両神山

2007年5月12日(土)
天気:
メンバー:T
行程:尾ノ内渓谷駐車場 5:00 …油滝 6:25 …龍頭神社奥宮 7:55〜8:10 …東岳 8:40 …両神山(剣ヶ峰)(1723m) 9:10〜10:10 …東岳 10:30 …龍頭神社奥宮 11:05 …西岳 11:25 …八丁峠 12:05 …坂本バス停 14:15 … 尾ノ内渓谷駐車場14:55

観光案内板

昨年11月に二子山に登ったとき、登山口の坂本に向かう途中で「尾ノ内渓谷」という観光案内板を見かけた。興味を引かれて帰宅後に調べ、尾ノ内沢から龍頭(りょうかみ)神社奥宮に登るルートがあることを知った。ウェブの情報によると一時期廃道化していたが、近年、整備されたようで、新・分県登山ガイド「埼玉県の山」にも掲載されている。しかし、険しい難ルートとのこと。ますます興味が湧いて、新緑の時期に登って来ました。

桐生を車で2時半頃に出発し、小鹿野を経由して、R299を志賀坂峠方面に向かう。「尾ノ内渓谷」の道路標識で左折し、1.2kmで尾ノ内自然ふれあい館に着く。渓谷の奥に東岳から西岳にかけての峻険な稜線が高く聳え、素晴らしい山岳景観だ。

自然ふれあい館の奥の駐車場には他の車はなし。まだ夜が明けたばかりで、車の外に出ると渓谷の底の空気がヒンヤリと冷たい。途中の油滝までは渓谷探勝の遊歩道があり、その入口には立派な吊橋が本流に架かっている。橋の下は深い谷で、一番滝が二段に水を落としている。

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尾ノ内自然ふれあい館より
大キギ、東岳、西岳を仰ぐ

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吊橋の上から一番滝を見る

巨石が積み重なる谷に沿って、良く整備された道が続いている。注連縄が張られた山の神の石祠を過ぎる。ようやく、朝の光が渓谷にも差し込んで、新緑が輝き始める。スズノ沢には、出合に「これより先危険区域のため立入禁止」の看板が立てられている。キギノ沢の出合は気付かずに通過。本流10m滝は左側の鎖で越える。

水量が少なくなり、傾斜も増すと、岩壁の奥に滑るように水が落ちる油滝を見る。滝の手前には小鹿野町が設置した新しい道標があり、右を指して「龍頭神社奥社」と記されている。遊歩道はここまでで、この先は険しい登山道になる。

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尾ノ内渓谷の遊歩道を歩く

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油滝

新緑の中、ざれた急斜面をジグザグに登ると、地獄穴の岩壁の下に到着する。岩の下に狭い隙間があり、内部には立てる余地があるそうだが、押しつぶされそうな感じがして、入るのは止めておく。

この先は急峻な山腹のトラバースが続き、高度感もあって気が抜けない。谷に向かって突き出た岩根に注連縄が張られている。ここがシメ張場と呼ばれる地点のようだ。岩根の上からは、東岳、龍頭神社奥社、西岳を頭上に仰ぐ。この急峻な山と谷のどこをどう登るのだろうか。

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地獄穴

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シメ張場から東岳(左)、
龍頭神社奥社、西岳を仰ぐ

急斜面をトラバースして、ルンゼ状の沢を渡り、枝尾根に取り付いて直登する。急だが、足場は階段状で、木の枝や根の手がかりがあるので問題ない。再び、トラバース道で、風穴キレット直下のルンゼを横断する場所に出る。ここがキンササゲと思われる。濡れた岩場を古い鎖を頼りに通過する一番の難所だ。

鎖を握って急坂を登ると、龍頭神社奥宮の小さな社の前に飛び出た。ここには看板があり、「この先、尾の内ルートは難所多く遭難の危険あり。初心者単独者の下山を禁止します」と警告している。確かに、あまり下りたくはないルートだった。

奥宮の向こうには、中津川方面の眺めが一気に開ける。遠くの白い山々は八ヶ岳のようだ。展望を楽しみながら、最近お気に入りのカラマンダリンで喉を潤す。

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キンササゲの鎖場

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龍頭神社奥宮

さて、この先の行程はどうしようか。当初は、ここから西岳を越えて八丁峠から下山する予定だったが、時間も体力も充分余裕があるので、剣ヶ峰を往復することにする。

龍頭神社奥宮からアカヤシオの咲く岩稜を辿り、鎖で一旦、鞍部に降りて、東岳へ連続する鎖場を登る。東岳頂上付近は痩せ尾根で、尾ノ内沢を覗き込むと、遥か下に自然ふれあい館が見えた。

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東岳付近より尾ノ内沢を俯瞰

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東岳付近から見る大キギの岩峰

東岳山頂にはベンチとテーブルがあり、休憩にもってこいの場所だ。振り返ると、西岳から赤岩尾根にかけてのギザギザの稜線、群馬・埼玉県境稜線の山々(宗四郎山、帳付山)、南天山、遠くに八ヶ岳、北ア、浅間山が見えた。

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東岳山頂
後ろは前東岳

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東岳より白銀の八ヶ岳を遠望

東岳からは緩いアップダウンの尾根道となり、ポツポツと咲いているアカヤシオを楽しみながら歩くと、両神山・剣ヶ峰の山頂に到着した。

両神山の山頂は約30年ぶり2回目。100名山だけあって、ハイカーさんで賑わっていた。大きなカメラを持っている人が多いのに感心。山頂からは360度の展望で、東岳からの展望に加えて、雲取山から金峰山にかけての奥秩父の山々、その向こうにまだ真っ白な富士山も見える。こういう大展望は良いカメラで撮ってみたい気もちょっとする(因みに現在のカメラはIXY DIGITAL 55 ^^;)。露岩の頂上は狭いが、一角に腰を下ろして缶ビールとラーメンの昼食にする。

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両神山頂上

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両神山より浅間山遠望

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両神山より富士山(中央奥)

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両神山より奥秩父
国師岳、金峰山方面の展望

休憩している間にも、南側から続々とハイカーさんが登って来る。そのうち、20人の団体さんが2グループ来るという話声を小耳に挟んだので、もう少しのんびりするつもりだったが、腰を上げる。

龍頭神社奥宮まで往路を戻り、鎖場で風穴のキレットに下る。尾ノ内沢から吹き上げて来る冷気が気持ち良い。西岳へ鎖場を登る。さすがに足が疲れて来た。この先も意外とアップダウンが多い。行蔵峠の標識のあるピークを過ぎ、八丁峠までの道が、時間にすると40分だったが、長く感じる。この間、八丁峠から続々とハイカーさんが登って来る。時間も正午に近いのだが、頂上往復は間に合うのかな?

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西岳の登りより
龍頭神社奥社と東岳(奥)

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アカヤシオ
背景は狩倉尾根

八丁峠にようやく着いてヤレヤレ。坂本に向かって下る。ここからは誰にも行き合わない道になる。道端にはハシリドコロやシロバナエンレイソウの花がとても多い。八丁隧道への道を左に分けて、谷に向かってジグザグに下る。

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八丁峠

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ハシリドコロ(猛毒

やがて、河原沢川に沿って、美しい新緑の中を下る道となる。ベンチと祠のある大岩で一休み。暑くなって喉が渇く。この先も川に沿って下っていく。今度はヤマブキソウの花が多い。クワガタソウ、コンロンソウの花も見かけた。途中、小さなゴルジュの中を歩いたり、崩壊地を迂回する所があるが、道ははっきりしている。

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大岩

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ヤマブキソウが咲く道

杉の植林地に入ると冷たい湧き水があり、置いてあったワンカップのグラスで何杯も飲む。すぐ先でベンチのある山の神を通り、杉林の中を緩く下っていく。正面に二子山が現れ、配水場の横を通るとR299はすぐだ。あとは車道をテクテクと歩く。周囲の山々の新緑は鮮やかだし、爽やかな風が吹き渡っているので、車道歩きも気持ち良い。尾ノ内で龍頭神社に参拝したのち、自然ふれあい館の駐車場に戻った。

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R299に出る
両神山登山口の看板あり

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尾ノ内の龍頭神社

帰りは両神薬師の湯に立ち寄る。両神山からの帰りらしいハイカーさんの一行の他、大賑わいだったが、浴室ではのんびり出来た。汗を流しサッパリして、桐生に帰った。

参考URL:尾ノ内自然ふれあい館の尾ノ内渓谷トレッキングリポートを参考にさせて頂きました。


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