能郷白山

2014年9月1日(月)
天気:
メンバー:T
行程:温見峠 9:15 …能郷白山(1617m) 10:45〜11:10 …温見峠 12:10
ルート地図 GPSのログ(往復なので往路のみ)を地理院地図に重ねて表示します。

この週末は所用で岐阜に出かけたので、その帰り際に奥美濃の最高峰で日本二百名山に数えられる能郷白山に登って来ました。

岐阜へはMy FREED Spikeで行く。北関東道、上信越道、新和田トンネル、中央道、東海環状道を経由する6時間強のロングドライブだが、後半は初めて通る地方で景色が目新しいし、お気に入りの音楽を轟音でヘビロテすれば、長時間の運転もそれほど苦にならない。

所用を終えた月曜日の朝、天気は曇りがちで、午後遅くには雨の予報も出ている。能郷白山の二つある一般登山ルートのうち、温見峠からの最短コースで登ることにする。所用先から岐阜県本巣市北部(旧根尾村)を貫流する根尾川に沿ってR157を北上、温見峠に向かう。この山域は、標高は1000m級で高くないが、広大な山並に幾重にも刻まれた谷は大きくて険しく、なかなかの山岳地帯で、もし岐阜に住んでいたら通い詰めそう。

途中の根尾水鳥(みどり)地区に、1891年の濃尾地震(M8.0)の震源となった根尾谷断層があるので、見学に立ち寄る。上下に6mもずれた断層崖が地表に露出し、現在もはっきりと地形が残っている。一気にこんなものが出現するとは、地震のエネルギーは物凄い。

また、三大巨桜の一つの淡墨(うすずみ)桜にも立ち寄る(あとの二つは、福島県三春町の三春滝桜と山梨県北杜市の神代桜)。もちろん、この時期に花は咲いていないが、樹齢1500年余、目通り約10mと言われる堂々とした古木は見応えがあり、畏敬の念を覚える。周囲は淡墨公園として整備され、開花時期には大勢の花見客が押し寄せるそうだ。

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根尾谷断層
(中央を斜めに走る段差)

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淡墨桜

根尾能郷の集落を過ぎると、R157は倉見渓谷の険しい山肌を削ったトラバース道となる。崖っぷちを車1台がやっと通る狭隘な道にはガードレールがなく、「落ちたら死ぬ!」との立て看板があるのは伊達ではない。やがて広く荒れた河原に沿って走る道となり、転落の恐れはなくなるが、途中の砂防堰堤の工事のため、根尾黒津〜根尾大河原の間で猫峠経由の大迂回を強いられる。

R157に復帰すると、行く手に能郷白山の笹原に覆われた頂上稜線が高々と仰がれる。支流を渡る個所には洗い越しが多く、とても国道とは思えない。いわゆる「酷道」の中でもトップクラスの酷さだ。面白過ぎる。最後は山腹を緩くジグザグに登って、明るく開けた温見峠に無事到着。広い路側に車を置く。平日ということもあり、他に駐車はなく、通る車さえ見かけない。

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温見峠

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能郷白山登山口

登山道に入ると、ブナ林に覆われた緩斜面を一直線に登る道となる。木の間越しに稜線を見上げながら、徐々に傾斜を増した道を登る。ブナは僅かに黄葉が始まっていて、秋の訪れを感じさせる。振り返ると、温見峠が既にかなり下に見える。

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ブナ林の斜面を登る

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稜線を見上げて登る

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岐阜県側の山並み(1)

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クルマバハグマ

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ブナ林の急登

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温見峠を見おろす

徐々に傾斜が緩まり、低い樹林と笹原の尾根となる。登りが一段落したところが1492mの標高点で、頂上まで距離は半ば、標高差は残り僅か125mだ。小休止して一息入れる。

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森林限界を越える

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岐阜県側の山並み(2)

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1492m標高点

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キオン

この先は低木と笹原に覆われた緩い稜線となり、キオンやリンドウなど、秋の花を眺めながら漫歩する。左側は急斜面で、晴れていれば谷底を走るR157が見えそうな感じだが、ガスに覆われて残念ながら展望には恵まれない。

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笹原に覆われた頂上稜線

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ようやく開き始めたリンドウ

ゆるゆると登って、能郷白山頂上に着く。笹原を切り開いた平地に一等三角点の標石がある。丈の高い笹原に囲まれているので、たとえ晴れていても、眺めは良くなさそうな所だ。休憩するには、もう少し先の能郷白山神社奥宮が良い。

南面を僅かに下ると、草原の斜面に出る。春は遅くまで雪が残る場所なのだろう。能郷谷からの登山道を左に分け、右に草原をトラバースすると、すぐに奥宮に着く。南から東にかけて開けており、頂上より休憩に適す。今日はガスのため、遠望がないのは残念だ。

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能郷白山頂上

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頂上から奥宮に向かう

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能郷白山神社奥宮

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南斜面を見おろす

じっとしていると風が冷たいので、長袖を着て、パンとペットボトル飲料で軽く食事とする。その後、往路を戻って下山する。天気がなんとか保ったのは幸いだった。

帰りは、R157の先が気になるので、福井県側に下ってみる。こちらも秘境級の山奥を走る大概な酷道で、ドライブが楽しい。それから、荒島岳の山麓をぐるっと回り、九頭竜川に沿ってR158美濃街道(これは主要道)を走る。九頭竜湖駅付近でとうとう雨が降り出した。この辺で温泉に立ち寄りたかったのだが、月曜は休業が多い。油坂峠を越え、白鳥ICから東海北陸道にのり、美濃関JCTで東海環状道へ。あとは来たときと逆の経路を辿る。途中の立科権現の湯でようやく風呂に入れてさっぱりした後、桐生に帰った。


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