三峰山(鹿沼市)

2015年2月14日(土)
天気:
メンバー:T
行程:ポケットパーク小金沢 9:40 …名武戸橋 9:55 …林道終点 10:20 …南峰 10:35 …三峰山(三角点峰)(485m) 10:50 …西峰 11:15 …481m標高点 12:15〜12:25 …431m三角点 13:40〜13:50 …ポケットパーク小金沢 14:40
ルート地図 GPSのログを地理院地図に重ねて表示します。

安蘇山塊には三峰山が二つある。一つは栃木市鍋山町と鹿沼市下永野の境にある標高605mの三峰山。東麓の「四季の森星野」はセツブンソウ自生地として知られており、花見を兼ねて登りに出かけたことがある(山行記録)。信仰登山の参道を周回するルートはなかなか険しくて面白い。栃木百名山にも選定され、安蘇山塊ではメジャーな山である。

今回登ったのは、もう一つの三峰山(標高485m)で、鹿沼市中粟野にある。栃百でもなく、一般登山道もないマイナーな山だが、ネット上のその筋の方々の山行記録によると、山名の通り三つに分かれたピークのそれぞれに石祠が祀られているとのこと。興味を惹かれる。この週末、群馬・栃木の北部山岳地帯は雪の予報だが、この辺りの低山ならば穏やかに晴れそうなので、ちょうど良い機会だろう。という訳で、出かけて来ました。

桐生を車で発ち、東北道・栃木ICから思川に沿って、登山口の中粟野に向かう。途中、ちょっとした街並みが広がる口粟野から、「山」の字を彷彿とさせる山容の三峰山や、のっさりした山容で頂上に電波塔が建つ谷倉山を展望する。どちらも低山ながら、なかなかの存在感がある山である。

思川支流の粟野川沿いに走り、ネットで所在の情報を得ていた川岸の広い駐車場に車を置く。「ポケットパーク小金沢 平成5年度街路景観形成事業」の標識があり、WCや東屋が整備されている。ここからは、開けた畑地の向こうに三峰山の三つのピークのうちの西峰と南峰、そしてそこから左(北西)に続く岩と松が目立つ稜線(粟野川左岸の主稜線)が眺められる。今日は三峰山に登ったのち、北西の稜線を431m三角点辺りまで縦走、南に下ってここに戻る周回ルートを歩く予定である。

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ポケットパーク小金沢

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三峰山西峰(左)と南峰を仰ぐ

駐車場から出発して、川沿いの道を戻る。日陰には雪が残り、コチンコチンに凍結している。しかし、雪を踏んだのはここだけ。県道に出、追地口バス停を過ぎて「彼岸花群生地入口」の看板で左折。未舗装の林道に入り、粟野川に架かる名武戸橋を渡る。

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粟野川を名武戸橋で渡る

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名武戸橋上から
上流に横根山を遠望

対岸に渡って直ぐの林道分岐を右へ。しばらく川に平行に進み、次の分岐を左折して、小さな窪に入る。傾斜がきつくなり、杉植林帯の中をジグザグに登ると、浅く緩い谷の中で林道の終点となる。この先に道はなく、右上の枝尾根の小鞍部を目指して、杉林の中の微かな踏み跡を登る。

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林道を辿る

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林道終点から
杉林内の踏み跡を登る

枝尾根に上がり、南峰に向かって登る。頂上直下はかなり急なので、途中から左に斜上して、西峰と南峰の鞍部に上がる。鞍部は杉林内の小広い平坦地となっており、痩せ尾根を想像していたのでちょっと意外。

右に緩く登って南峰頂上に着く。木の間越しに口粟野の街並みや谷倉山、もう一方の三峰山の山影が見えるくらいで、展望に乏しい。塔身の潰れた石祠が南を向いて建っている。

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南峰に向かって急登
この地点から左上の鞍部に向かう

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南峰頂上

鞍部に戻り、西峰(最高点)に向かって登る。直ぐに急でボロボロな岩場に突き当たり、これを避けて右に斜上する踏み跡を辿って、西峰と三角点峰を結ぶ稜線の上に出る。

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西峰を見上げる

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途中から右上にトラバース

稜線を左へ登れば直ぐに西峰の頂上だが、先に三角点峰に登ろう。右に急降下し、アセビに覆われた鞍部から岩場の多い稜線をひと登りして頂上に着く。「三峰山」の山名標と三角点標石、それと木立に隠れて小さな石祠がある。頂上は松などの樹林に囲まれて狭く、南方向が見える程度だが、陽が差し込んで雰囲気は明るい。山専ボトルに入れてきたホットココアを飲み、パウンドケーキを軽く腹に入れる。

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西峰の頂上直下から
三峰山(三角点峰)との鞍部に下る

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三角点峰への登り

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三角点峰頂上

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三角点峰の石祠

しばし休憩したのち、引き返して西峰に向かう。南峰分岐から急でボロボロな岩場を這い上がり、西峰の頂上に着く。こちらにも「三峰山」の山名標がある。三つのピークの中では一番大きな石祠が建ち、注連縄が張られている。脇の木の幹に立て掛けた多数の木札があり、それを見ると地元のある御方が毎年元旦に参拝されているようだ。

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日光連山を遠望

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西峰へ向かう

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西峰の頂上直下の登り

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西峰頂上

頂上は樹林に覆われて展望に乏しいので、少し休んだだけで先に進む。痩せ尾根を北西へ辿ると北面が垣間見える箇所があり、登ったことのある二股山や、未踏で興味を持っている「かまど倉」が眺められる。

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北西へ痩せ尾根を辿る

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かまど倉(左)と二股山を遠望

稜線は直ぐ先でY字に分岐し、右の主稜線を進むと、急斜面となって切れ落ちている。ここの下降は少々不安を感じるので慎重を期し、念の為に携行していた8mm×20mロープを出す。立木を支点にしてダブルで垂らし、これを掴んで下る。下り着いた地点の先は傾斜が緩んで一安心。振り返ると西峰と三角点峰が険しく聳え、低山ながらなかなか奥山の雰囲気がある。

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急斜面をロープで下る

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三角点峰(左)と西峰を振り返る

杉林に覆われた稜線上の微かな踏み跡を辿る。南斜面が若い杉植林帯となり、陽当たりが良いせいか低木が繁茂して、小枝が煩い。小藪の区間を抜けると、岩場が点在して松とアセビの多い明るい稜線となる。ここは快適に歩けるが、小さなアップダウンが多く、意外と時間がかかる。481m標高点の辺りで休憩し、ホットココアと残りのパウンドケーキを腹に入れる。陽が当たる所は暖かいが、じっとしているとさすがに風が冷たい。

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明るい稜線を辿る

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481m標高点付近

481m標高点からはアセビの林の中を下る。岩稜となり、木立の疎らな区間では南面の栗野川流域が俯瞰できる。次の小ピークで、松の梢越しにハナント山(これも未踏で気になる)の大きな山容を眺める。ここから稜線は左に折れ、ちょっと急な下りがある。

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アセビに覆われた稜線

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岩稜を辿る

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岩稜から南面を俯瞰

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ハナント山を望む

この先の稜線は高度を100m程落とし、目的地の431m三角点峰はまだまだ遠くに感じる。この辺りは冬枯れの雑木林に緑鮮やかなアセビが群生して綺麗だ。なおも岩稜のアップダウンが続く。やがて杉植林帯に入り、程なく403m標高点付近となる。太いアカマツに梵天が括り付けられ、塔身の潰れた石祠がある。最近も参拝されている様子があるが、どこを登って来るのだろう。

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アセビが多い

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403m標高点付近の石祠

次の小ピークで北東の枝尾根にうっかり引き込まれてルートを間違うが、左に高い稜線が続いているのに気がついて復帰。油断してはいけませんな。行く手にようやくおにぎりのように整った三角形の431m三角点峰が見えてくる。さらに一段下って最低鞍部につくと、左から作業道が稜線まで上がって来ている。エスケープルートに使えそうだが、谷筋は倒木で埋まっている心配がある。

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431m三角点峰(右)を望む

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左に作業道

ここからは杉植林帯の平凡な稜線で、ちょっと大きな登りとなる。やがて里山には珍しく高い笹藪が現れ、獣道を辿って笹をかき分けると、笹を切り開いた小平地にポンと飛び出る。三角点標石があり、木の梢には「(点名)西沢 標高430.7m 火の用心!!」と書かれた標識が掲げられている。ここが縦走終点の431m三角点峰だ。三峰山・西峰から約2時間半もかかり、思いの外、歩き応えがあった。

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431m三角点(点名:西沢)

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少し進んだ地点から
木の間越しに三峰山を振り返る

下山はもう一つ先のピークから南に落ちる尾根を下る。この尾根の下り口には南を向いて古そうな石祠が建つ。とすると、この尾根が参拝路になっているのかも。地形図から見て取れる通りの幅広く緩い尾根で、道はないが杉植林帯の中で藪もなく、気分良く下れる。左に見える谷は倒木で埋まっているが、尾根筋には殆どない。数カ所の枝尾根の分岐には要注意。

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下降尾根入口の石祠

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南へ下る尾根を辿る

小さな登り返しのあと、常緑樹の低木帯に入るが、そこはかとなく踏み跡が続く。再び杉林に入り、ゆるゆると下って行くと、小屋の中に赤い祠が祀られた小さな神社に着く。祭神は分からないが、新しい注連縄が張られている。

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緑の中に踏み跡が通じる

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尾根末端の神社

ここはもう尾根の末端で、木立を透かしてすぐ下に山麓の集落が見える。明るい雑木林の中の細い山道をジグザグに急降下すると、防獣電柵に囲まれた畑地に下り着く。この下降尾根は歩き易くて大正解だった。畑地を回り込んで、モダンな民家の脇を抜けると、山麓沿いの車道に出る。あとは車道をのんびり歩いて、駐車地点に戻るだけである。

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山麓に向かって下る

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下って来た尾根を見上げる

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西峰(左)と南峰

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口粟野近郊から望む三峰山
左から南峰、西峰、三角点峰

帰りは鹿沼市高齢者福祉センターに日帰り入浴で立ち寄る。名称の通りでお年寄りの利用が多いが、一般も利用可(600円)。加温しているが温泉である。隣接して出会いの森公園があり、大戸川を隔てて対岸の高鳥屋山の登山口になっているとのこと。高鳥屋山にわざわざ登りに来ることはないと思うが、何かの序でに立ち寄るのは良いかも。さっぱり汗を流したのち、鹿沼ICから高速を利用して帰桐した。


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