二子山

2006年11月18日(土)
天気:
メンバー:T
行程:民宿登人 8:40 …股峠 9:20 …東岳(1122m) 9:45〜10:20 股峠 10:40 …西岳 11:20〜11:50 …魚尾道峠 12:40 …民宿登人 13:50

桐生を車で発ち、伊勢崎→児玉→皆野と走って、R299を上野村方面に向かう。秩父近辺の里山はちょうど紅葉が見頃で、ドライブの車窓から楽しめる。志賀坂峠への登りにかかり、民宿登人の先で右に分岐する林道西秩父線に入ると、すぐに二子山登山道入口の標識がある。近くの道幅が広いところに車を停める。既に4、5台の車があった。バイオトイレ有り。準備を整えて出発する。

小さな沢に沿って杉林の中を登り、やがて雑木林に入る。振り返ると紅葉の間から両神山が見える。早春にはニリンソウが群生するという枯れ葉の斜面を登ると、左にローソク岩への道を分ける。この道はクライマーの通う道らしく、「命のお守りヘルメット」という看板が道の脇にあった。股峠はこのすぐ上だ。

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二子山登山道入口

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股峠への道

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紅葉の木の間越しに両神山を振り返る

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股峠

股峠の向こう側からはハイカーさんが大勢登って来ていた。あちらは西秩父林道からすぐの距離だが、まぁ、こちらから登っても40分。これから岩場でアスレチックスをするのに、ちょうどいいウォームアップだ。

まずは峠から右へ、東岳に向かう。雑木林の急斜面を登り、岩稜の基部から左に回り込むように岩場を登る。途中、ガイドブック等に難しいと記述されている岩場のトラバースがあるが、鎖と人工のステップがしっかりあり、高度感もさほどないので、そう難しくはない。

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股峠から東岳を目指す

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途中の鎖場と人工のステップ

さらに鎖場が続いて岩稜の上に出る。あとは石灰岩のごつごつした尾根を辿れば東岳の山頂だ。山頂には誰もいなくて(後から数人登って来た)、錆びた山名標がぽつんとあるのみ。北側は雑木林だが、その他の方向には展望が開けている。南には両神山から大ナゲシや天丸山へと連なる稜線が、青空にくっきりとギザギザを描く。そして、股峠を隔てて聳える西岳の岩峰の眺めが迫力だ。

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東岳の岩稜

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東岳山頂の古ぼけた山名標

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東岳山頂から両神山
右端に大ナゲシの先鋒が見える

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東岳山頂から西岳(手前がI峰)

ミカンで喉を潤しながら、双眼鏡で西岳の登りルートを偵察する。手前のI峰から右下に落ちる雑木の付いたリッジをハイカーさんが登って行くのが見えた。あそこが直登コースだろう。下の岩壁をどう越えているのかは分からないが、リッジに上がれば後は問題なさそうだ。ということで、直登コースを登ることに腹を決める。

東岳を下り、股峠に戻る。休憩していたハイカーさんに東岳の岩場の様子を聞かれたので、鎖場に慣れていれば大丈夫ですよ、と答えると、東岳を目指して登って行った。

股峠から西岳へ向かう道の入口には、上級者コース(直登コース)と一般コース(巻き道)を示す案内図と、「転落や滑落による事故が発生しているので、危険を感じたら引き返す勇気を!」と警告する平成13年7月付の看板がある。

西岳に向かうと、杉林の中の急斜面の登りになり、すぐに巻き道との分岐となる。ここにも「上級者コース、転落事故多発、危険を感じたら引き返す勇気を」という警告の看板がある。だんだん緊張感が高まって参りました。ほどなく岩壁の基部に到着。「山頂→スリップ注意」と記された黄色の標識が有り、最初の鎖場がある。

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直登コースと巻き道コースの分岐

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直登コース最初の鎖場

岩壁に取り付くと、短い鎖場が連続する。石灰岩の岩場はホールドもスタンスもかっちりしていて登り易いが、グングン高度を上げるので、下を見ると結構な高度感だ。あまり下を眺めていると、膝がカクカクしてくるのがわかる。上を見るとまだまだ鎖が続いて、どこまで高度を上げるのだろうと不安になるが、とにかく上へ上へ登るのみ。

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下を見てはいけない

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とにかく上を目指して登る

ようやく鎖場が途切れて傾斜が緩くなり、リッジに登り着く。ここまで来れば大丈夫。木の根岩角を掴んで登ると、西岳I峰のピークに出た。直登コースの終点には「上級下山コース、転落事故多発、危険を感じたら引き返す勇気を」という看板があった。しかし、ここを下ろうという人は、そうはいないんじゃあるまいか。

I峰から中央稜の突端に出てみる。大岩壁を隔てて西岳の三角点ピークに人がいるのが見える。突端の岩には中央稜の岩登りルート終了点の支点がガッチリ埋め込まれている。ここに登って来るのかー、と下を覗き込むと…。うっはー、私にはクライミングは絶対無理です(^^;)。

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I峰から山麓の坂本を眺める

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I峰から西岳三角点ピーク

I峰から岩稜を辿り、途中で巻き道を合わせると三角点のある西岳山頂に到着。こちらも大展望はI峰と変わらない。そろそろ缶ビールと昼食の時間だが、まだまだ西へ岩稜の縦走があるので、そこを過ぎてからにしよう。

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西岳山頂

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西岳から御荷鉾山を遠望

頂上から西への降り口に男性が下を見ながら何かしているので、声を掛けて挨拶をすると、団体さんが岩稜を下るのにロープを出しているとのこと。慎重だな、と思ったが、自分がそこを通る時にびっくり。僅かな距離だが右も左も切れ落ちた刃渡りになっている。今回、ここが一番怖かった。

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岩稜を辿るハイカーさん一行

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振り返って見た西岳

西岳のピークを降りると、後は難しいところはない。石灰岩の岩稜は溶食が進み、いろいろな形の岩を渡り歩くのが面白い。行く手に石灰岩の採掘で頂上がテーブル状に削り取られた叶山が大きく見えて来る。鎖場を降りると岩稜歩きも終点。左に下って、岩壁を鎖場で降りる。ここにも足がかりの欲しい所には人工のステップがある。

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溶食された石灰岩を渡り歩く

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頂上が採掘で削り取られた叶山

岩壁の下の杉林の急斜面をジグザグに下ると、広い伐採地の斜面に出る。振り返ると緑の杉林の上に灰色の大岩壁が突き出ていて、ちょっと日本離れした風景だ。ローソク岩への道、志賀坂峠への道を分ける。伐採地から雑木林に入るところが風が当たらないので、ここで遅い昼食にし、ラーメンを作る。酔いさましの時間がないので、今日は缶ビールはお預け。

西岳を眺めながら昼食をとった後、雑木林を下る。岩場歩きの連続で使った神経がホッとなごむ緩やかな道だ。R299に出ると、車を置いた登山口まではわずかの距離だった。

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魚尾道峠付近から仰ぐ西岳

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R299に下る

帰りは赤谷(あかや)小鹿荘の風呂に入る(600円)。露天風呂もあり、きれいな宿で宿泊も良さげ。道の駅で秩父産葡萄の新酒ワインを買って、帰桐した。


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