四阿山

天気:
メンバー:T
行程:あずまや高原ホテル 9:20 …牧場下端 9:50 …牧場上端 10:30 …八合目 11:40 …四阿山(2354m) 12:45〜13:40 …あずまや高原ホテル 14:55
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

先月末に、今シーズンの山スキー足慣らし第1弾として根子岳に登った。この週末は日曜日の甲信越方面の天気が良さげ。また山スキーに行きたいな。という訳で、根子岳の隣りの四阿山に、あずまや高原ホテルからのコースで登ることにする。四阿山には同じコースで2004年1月に登っている(山行記録)。根子岳の5割増しくらいの行程と難度があるので、山スキー足慣らし第2弾として丁度良い。

桐生を6時半に車で出発、上信越道に乗る。群馬県内では灰色の雲が広がる天気だったが、八風トンネルを抜けて長野県に入ると快晴で、北アの白銀の連嶺が一気に視界に飛び込んで来て、心が浮き立つ。上田菅平ICで高速を降りてR144を鳥居峠方面に走り、枝道に入ってあずまや高原ホテルに向かう。

ホテル前の登山者用駐車場に着くと、除雪された10数台分のスペースは既に登山者の車で満杯。先日の根子岳に続いて、今回も出遅れた〜。仕方なく200m程戻った路側のスペースに車を置き、ホテルまで板を担いで車道を歩く。


あずまや高原ホテル


根子岳・四阿山登山道入口

ホテル横の登山道入口から雪道に入るので、ここでシールを付けてスキー板を履く。多数の登山者に踏み固められた雪道を辿り、30分程で牧場に出る。広大な雪原の向こうに四阿山と根子岳がゆったりと稜線を連ねる。


樹林の中の登山道を辿る


牧場に出て四阿山を望む

風も穏やかな快晴の下、周囲の展望を楽しみながら雪原を緩やかに登って行く。右後方には微かに噴煙を上げる浅間山から、篭ノ登山、湯ノ丸山、烏帽子岳へと続く連峰を望み、後方には菅平周辺のスキー場の向こうに北アの峰々を遠望する。


牧場から浅間連峰を望む


牧場から北アを遠望

牧場を抜けて岳樺林に入る。大勢のトレースがあり、ルートを迷うことはない。やがて小尾根に上がると、再び行く手に四阿山が現れる。山容がなだらかなので見た目からは分かり難いが、ここから頂上までは約600mの標高差。なかなか登り応えがある。


牧場から岳樺林に入る


四阿山を見上げて登る

小尾根の左側斜面を斜行して登る。意外と傾斜があり、しかも雪がサラサラなので、油断するとシールが後ずさりする。前回登ったときはガスの中の登高だったので、この辺りの様子は記憶になく、新鮮な気分。しかし、天気の良くない中を良く登ったなあ、と昔の自分に感心する。標高が上がり、針葉樹が主体の疎らな樹林帯に入る。振り返ると一面に白い牧場が遠く下方に見える。


振り返ると牧場が見える


根子岳付近の稜線を望む

傾斜が緩むと、「八合目」とペンキ書きされた露岩のある地点に着く。すぐ先には真っ白な頂上稜線が見え、あと少しの登りだ。しかし、結構疲れてきた。岩に寄りかかって一休みする。


針葉樹林の間を緩く登る


八合目

八合目から疎らな針葉樹林を縫って広い緩斜面を登る。ここそこにシュプールがあり、滑ってくる人とも行き合う。しかし、この辺りは雪面に頭を出した岩が多いので、滑る時は板を傷物にしないように要注意だ。

頂上稜線に登り着くと、緩斜面の向こうに四阿山が三角形の頂上をちょこんと覗かせている。頂上に近づいていくと稜線が細くなって、僅かに下る。ここまで来ると、頂上直下の登山者の列を視認することができる。


頂上稜線まであと少し


四阿山の頂上を望む


浅間山を遠望


四阿山の頂上に近づく

頂上への最後の登りはちょっと急だ。板を脱いでつぼ足で、とも考えたが、ここは頑張ってシール登高。細長い頂上の一角に登り着く。疲れたー。すぐ先が頂上で、雪に埋もれた社がある。


頂上直下の登り


四阿山頂上

頂上には10人程のグループが居て賑わっていたが、彼らが浦倉山方面に出発すると、頂上からの360度の展望を独り占め。西には根子岳と、遠く後立山連峰、高妻山、妙高連峰を望む。頂上の北面は切れ落ちて、深い森林に覆われた米子川上流域を見下ろす。北に向かう上信国境稜線は低く緩やかにうねって、志賀草津の山々へと連なっている。素晴らしい山岳景観を見ることができ、雪山の季節に再訪して良かった。


根子岳と後立山連峰を望む


志賀草津の山々を遠望

頂上は流石に風が強く寒いが、防寒着を着込めば大丈夫だし、時間も遅いので、ここで昼食にしよう。例によって鍋焼きうどんを作り始めるが、なんとアルミ箔鍋の底に小さな穴が。ザックの中で押されて開いたようだ。この手のトラブルは初めて。シクシク。仕方ないので、鯖味噌煮缶とノンアルコールビールで昼食にして済ます。

何や彼やで、気がつくと頂上に1時間近くも滞在していた。板からシールを剝がし、下山開始。頂上直下の急な稜線を慎重に下り、少し登り返して広い緩斜面に出たところからテレマークターンに挑戦。雪が重い上に大勢のトレースで雪面はガタガタ。敢えなく大転倒。他の登山者は既に下山していて、誰にも見られなかったのは幸い(^^;)

その後も苦戦するが、牧場の緩斜面では重い雪でも思うようにターンできる。この辺は少しは上達したかな。最後の方の滑りで満足して登山道入口に戻り、板を脱ぐ。


牧場の緩斜面に付けたシュプール


登山口に戻る
今シーズン新調した板

帰りはR144に出て少し下ったところの国道沿いにある渋沢に立ち寄る(500円)。鉄錆色のなかなか良いお湯で露天風呂もあり、お勧め。ゆっくり温まったのち、帰桐した。