神戸山〜小中山

2010年10月17日(日)
天気:
メンバー:T
行程:神戸駅 9:00 …山道に入る 9:40 …神戸山(857m) 10:25 …912m標高点 11:20 …展望の露岩 11:50 …小中山(1116m) 12:10〜13:05 …992m標高点 13:30 …林道を横断 13:40 …林道ゲート 14:10 …神戸駅 15:00
ルート地図 GPSのログを地理院地図に重ねて表示します。

(2010-10-23追記)この山行記録では、1116m峰(点名:小中山)の山名を「神戸山」としていますが、掲載後に「袈裟丸山」著者の増田さんから、①地元では1116m峰の一帯を小中山と称している、②「足尾山塊の山」に記述されている神戸山の位置は間違い、③神戸山と呼ぶとすれば、857m峰(点名:神戸)が相応しい、とのご指摘を頂きました。ですので、この山行記録の行程、ルート地図、以下の本文中の「神戸山」は「小中山」と読み替えるようにお願いします。この山行記録は、そのうち改訂します。

(2011-01-11追記)山行記録の行程とルート地図中の山名の表記を「神戸山」→「小中山」、「857m峰」→「神戸山」と改訂し、山行記録の題目を「神戸山」から「神戸山〜小中山」に変更しました。本文中の山名の表記は掲載時のままとしますが、読み替えるべき個所に下線を付しました。

この週末、土曜日は晴天なのに出勤となり、山歩きは日曜日にしかできない。遠出は止めて、近場で以前から気になっていた山に、半分は偵察のつもりで出かけることにする。

袈裟丸山の賽の河原を経て、東は草木湖、西は小中川に挟まれて南へ長く延びる尾根は、途中に1116m峰(点名:小中山)、857m峰(点名:神戸)の二つの三角点ピークを起こしたのち、わたらせ渓谷鐵道(以下、わ鐵)の小中駅辺りに落ちる。足尾では顕著な部類の尾根だと思うのだが、地形図上ではどちらのピークも名無し(題目の山名は、登って初めて知った)で、ネットで検索しても山名の情報や山行記録は見あたらない。

なので、どんな山なのか未知という点で興味を惹かれる。まあ、足尾の里山なので、多分、植林に覆われた山なんだろうなあ。とっても渋い山歩きになりそう。しかし、行き帰りには鉄道が利用できる。久し振りにわ鐵に乗るのもいいな。という訳で、神戸(ごうど)駅から二つの三角点峰を周回する計画を立てて、登ってきました。

自宅から自転車で桐生駅に行き、8:08発間藤行きのわ鐵に乗る。大間々駅から、昨年11月にデビューしたという女性アテンダントさんが1名乗車して、車内で発券などの業務を行う。赤いジャケット、黒い帽子とパンタロンの制服姿がカワイイ

最近、わ鐵はなかなか元気で、大手企業のCMのロケに駅舎や列車が使われるなどのPRの甲斐あって、乗客数が増えているという。存続の危機にある路線だが、盛り上がって欲しい。今日は私も微力ながら貢献するよ〜。

神戸駅8:57着で下車。駅前の広場に接続良く国民宿舎行きのバスが来たが、朝早いせいか、乗客はいなさそう。つづら折れの坂道を上がってR122に出ると、最初に登る857m峰の天辺が手前の山の上に覗いている。なかなか高い。

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わたらせ渓谷鐵道・神戸駅

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国道122号線神戸付近から見た
857m峰(右)

R122を大間々方面へ少し戻り、玉木屋という古民家風うどん屋の手前で右の車道に入る。緩く登りながら山裾を回り込むと、行く手に857m峰と山麓の牛沢の集落が見える。

牛沢橋を渡って突き当たりのT字路を右へ進む。道端に小さな養魚場があり、私を餌やりの人と勘違いした魚(ヤマメ?)の大群がバシャバシャと水飛沫を跳ね上げて殺到して来た。お前ら、そんなに腹ぺこなのかー(^^)。活きがよくて、美味しそう

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牛沢の集落と857m峰

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養魚場で水飛沫を上げる魚

次の分岐を左に曲がり、牛沢の集落(といっても一軒家)に向かう。ちょうど農作業中のおじさんがいたので、後ろの山の名前を尋ねたが、名前なんかないよ、という返事だった。地元の方にとって、生活に直結しない裏山の山名など、興味の対象外なのだろう。

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牛沢の集落

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ヒノキ林の谷から山に取り付く

車道から分れて、ヒノキが植林された小さな谷を踏み跡を辿って登り、適当なところで右の支尾根に上がる。地形図では、この尾根に沿って破線が描かれているが、実際にはヒノキ林に全面的に覆われていて、藪なく歩ける代わりに道の痕跡もない。

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ヒノキ林の谷を登る

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ヒノキ林の尾根を登る

緩急はあるが、ヒノキ林に覆われた尾根の単調な登りが続く。途中でカモシカが目の前を横切り、ブッハーと大きな息を吐きながら走って逃げて行った。

支尾根を登り詰めて857m峰の肩に出ると、反対側の西斜面は自然林となっている。わずかに登って、三角点の標石と「857.3M R.K」というプレートがあるピークに着いた。こんな超マイナーな山でまでR.Kプレートを見るとは、R.K氏の足跡の広さには驚かされる。

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857m無名峰頂上

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R.K氏の標高プレート

水を飲んでしばらく休憩したのち、稜線を北に辿る。今度は、シカが前を横切って行った。ヒトが滅多に来ないのでケモノが多いのかな。次はクマに遭ったりして。今日はちゃんと熊鈴を鳴らしているので、大丈夫とは思うが。

左をヒノキ林、右を自然林に囲まれて、淡々と稜線歩きが続く。自然林の側は、もう少し経てば紅葉が楽しめそうだ。樹林に覆われて展望はほとんどないが、一部で木の間から小中川流域の山々が望める。

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行く手に神戸山(右奥)を望む

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912m標高点

912m標高点で次の休憩を取る。ここから傾斜がちょっと増した稜線を登ると露岩があり、ヒノキの幼い植林帯の切れ間から西側の眺めが開ける。今回のコースで一番のビューポイントだ。赤城山と袈裟丸山を遠望し、辺りは山また山で平野を全く見ない。眼下の谷間に民家の屋根が一軒だけぽつんとあった。

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展望の露岩から赤城山を遠望

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展望の露岩から袈裟丸山を遠望

展望の露岩のすぐ先で右から登って来た尾根と合流し、「群山二九六」と刻まれた標石の建つ小ピークに着く。さらに尾根を北に進んで藪を突っ切ると電波塔(共同アンテナ?)があり、未舗装の林道がここまで通じている。

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「群山二九六」の標識のある
尾根の合流点

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電波塔の取り付き道路に出る

植林に入って緩い尾根を登ると、三角点の標石のある平坦なピークに着いた。樹林に囲まれて展望は全くなく、およそ頂上らしくない。しかし、傍らに木の幹に、「神戸山」と大きく刻まれた木製プレートが掲げられ、テプラで「神戸山」と印字された小型山名板、R.K氏の標高プレートがあった。どうやら、1116m峰には神戸山という山名があるらしい。

(この山行後、岡田敏夫著「足尾山塊の山」を古書でたまたま入手することができ、読んでみた。この中に、賽の河原からバラ沢峠、神戸山、857m峰、牛沢と歩いて神戸駅(当時は神土駅)へ降りた1986年11月の山行記録が掲載されている。このときは、神戸山から袈裟丸山、赤城山、渡良瀬川東岸の山々などの展望が開けていたそうだ。)

2011-01-11追記:冒頭の追記で述べたように、1116m峰を神戸山と呼ぶのは誤りで、小中山が妥当な山名である。)

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神戸山への最後の登り

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神戸山頂上
三角点標石と山名標がある

頂上は低木に囲まれて狭く、落ち着けないので、少し北に進んだところのピークで昼食にする。まずはウィンナーをボイルして、これを肴に缶ビール。続いて、鍋焼きうどんを作る。温かい食べ物が美味しい季節になりました。

ゆっくり休んだのち、下山にかかる。「群山ニ九六」ピークまでは往路を戻り、そこから一つ東側の尾根を下る。こちらの尾根は両側が自然林で、短い間だが、今日のコース中では一番雰囲気が良い。

やがて尾根が広くなり、右にこんもりとした瘤を見る。この瘤に引かれて右に進んだが、これが道間違い。瘤を越えて尾根を下り、見晴しの良い岩場に突き当たった所で間違いに気づき、瘤まで引き返す。正しい道は瘤の左を通る。

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自然林の尾根を下る

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道迷い地点の瘤(右端)

続いて992m標高点では、直進する尾根に明らかな道型があるが、ここは右に折れる。植林と雑木林の境界の尾根を緩く下ると林道に出て、崩壊しかけたプレハブ小屋を見る。

林道を突っ切り、地形図上の破線を忠実に辿って支尾根を下る。実際には、ヒノキ林の中に伐採された枝が散乱し、道型は全くなくて歩きにくい。作業道があちこちで交錯する。支尾根の末端は幼い植林帯で通れないので、作業道を辿る。谷川へ降りると荒れた作業道に出る。これを下るとやがてブル道になり、先程横断した林道に続く舗装道に合流する。あとは車道をてくてく下るだけだ。

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林道を横断する

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荒れた作業道を下る

少し先に車道を塞ぐゲートがあり、東京農工大演習林ににつき立入禁止の看板が立っている。浄水場を過ぎると牛沢集落への分岐はすぐで、そこからは往路を神戸駅に戻る。

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ゲートの看板

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道端に咲いていた
セキヤノアキチョウジ

神戸駅に帰って来ると、ホームには列車を待つ乗客が鈴なりで吃驚。次のトロッコ列車を待っているようだ。トロッコ列車に乗るには整理券が必要なので、私はその次の普通列車を待つ。待ち時間が1時間あるので、レストラン清流で生ビール(500円)とソーセージ(400円)を注文する。列車の旅はこれが出来るから嬉しい。トロッコ列車が発車すると、静かな駅に戻った。生ビールおかわりしよ。

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トロッコ列車に乗り込む乗客
(レストラン清流の車窓より)

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イルミネーションが点いた
水沼駅温泉センター

神戸駅16:08発に乗って、水沼駅で下車。温泉センターでほっこり湯船に浸かる(500円)。次の列車までまだ1時間あるので、大広間で風呂上がりの一杯(500円)。食事処のメニューも以前とは一変しており、天然地元産(実地に棲息を確認したから本物間違いなし)という鹿刺し(800円)を注文する。臭み等全然なくて美味かった。今日は、わ鐵関連に大枚貢献しました。とっぷりと日が暮れた水沼駅から、18:06発の列車で桐生に帰った。


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