 …樺崎八幡宮 15:35
ルート地図 GPSのログを地理院地図に重ねて表示します。

前回に続いて、この週末も近場の里山歩き。まだ登っていない足利百名山のうち、市東部の№82菅東山(かんとうやま)、№59浅間山(せんげんやま)と番外の№117樺崎城山(かばさきじょうやま)を周回して歩いてきました。

菅東山

桐生を朝のんびりと車で出発。最近、車を買い替えて、2011年10月から活躍した Freed Spike 号が退役。VEZEL 号に交代してから、今回が初の山行となる。

樺崎八幡宮の駐車場に車を置く。昨年1月に、鳩の峰に登りに来て、ここに駐車したときはガランとしていたが、今日は20台位の駐車があり、妙に多い。出発支度の間にも車が数台到着して、そのドライバーさんにマンサクが咲いている場所への行き方を尋ねられる。なんでも、TVのローカルニュースでマンサクが見頃と報道されたそうで、それを見て、出かけて来たとのこと。てことは、車が多いのはマンサクがお目当てか。あそこに見える北関東道を潜って右に曲がって云々、と指差しながら教えて差し上げる。今日は、鳩の峰から雷電山を経由してここに帰ってくる予定だったが、塩沢峠からマンサク群生地を経由するルートに変更して、私も旬のマンサクの花を見に行こう。


樺崎八幡宮駐車場


樺崎八幡宮

マンサクの花見の前に、まず、菅東山に向かう。樺崎寺跡に復元された池のほとりを通り、樺崎八幡山の山裾の道を辿る。途中に樺崎八幡山の登り口がある。「←足利駅7.2km」と記された関東ふれあいの道の道標で左折。菅東山登り口までは関ふれ道を辿る。周囲には田地が広がり、快晴の青空の下、浅間山や菅東山、奥には大岩山〜行道山の稜線がくっきりと眺められる。


浄土庭園の池から鳩の峰(右)を望む


関東ふれあいの道の道標
菅東山(左)、大岩山〜行道山を望む

途中、長途路(ながとろ)川を渡る橋の袂には「御社八幡宮参道」などの石碑・石標が数基ある。北関東道とR293の接続路の建設の際、移設して集められたものだろう。接続路の高架を潜り、関ふれ道の道標を左折して、菅東山の西麓の細い路地に入る。


「御社八幡宮道」石標


関東ふれあいの道を辿る

路地を進み、次の十字路を左折して山麓に突き当たったところに稲荷神社の参道入口があり、「菅東山出世稲荷神社」と刻まれた社号標が建つ。入口の左に駐車場とWCがある。


稲荷神社参道入口


参道石段を登る

参道に入って赤鳥居を潜り、山腹を斜め左に石段を登って、さらに石鳥居と本坪鈴が吊るされた山門を潜る。山の中腹の樹林に囲まれた境内に登り着くと、1対の石灯籠と2対の狛狐の奥に朱塗りの社殿が建つ。思いの外、立派で趣きのある神社だ。


稲荷神社社殿


蚕影稲荷神社

参拝後、社殿の裏手に回ると蚕影(こかげ)稲荷神社の石鳥居と玉垣に囲まれた石祠がある。さらにその奥にも石鳥居と石祠があり、石祠の裏手から山腹の踏み跡に入って登り、すぐに緩く広い尾根上に出る。左には木の間を透かして電波塔が見える。右へ登ると、踏み跡は微かで低木の小枝が煩いが、菅東山の頂上までごく僅かの距離である。頂上には足百の山名標識がある他は何もなし。展望もない。往路を戻って、次の浅間山に向かう。


尾根上の踏み跡を辿る


菅東山頂上の山名標識

参考URL:やまの町桐生「稲荷(菅東)山

浅間山

稲荷神社から往路を戻り、北関東道の接続路の手前で右折して、長途路川沿いの堤防の上を歩く。行手に浅間山がこんもりと聳え、その右奥には大月雷電山も眺められる。接続路入口の交差点でR293を渡り、向かいの路地に入る。


長途路川から浅間山と大月雷電山を望む


R293を渡って浅間山の麓の路地に入る

浅間山の登り口を探して麓の車道を歩くと、神社の入口を発見。ここがGoogleマップに載っている富士仙元宮だ。入口の左脇には「足性神」の石碑がある。同種の石碑は名草大坂でも見たことがある(山行記録)。石段を登ると覆屋があるがプレハブで、社号標や扁額の類もない。あまり神社らしい佇まいはないが、一応お参りして登山の無事を祈念する。


富士仙元宮


「足性神」石碑

浅間山へは、神社入口の左脇から作業道に入って登る。作業道の入口付近には、造園業の資材置き場になっているのか、多数の庭石や敷石が残置されている。その奥は荒れてはいるが明瞭な道型が続き、大きくジグザグを切って急な山腹を登る。


浅間山登り口


廃作業道を辿る

やがて作業道は終点となり、踏み跡に入って、急斜面を一直線に登る。足百を巡る人が多く訪れるようで、良く踏まれた道型が続き、藪もない。


作業道終点から山道に入る


急斜面を直登

急登ののち、浅間山の頂上に到着。樹林に囲まれているが、冬枯れで日光が燦々と差し込み、雰囲気は明るい。頂上は小広く、中央に岩屑を積み上げた石垣があり、その上に石祠が置かれている。足百No.59浅間山の山名標識は、石祠の背後の立ち木に架かっている。


浅間山頂上


足百No.59浅間山の山名標識

正午を過ぎて腹が減ったので、ここで昼食休憩とする。風が冷たいのでULDジャケットを着込み、腰を下ろして軽く腹を満たす。陽だまりに居れば、そう寒くはない。のんびり一休みしたのち、往路を戻って下山し、次の樺崎城山と鳩の峰に向かう。

樺崎城山〜馬坂山〜鳩の峰

浅間山から樺崎八幡宮の方へ戻る。途中、北の郷農産物直売所に立ち寄って、午後の山行のおやつにりんごケーキ(150円)2個を買う。樺崎八幡宮の手前で右折して山の縁を歩くと、足利萬古窯跡という史跡がある。説明板によると、江戸時代末期から明治時代初期の窯業の遺跡とのこと。広々とした緑地に白梅が点々と咲き、樺崎八幡山から山王山にかけての山並みが良く眺められて、なかなか気分の良いスポットだ。


北の郷農産物直売所


足利萬古窯跡

樺崎城山へは、足利萬古窯跡のすぐ先の角っこを右折して脇道に入る。浅い谷間の湿った田地跡に入り、防獣柵を開閉して奥に進む。田地跡左手の杉林の踏み跡を辿ると、やがて明瞭な山道となる。登り着いた鞍部には「樺崎八幡宮→」の古い道標がある。


樺崎城山登り口


山間の田地跡の奥に進む


良い山道が続く


尾根上の道標

鞍部から尾根を辿る。尾根は笹藪に覆われているが、一条の切り開きがあり、直線的に急登する。途中で、ご夫婦のハイカーさんとすれ違い、ご挨拶。こんなマイナーなルートを歩く人に出会って、お互い様だが喫驚。なおも急登。小ピークを越えて一旦下るが、再び急登。一段の廓と切岸を登ると樺崎城山の頂上に着く。


笹藪の間の切り開きを登る


尾根を急登

頂上は広く平坦で、城跡について素人ながら城跡とわかる。樹林に覆われて展望はない。「城山」と書かれた古い道標があり、それに足百No.117樺崎城山の山名標識が取り付けられている。道標があるということは、かつてハイキングコースとしてしっかり整備がなされのだろう。歴史のある里山で、登り応えも結構あって、番内の足百でもおかしくないように思う(個人の感想です)。


樺崎城山頂上


足百No.117樺崎城山

腰を下ろして一休みし、先程買ったりんごケーキを食べる。しっとりしてさっぱりとした甘味で、大変美味しい。これが150円とは、コスパ良過ぎである。

樺崎城山の頂上からは、帯曲輪の右脇を下る。落ち葉が積もった急坂で滑り易い。登り返して、馬坂山(まざかやま)へ急登する。左手には木立を透かして鳩の峰が眺められる。冬枯れの明るい雑木林の尾根の登りで藪もなく、なかなか雰囲気の良い山道が続く。


帯曲輪の右脇を下る


鳩の峰を望む


馬坂山へ急登


馬坂山が見えてきた

急坂を登って、三角点標石と足百No.118馬坂山の山名標識のある頂上に着く。馬坂山〜鳩の峰の間は昨年1月に逆コースで歩いており(山行記録)、馬坂山は2回目の登頂となる。


馬坂山頂上


足百No.118馬坂山の山名標識

馬坂山から足利・佐野市境稜線の縦走路を辿って鳩の峰へ向かう。なだらかなアップダウンののち、行く手に鳩の峰を眺めながら、稜線を緩く下る。下り着いた鞍部には峠道らしき横溝があり、東西へ峠道が通じているのか、少し興味を惹かれる。


足利・佐野市境稜線の縦走路に合流


縦走路を北進


鳩の峰(右奥)に向かう


途中の峠道らしき横溝

鞍部から登り返して小さな瘤を越え、鳩の峰に向かって露岩と赤松の多い稜線を登る。左手の眺めが開ける箇所があり、樺崎八幡宮や樺崎八幡山、菅東山、その向こうには行道山〜両崖山の稜線が眺められる。ザレて滑り易く、トラロープも張られた急坂を一頻り登ると鳩の峰の頂上に着く。


樺崎八幡山(中央)と行道山(右奥)の眺め


ザレた尾根道を急登


鳩の峰頂上


足百No.16鳩の峰の山名標識

かつて鳩峰山神社のあった頂上は小広く、明るく開けている。木立を透かして南麓のゴルフ場を俯瞰し、振り返れば歩いてきた市境稜線を眺めて、低山にしては高度感がある。廃神社の階段に腰掛けて、残りのりんごケーキを頰張る。いやー、本当にこれ美味いわ。


直売所で買ったりんごケーキ


寺久保分岐

一休みしたのち、下山にかかる。緩く下って右に寺久保への道を分け、その先で左に雷電山への道を分ける。さらにだらだらと下って、塩坂峠に着く。ちょうど、家族連れのハイカーさんが足利側へ下って行くところだった。


雷電山分岐


塩坂峠へ緩く下る


塩坂峠


緑の多い林間を下る

塩坂峠から下る峠道は関東ふれあいの道「マンサクの花咲く道」なので、丁寧にジグザグが切られて整備が行き届き、歩き易い。杉林にはシダ類が下生えに繁茂し、冬枯れの季節にあって瑞々しい緑が映える。


ゆるゆると下る


マンサク群生地

やがて傾斜が緩んで谷間に下り着き、程なくマンサク群生地に到着する。ハイカーでない一般の観光客がちらほら。既に15時を回ってこの人数だと、早い時間帯はかなり賑わったのではないかと思う。マンサクは沢山咲いていた。ちょっと萎びた感じの透明感があり、旬か、少し旬を越えかかっているというところかな。そんな花を見ているとグレープフルーツやオレンジマーマレードを連想して、さっき食べたばかりなのに腹が減って来る😅


マンサクの花


アカバナマンサク

花見を楽しんだのち、群生地から北関東道の高架を潜り、車道を歩いて樺崎八幡宮に向かう。群生地に近い駐車スペースは限られているから、樺崎八幡宮の広い駐車場に車を置くのが吉。樺崎八幡宮に帰り着くと、ほとんどの車が既に帰ったあとで、残り数台というところだった。帰りにまた北の郷の直売所に立ち寄り、お土産にりんごケーキと名物のソースカツ丼を買ったのち、桐生への帰途についた(帰宅後に夕食で頂いたこのソースカツ丼がまた、大変美味しかった)。


北関東道が見えて来た


樺崎八幡宮の駐車場に帰着

参考URL:安蘇の山懐から「城山 鳩の峰 周回