吾妻山

天気:
メンバー:T
行程:桐生自然観察の森 10:40 …吾妻山分岐 12:10 …吾妻山〜鳴神山縦走路 12:45 …吾妻山(481m) 13:30〜13:45 …東禅寺 14:05 …桐生自然観察の森 14:25

梅雨空が続いたこと、仕事が忙しかったこと、などなどで、かれこれひと月の間、山歩きをしていない(T_T)。仕事はなんとか一段落して、14日からの3連休は山に行ける態勢だったのだが、今度は台風4号(アジア名:マンニィ)が接近。連休最初の2日間は、自宅でうだうだ過ごす。連休最終日、マンニィは去ったが台風一過の晴天とはならず、雲が厚く残る冴えない天気。遠くに出かける気にはならない。しかし、まだ行ったことがない近場の気になるスポットを訪ねるのには良い機会かも。

ということで、気になるスポットのうちのひとつ、桐生自然観察の森に出かけて、のんびり散歩。ついでに、そこから吾妻山〜鳴神山縦走路に出て、吾妻山を周回するコースを歩いて来ました。

10時過ぎに自宅を車で出る。中越沖地震が起きたのは運転中だったらしく、全く気がつかなかった。途中のコンビニで昼食を調達した時間も含めて、自宅から20分ちょっとで自然観察の森の前の駐車場に到着。今日はクワガタ・カブト・オオムラサキの観察会があるので、車で来ている家族連れが結構多いようだ。陽射しが出て、周囲の山々の緑がきれいだ。

自然観察の森に入り、まずネイチャーセンターの展示を見学する。落ち葉の下に潜む虫の展示が面白かった。ガイドマップを貰って、これを頼りに森の中の遊歩道に出かける。雨上がりの湿った土と草に陽が当たり、むわーっとした湿気が足元から身体を包む。こういう天気、虫は大好きじゃないかな。イトトンボ沼の周辺には、鮮やかな青色のオオシオカラトンボが飛び回っている。濡れて滑り易い木道を足元に注意して歩いていると、上からボトリと何かが落ちて来た。良く見たら、ナナフシだ。細い脚をゆっくり振り上げながら草に登り、身体を伸ばすとアーラ不思議、どこにいるのか判らなくなった(^^)


桐生自然観察の森
ネイチャーセンター


イトトンボの沼


オオシオカラトンボ(♂)


ナナフシがいるのがわかるかな

もちろん、クモとか毛虫とか蚊も多いので、この辺で藪漕ぎしたらちょっと大変なことになるだろう。整備された遊歩道から自然を観察できるのは、ありがたい。イトトンボの沼からキアゲハの丘を回り、ゼフィルスの森(残念ながら蝶には会えなかった)の奥の小さな草原を通る。大きなカメラを抱えたおじさんや、家族連れとすれ違う。

ここから木の階段が整備された山道を登る。大した登りではないのだが、湿気が高いので大汗をかいてしまう。ノスリ観察舎に着くと山麓の眺めが開けて、涼しい風が当たるので、ベンチに座ってしばし休憩。


ゼフィルスの森付近


ノスリ観察舎から川内の展望

ノスリ観察舎からなおも登ると、「吾妻山3.5km」と書かれた標識のある分岐点に着く。ここで自然観察の森の遊歩道と分かれて、吾妻山を目指す。このコースは関東ふれあいの道で、最初は赤松の並木を見ながら良く整備された山道を歩く。しかし、この時期に歩いている人はごく少ないせいか、道の真ん中にギボウシの花が咲いていたりする。段々、夏草の藪が深くなる。途中の小ピークに立つ道標は、このあたりの山では良く見かけることだが、何者かによって齧りまくられていた。


道の真ん中にギボウシが


例によって齧られた道標

この小ピークを越えると、右側はまだ背の低い植林地になり、陽当たりが良いために一気に藪が深くなる。やはり、このコースを歩くのには、この時期は適しているとは言えないようだ。まあ、藪とはいってもちょっと被さって来るくらいなので、大したことはないのだが。空気がじっとりと重く、今にも雨が落ちて来そうな点が気がかり。ここで降られたら、かなりうっとおしい。


リョウブの花と
吾妻山〜鳴神山縦走路の稜線(奥)


吾妻山の双子峰を望む

雨が降らないうちに、と先を急ぐ。展望はなく、途中から吾妻山が少し見える程度だ。気楽な散歩のつもりが、少し緊張感が出て来て、奥山を歩いているような雰囲気になる。これはこれで面白いけれど。

しかし、時間にすればわずかで、30分ちょっとで吾妻山〜鳴神山の縦走路に出る。ここからは良く歩かれている道なので、雨に降られても無問題。やれやれ。合流点の道標には「柳原・小倉尾根へ/桐生倶楽部歩く会」と薄れた文字の刻まれた道標があった。

この先、吾妻山までの縦走路は人気コースだが、今回は一人のハイカーさんとしかすれ違わなかった。さすがにこの天気では歩く人も少ないか。じめじめした天気が続いたせいか、キノコをたくさん見る。食べれば美味しい?タマゴタケも見かけたが、自信はないので、写真だけ撮って手は出さないことにしておく。


吾妻山〜鳴神山縦走路に合流
道標には「柳原・小倉尾根へ」とある


タマゴタケ

縦走路を村松峠へいったん大きく下り、登り返して吾妻山・女山(460m)を越えると吾妻山の山頂だ。天気がいまいちでも、この山頂にはいつも誰かがいる。今日はサービス精神旺盛なおじさん2人組がいらして、頂上の標識の脇に立っている所を写真に撮って貰った(^^)

吾妻山は自宅からのジョギングコースのひとつなので、山頂からの眺めは毎度お馴染みである。しかし、今日は台風がエアロゾルを吹き飛ばしたせいか、意外とクリアに桐生市街を見下ろすことができる。コンビニで買って来たおにぎりで昼食とする。蒸し暑いので缶ビールが欲しい所だが、下山時間が短いので今日はなし。


吾妻山頂上より桐生市街


川内町東禅寺に降りる

少し休憩して、川内の方へ下る。ひとしきり急な山道を下ると、東禅寺の裏に出た。ここから車道を歩き、小倉林道で小さな峠を越えて、自然観察の森の駐車場に戻った。短い行程だったが、気になるスポットを訪れることもでき、久し振りの山歩きも出来て、満足しました。