刈羽黒姫山・八石山

2009年5月2日(土)〜3日(日)
メンバー:T

折角のGWなので遠出したい、ということで、以前、米山に登ったときに遠望して登りたいと思った刈羽黒姫山に出かけて来ました。その後、柏崎に泊まり、翌日は刈羽三山の残りの一山の八石山(はちこくさん)に登って来ました。

5月2日
天気:
行程:磯之辺登山口 10:10 …黒姫山(889m) 11:05〜11:50 …磯之辺登山口 12:35
ルート地図 GPSのログ(往路)を地理院地図に重ねて表示します。

桐生を朝のんびりと車で出発し、関越道・赤城IC〜六日町IC、R253(通称ほくほく街道)、十日町市街、R252を経由して、黒姫山登山口の高柳に向かう。ドライブの途中の魚沼丘陵、頸城丘陵を越える辺りは新緑真っ盛りで、天気は快晴、気分は上々。

R252の山中トンネルを抜けると、目の前に両翼を広げた山容の黒姫山が現れる。前面に雪崩で浸食された荒々しい斜面を巡らせて、900mに満たない低山とは思えない迫力に、おおーっ、と感動。

高柳の町中を通り、黒姫川に沿う車道を走る。つづら折れの急坂を上がって磯之辺の集落を過ぎると山上の棚田に出て、その突き当たりに黒姫山が屏風のように聳えている。本当はもっと雪が残っている時期に来たかったのだが、今年は異常な少雪だったこともあり、雪は谷筋にしか残っていない。しかし素晴らしい景観だ。麓には日本の棚田百選に認定されている「梨の木田の棚田」が広がり、これから田植えを迎えるようだった。

登山口の路側には既に10台程の駐車があり、残りスペースに車を滑り込ませて、出発の準備をする。もう登頂して降りて来た人もちらほら。次は坂戸山に行くという人もいた。ブヨが多いのがさすが越後の山だが、まあ、これは気にしない。歩き始めると登山口のすぐ上に広場があり、なんだ、こちらの方にも駐車できるんだ。水場やWCもある。

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梨の木田の棚田から黒姫山

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磯之辺登山口

ブナ林の中の登山道は、木の階段などがよく整備されている。少し登った所にはキャンプ場跡?の平地がある。登山道の脇には黄や紫のスミレが咲き、ところどころで頂上稜線や山麓の棚田が眺められる。途中には石仏があり、信仰の山であることが窺える。

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石仏の台座に道標
左ハ中渓道 右ハ黒姫道

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黒姫山への尾根道

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オオバキスミレ?

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ナガハシスミレ?

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黒姫山の荒々しい山肌

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棚田を俯瞰する

登山道は尾根上にジグザグを切って付けられていて、歩き易い。頂上まではわずか1時間の行程だ。ブナの林床に咲くカタクリやエンレイソウを観賞しながら、ゆっくり登る。

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カタクリ

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ブナの新緑

石段を登ると、開けた平地に建つ鵜川神社に着いた。社殿の横から山麓の棚田を見下ろすことができる。登山道はここで白倉、清水谷からのコースと合流する。頂上への道の入口には、約30体の石仏が並んでいる。

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鵜川神社

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鵜川神社の石仏群

僅かに残った雪を踏んで頂上に向かうと、電波塔の横を通って5分程で頂上に着く。頂上には小高い盛土の上に石祠や石仏が祀られ、反対側には避難小屋がある。ハイカーさん数グループが休憩中。樹林に囲まれて展望には乏しいが、南東方向が伐採されて、山麓の山村や、見渡す限りの緑の山並みを眼下に眺めることができる。

頂上近くの残雪を利用して缶ビールをよーく冷やし、コンロで炙ったハムステーキを肴に飲む。昼食はラーメンを作る。のんびり過ごしたのち、往路を下って駐車地点に戻った。

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黒姫山頂上

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頂上から山麓の高柳町を俯瞰

下山後、じょんのび温泉「楽寿の湯」に入りに行く(500円)。ここは遊歩道やこども向けアウトドア施設が整備された観光地で、GWとあって家族連れで大賑わいだった。温泉の方はまだ時間が早かったせいか空いていて、のんびりと浸かれた。

温泉に入ってもまだ午後の早い時間なので、付近をドライブする。この辺りは小さな尾根と谷が複雑に入り組む中に集落が点在する山村の原風景が広がり、ドライブで探訪するのも楽しい。芝峠温泉から鯖石川左岸の尾根上の道を走り、清水の棚田の撮影ポイントに立ち寄る。棚田と黒姫山の展望が素晴らしい。

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高柳じょんのび村
背景は黒姫山

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十日町市松代・清水の棚田より
黒姫山を望む

山村風景を一周して高柳に戻り、今日の宿(前日、ネットで予約)の柏崎駅前のホテルに向かう。チェックインして部屋に荷物を置き、町中の散歩に出かける。ぷらぷら歩いて柏崎中央海岸に行き、日本海と米山を眺める。それからぷらぷら戻って、駅前商店街の定食屋に入り、生ビールととんかつ定食で夕食とする。もしかして飲んでばっかし(^^;)

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柏崎中央海岸より米山を遠望

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海岸の砂地に咲くハマエンドウ

この時点で、実はまだ翌日の予定が固まっていなかったので、ホテルに帰ってからネットで情報を集めて検討し、刈羽三山の残りの一座、八石山に決定する。それから、先日の山行の未完成レポートを書こうとノートパソコンに向かったが、最近の寝不足とアルコールが効いて、あえなく撃沈した。

5月3日
天気:
行程:不動滝登山口 8:20 …八石城址 9:10 …上八石山(495m) 9:30 …展望台 9:40 …中八石山(518m) 9:55〜10:20 …上之木峠 10:30 …下八石山(514m) 10:50〜11:15 …上之木峠 11:30 …上之木登山口 12:05 …善根神社 12:15 …不動滝登山口 12:30
ルート地図 GPSのログを地理院地図に重ねて表示します。

ぐっすりと良く寝て起床。朝食をとってチェックアウトし、八石山登山口の久之木に向かう。山麓から見た八石山はもこもこした峰を連ねて、山容にはあまり特徴がない。小さな谷間に農家が密集する久之木の集落を細い車道でぐねぐねと抜けると、善根神社がある。ここで左に久之木登山口への道を分け、右の不動滝登山口へ向かう。今日は、この二つの登山口の間を歩く予定だ。

不動滝登山口には駐車場の他、WCもある。ここから不動滝へは整備された遊歩道があり、5分程の距離だ。まず、不動滝に向かう。沢の水流は少ないが、両岸は高い断崖絶壁となり、井戸の底にいるようだ。目の前に現れた不動滝は落差72mと言われ、滝壺近くから見上げると遥か上から水が落ちて来る。これは一見の価値あり。

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不動滝の駐車場

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善根(ぜごん)の不動滝

駐車場まで戻って、八石山の登山道に入る。入口には案内地図があり、今日のコースを確認する。登山道はいきなり小さな枝尾根上の急登となり、両側は切れ落ちて小さな谷となっている。豪雪地帯らしい地形だ。

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不動滝登山口

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急な枝尾根を登る

やがて谷はスプーン状の草地になっていて、冬には相当の積雪があることを示している。 道端のムラサキケマン、イカリソウ、チゴユリの花を見ながら高度を上げると、背後に山麓の眺めが開けて来た。新緑が奇麗だ。

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山麓を眺める

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チゴユリ

枝尾根を上り詰めたブナ林の中に小平地があり、八石小城跡という標識が立つ。このすぐ上で主稜線に出て、石川からの登山道と合流する。稜線上の道を、チゴユリやイワカガミの群落を見ながら登る。

やがて尾根上の広い平坦地に着く。ここが八石城址で、昭和初期に建立された石碑がある。カエデやブナなどの樹林に囲まれ、大きな実をつけたカタクリが足の踏み場もないほど群生している。開花の時期は見事だろうなあ。

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八石小城跡

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八石城址

八石城址からは緩いアップダウンの尾根道が続く。イワカガミ、チゴユリの他、赤紫のツツジもあちこちで咲いている。灌木に囲まれた道となり、三等三角点のあるピークにぽっと出た。ここが上八石山?登山道の途中という感じで休む場所もなければ、山名標もなし展望もなしで、ちょっと拍子抜け。先に進もう。

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イワカガミ

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上八石山の三等三角点

すぐ先で石川峠からの道を合わせ、展望台のあるピークに到着した。ここには東側のステーキハウス八石からの登山道も上がって来ている。ちょうどそちらから登って来たハイカーさんのグループが、展望台に登っているところだった。ここから急に賑やかな山となる。展望台に上がると、お隣の中八石山や東側の山麓の眺めが良い。

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展望台

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展望台より中八石山を望む

展望台から中八石山への縦走路も、新緑が美しいハイキングコースだ。緩く下って登ると、開けた草地となっている中八石山の頂上に着いた。360度に近い展望が得られるので、ここで大休憩とする。次のピークの下八石山や柏崎市街、米山、尾神岳、黒姫山などが見える。

頂上にはかつて「八石山頂展望小屋」があったようだが、今では積み重なった材木だけが残っている。陽射しを遮る物がなく、ジリジリと暑いので、缶ビールを開けちゃおう。開放的な山頂で気持ち良いが、羽虫が異常に多いのはやっぱり越後の山らしい(^^;)

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開けた中八石山頂上

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八石山の石碑

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黒姫山を遠望する

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下八石山を望む

展望を堪能したのち、下八石山に向かう。ロープが張られた急坂を下ると久之木峠で、下山道に予定している沢コースを左に分ける。ここから下八石山に往復する。稜線上を直進すると緩いアップダウンが続き、行く手には下八石山、振り返ると頂上直下の地滑り地形が荒々しい中八石山が眺められる。

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久之木峠

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アマドコロ

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下八石山への登り

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中八石山を振り返る

最後に短い急坂を登りきると、下八石山の頂上に到着した。小広い山頂には小さな神社、立派な山名看板、三角屋根の避難小屋、休み処「やまぼうし」、ベンチ、WCなど各種施設が完備していて、若干公園化している。3つのピークが連なる八石山は、どのピークも頂上の雰囲気がずいぶん違うのが面白い。

下八石山が一番賑わっていて、あちこちでハイカーさんのグループが食事や宴会の最中。小屋の中で寛いでいる人もいるようだ。大きなヤマザクラの木あり、花びらがはらはらと散っている。もう少し時期が早ければ、お花見もできそう。折角の休憩適地なので、私もベンチに腰掛けて、ベヤングソース焼きそばで昼食とする。

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下八石山頂上

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下八石山の立派な避難小屋
休み処「やまぼうし」

下八石山から久之木峠に戻り、沢コースを下る。枯れススキの原を横切ると御堂平という標識があり、そこから小沢に沿って下る。途中に水場がある。小沢はあっと言う間に深い谷となり、見下ろすと滝がかかっている。道は山腹をジグザグに下り、やがて雪食斜面のトラバース道となる。谷の開ける方向にはちょうど米山が見える。小さな山の小さな谷だが、一面の新緑に覆われ、自然を満喫できるのが嬉しい。

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御堂平

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雪食斜面を横切って下る
遠景は米山

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久之木峠を振り返る

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掘り込まれた沢を
見おろして下る

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カキドオシ?

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ブナの新緑

やがて谷は急激に険しく深くなり、明らかに標高のギャップがある。地形図にも記載されている屏風滝がこの辺にあるようだが、残念ながら登山道からは見えない。

杉林に入って下ると棚田の広がる谷が見え、久之木登山口に着いた。こちらにも10台程の駐車スペースがある。ここからは車道を歩いて、車を置いた不動滝登山口に戻った。険しい谷あり、頂上からの展望ありで、変化に富んだ面白い山歩きでした。

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久之木登山口に到着

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八石山を振り返る

帰りは、R252山中トンネルの手前で月湯女(つきゆめ)の湯というのを見かけて、入ってみる(400円)。食堂もあり、そちらは客で一杯の様子。後日ネットで調べると、マムシ料理が名物らしい。さっぱりと汗だけ流し、行きの経路を戻って桐生に帰った。


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