山急山・稲村山

2006年12月24日(日)
天気:
メンバー:T
行程:登山口 8:50 …南峰 9:45 …山急山(992m) 10:10〜10:20 …登山口 11:20 =(車)= 赤坂橋 11:40 …稲村山 12:20〜13:10 …赤坂橋 13:40

上信越道の群馬・長野県境の区間は妙義山系の岩峰群の眺めが素晴らしく、目を捉えて離しませんが(脇見運転注意!)、その中でも目立つ岩山の山急山(別名、五輪岩)に登って来ました。往復2時間ちょっとの小さな山ですが、威圧的な大岩壁、切れ落ちた稜線、落ち葉に埋もれた下山道、と妙義山系らしい魅力いっぱいの山でした。午前中に下山したので、碓氷バイパスを隔てて対面にピラミッド形の山容を見せる稲村山にランチを食べに登り、展望の山頂でのんびりして来ました。

なお、山急山の読み仮名は「群馬300山」ではサンキュウザン、山と高原地図ではヤマキュウヤマとなっています。うーん、どっちでしょう?本サイトでは、取り敢えず前者にしておきます。

桐生を車で出発。松井田妙義ICからR18に出て碓氷バイパスを走り、頭上高く走る上信越道の遠入川橋の大きなアーチをくぐる直前で、右に分岐する小柏への道に入る。すぐに戸数2,3戸の小柏の集落を過ぎ、T字路を右へ。夏には草深そうな、荒れた感じの林道を上がる。幸いこの時期は冬枯れで、車で通るのに支障はない。

杉林の中に入って行く割とはっきりした山道を発見。テープやペンキの○印があるので、ここが登山口だろう。今回は周回コースを歩いてこの山道を降りて来る計画なので、ここに車を置くことにする。この場所の駐車スペースは1台分しかない。

準備を整えて出発。まず、林道を終点まで辿り、尾根の上に出る。林道終点にも数台駐車可。巨大な送電鉄塔の裏側に回り込むと、「山急山←」という手書きの道標があり、意外と踏まれた道が尾根上に続いている。

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登山口に駐車する

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送電鉄塔から登り始める
稲村山(右)と高岩が見える

748mピークを越えると一旦、緩く鞍部に下る。木の間越しに南峰の大岩壁が聳え、やはり妙義山系の山だなぁと感激する光景だ。葉の落ちた雑木林を登ると傾斜が強くなり、岩壁の基部に辿り着く。

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雑木林の尾根を登る

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南峰の岩壁を見上げる

岩壁の基部を左に回り込む。木立を縫うように続く道はか細いが、テープ等があって迷う心配はない。岩の割れ目のような場所に付けられた登路に再び「山急山↑」という道標があり、南峰と山急山本峰の間の鞍部への急な登りに取り付く。登り切った鞍部には「下山道→」という道標があった。

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岩壁を左に回り込んで登る

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鞍部への道と道標

まず、稜線を右に辿って南峰に向かう。稜線上の赤い岩塔の右を巻くと、その直ぐ先に御堂山のばば岩のミニチュア版のような形の岩がある。南峰は突き出た岩稜の先にあり、両側は切れ落ちた岩壁となっている。道幅は十分あるが、なかなかの高度感だ。

南峰からは雪を頂いた浅間山が遠望されるほか、矢ヶ崎山から高岩、裏妙義にかけての展望が良い。振り返ると、山急山の台形の頂上稜線が懸崖を連ねているのが見事だ。頂上へはどこをどう登って行くのだろうか。

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南峰は突き出た岩稜の先にある

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南峰から山急山を仰ぐ

鞍部まで戻り、山急山の頂上を目指す。山腹をトラバースして頂上稜線の真下に来ると、オーバーハングした岩壁が連なっている。急峻なガリーを登り、最後はトラロープの助けを借りて鞍部に出る。ここから左へ、灌木と岩場の混じった稜線を上がる。最初のピークが「群馬300山」にミニ丁須岩と記されている岩峰だが、空に向かって突き出した岩場になっているので、その上に立つのは諦めて、南側を巻く。手がかり足がかりの脆い急登で頂上の一角に上がる。あとは灌木の茂った平らな稜線を少し辿ると山急山頂上だ。

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頂上稜線の難所

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ミニ丁須岩を振り返る

三等三角点のある頂上は灌木に囲まれて360度の展望とまでは行かないが、木の間から北に浅間山、鼻曲山や金字の山容の浅間隠山が遠望でき、南にはコップを縦に割ったような南峰の岩壁が俯瞰できる。高岩や稲村山も見えるが、逆光になっていて、くっきりした展望ではない。

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頂上稜線から南峰を俯瞰する

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山急山頂上

頂上でしばらく休憩したのち、稜線を先に進んで下山にかかる。しばらく平坦に進むと、稜線が断ち切られたように落ちていて、岩壁の縁を左斜め下に慎重に降りる。トラロープが下がった岩場を降りると、さらに長いトラロープがあるが、ここは左側を下った方が安全かも。高さ2〜3mの岩塔(見晴岩)が現れ、簡単に登れる。岩の上に立つと名前の通り大変眺めが良い。

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見晴岩から浅間山を遠望

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見晴岩から稲村山、高岩(左奥)

見晴岩を注意して下り、雑木林の尾根を急降下すると小鞍部に着く。ここから尾根上をしばらく辿るが、小ピークを越えると急激に落ち込んで、どうも道が怪しい。先程の小鞍部に引き返す。この小鞍部から東の斜面に下るようだ。すこし下の立ち木に「←小柏 山急↓」とペンキで書かれているのを発見。やはりこっちだ。この斜面をジグザグに下って行く。ところどころにテープはあるが、ふかふかの落ち葉に覆われた斜面には道型は全く見当たらない。スキーで新雪の斜面を滑り降りているみたいだ(^^)

やがて杉林に入る。途中で、年配の男性ハイカーさんが登って来るのに出会い、ルートについて会話をかわす。小さな涸れ沢を渡る所に「←山急 五輪→」とペンキ書きされた石を見る。五輪というのは南峰を指しているのかな。

杉林を一旦抜けて雑木林を下る。振り返ると山急山の岩峰が聳えていて、あれに登って来たと思うと、なかなか気分が良い。

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鞍部から左斜面を下る

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落ち葉の道から山急山を振り返る

再び杉林に入れば、車を置いた登山口までは僅かな距離だ。小鞍部からの下りは道が不詳で、登りにとると迷いそうなコースだった。あのハイカーさんは無事に頂上まで登れただろうか。

さて、時刻はもうすぐお昼時。お腹が減って来た。予定通り、ランチを食べに稲村山に向かう。車で碓氷バイパスに出て、直ぐ先の赤坂の集落への分岐に入る。山麓から見上げる稲村山は単純なピラミッド形ではなく、いくつかの鋭峰の集まりに見える。

集落を抜けて赤坂橋に到着。橋の袂に「稲村山 頂上まで約40分←」という道標と、3台分の駐車スペースがあり、林道が奥に続いているが、ここに車を置く。

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赤坂の集落から稲村山を見上げる

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赤坂橋の袂の稲村山への道標

林道を歩くと、すぐに杉林の中に入って行く登山道の入口に到着。軽自動車が1台駐車してあった。誰か登っているようだ。登山口の古い道標には「← 稲村山 八風平 高岩 安中山の会」とある。八風平への道は歩かれているのかな。

雑木林と杉林の広い道をゆるゆると登ると稜線に着き、右に八風平・高岩への道が分岐していた。稲村山へは左へ明るい雑木林の尾根を急登する。途中で、降りて来るハイカーさんと行き違う。

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杉林と雑木林の道を登る

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稜線を急登

稜線上の肩のような所に上がれば、稲村山の頂上まではあとわずかだ。三等三角点と石祠がある頂上には、誰もいない。上信越道が直下を走っているので、走行音が聞こえて来るのはちょっと騒々しいが、展望は素晴らしい。頂上の一角にテレビ中継アンテナがあり、その先に出た場所は山急山や裏妙義の絶好の展望台だ。北には谷間を蛇行する碓氷バイパスを俯瞰し、その向こうに浅間隠山を遠望する。高岩も間近だが、逆光なので山ひだのディテイルまでは判らない。

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稲村山頂上

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稲村山から碓氷バイパスを俯瞰
遠景は浅間隠山

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稲村山から山急山

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稲村山から裏妙義

さて、一通り展望を楽しんだらお昼、お昼っと。風を避けて腰を下ろせば、日射しがぽかぽかと暖かい。薫卵とポテトサラダをつまみに缶ビールを飲んだ後、ラーメンを作って食べる。

頂上でのんびりした後、往路を戻る。登山口に戻り着く頃には、林に差し込む日射しは早くも傾いて、木立の影が長く延びていた。帰りは横川の峠の湯に立ち寄り、温まって帰桐した。


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