物語山

2012年4月1日(日)
天気:のち
メンバー:K,M,T
行程:サンスポーツランド 10:50 …登山口 11:40 …西峰(967m) 12:25 …物語山(1019m) 12:45〜13:40 …分岐 15:00 …阿唱念ノ滝 15:40〜16:05 …サンスポーツランド 16:45
ルート地図 GPSのログ(赤:往路、青:復路)を地理院地図に重ねて表示します。

この週末も関東以北の山地では寒気が厳しく、雪が降りそうな天気。西上州ならば晴れ間が出そうということで、Kさん、Mさんと共に物語山に出かけてきました。私にとっては、8年振りの再訪となります(前回の山行記録)。

桐生を車でのんびり9時に出発。高速を経由して、登山口のサンスポーツランドに11時前に到着する。駐車場には5台程の車があり、遠方の県のナンバーもある。

山支度を整えて出発し、沢沿いの林道を登る。今年は4月に入ってもまだまだ寒さが残り、周囲の山林も冬枯れから脱していない。しかし、沢のナメ滝を流れる水は軽やかで、雰囲気は明るい。

30分程林道を歩くと、遥か頭上にめんべ岩が現れる。この岩には、落ち武者が追手を逃れて蔓を手掛かりに登ったものの、蔓を切ってしまったために降りられなくなって自害した、という物語がある。下から見上げるめんべ岩は青空に向かって屹立し、蔓や鎖が掛かっていたとしても、とても登れそうにない。

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サンスポーツランドから出発

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林道を歩く(撮影:Kさん)

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渓流のナメ滝

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めんべ岩

1時間弱で登山口に到着し、林道から分れて、杉林の中をジグザグに急登する山道に入る。もう下山のハイカーさん数組とすれ違う。まあ、我々の出発が遅い訳だが。小尾根に登り着いて一休みしたのち、今度は明るい雑木林の中をジグザグに急登する。足元にはスレート状の石が散乱し、踏むたびに石と石が触れ合ってカラカラと乾いた音を立てる。この石は、頂上部を構成する安山岩溶岩が薄く割れたものだそうだ(末尾の参考文献による)。

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登山口(撮影:Kさん)

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スレート状の石を踏んで登る

急登一息で鞍部に登り着く。吹き付ける風が冷たい。まず、左手の西峰に登る。崖っぷちを通る道を上がると、北側が開けた西峰頂上に着く。神津牧場に薄らと雪が残る物見山から、日暮山、妙義山にかけての西上州の山々が眺められる。それより遠くは、群雲に隠されて見えない。

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鞍部に登り着く

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西峰頂上

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西峰から物見山(左奥)を望む

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西峰から妙義山を遠望する

鞍部に戻り、物語山の本峰に向かう。こちらの頂上も北側の眺めが得られるが、西峰の方が展望は良い。少し東に進むと、石祠が祀られている。

他のハイカーさんは疾うに下山して頂上に居るのは我々だけなので、三角点標石の周りに陣取って昼食とする。今日は軽く缶ビールで乾杯。ようやく飲める陽気になってきた。軽い行程でカロリーを消費していないせいか(^^;)、ビールとツマミでお腹いっぱいになったので、主食は省略する。

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物語山頂上

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物語山頂上東の石祠

下山は往路を戻る。時間があるので、阿唱念ノ滝にも往復することにする。市ノ萱川に沿って、対岸のR254の車の往来を見ながらしばらく歩き、支流の渓谷に入る。コンクリ舗装の歩道に土砂が押し出して少々荒れ気味だが、通行に支障はない。

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阿唱念ノ滝へ参道

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中間点

渓谷を奥へ遡ると、南無阿弥陀仏、一千年来山色新などと刻まれた立派な石碑が現れる。駐車場にあった説明板によると、この一帯はかつて空居上人が阿唱念山吉祥院瑞光寺を建立して、一大霊場にしようとした遺跡とのこと。

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岩壁が迫る渓谷を遡る

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「智師…空居阿闍梨」と刻まれた石碑

石碑の奥は高い岩壁にぐるりと囲まれた伽藍となり、正面に阿唱念ノ滝が細々と水を落としている。水量は少ないが、落差のある立派な直瀑だ。左手の岩壁の下には不動明王像が祀られている。風化を免れて新しく見えるが、天保七(1836)年建立の古いものだ。これも空居上人の遺物とのこと。

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阿唱念の不動尊
(天保七丙申三月二十八日)

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阿唱念ノ滝(正面から)

滝の下には○○○童子と刻まれた石像がある(○は読めない漢字)。さらに滝の岩壁の中腹にも不動明王らしい石像があるが、近づくことはできない。滝と石像・石碑を探勝したのち、往路を戻った。

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滝下の童子像

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阿唱念ノ滝(右から)

参考文献:下仁田自然学校文庫⑤「下仁田町と周辺の地質」


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