十方山

2005年6月9日(木)
天気:
メンバー:T
行程:瀬戸谷入口 10:00 …五合目 10:55 …十方山(1319m) 11:40〜12:15 …五合目 12:50 …瀬戸滝 13:25 …瀬戸谷入口 13:45

所用で広島に出かける機会があり、1日時間があったので、広島の山に登って来ました。

中国地方の山には伯耆大山くらいしか登ったことがなく、全く地理不案内。日程は広島市内から日帰りが条件なので、県内の三百名山の道後山や吾妻山はちょっと遠過ぎ。広島県の最高峰は恐羅漢山(1346m)で日帰り圏内だが、頂上直下までスキー場(広島にもあるんですねぇ)になっていて、登山対象としてはいまいち。

アルペンガイド「中国・四国の山」を見ると、恐羅漢山の隣の十方山(じっぽうざん)がなかなか登り応えがありそうで、頂上は笹の高原になっていて気持ち良いと書いてある。ここに行って見ることにしました。

前夜は広島駅前のホテルに投宿。チェックインした後、駅ビルの飲食店街に夕飯を食べに行くと、さすが広島、お好み焼き屋が軒を連ねていた。名物というのは本当らしい。生ビール+お好み焼きで食事を済ませ、宿に戻ってW杯アジア最終予選をTV観戦。W杯本戦出場が決定\^o^/、気分良く就寝する。

翌朝、レンタカーで広島駅前を8時に出発。登山口の広島県廿日市市吉和に向かう。広島市は人口114万の大都会なので、平日朝の道路渋滞は半端でないが、カーナビを頼りに、なんとか最寄りの高速入口の広島ICに辿り着く。

ここからは、山陽道→広島道→中国道と、山また山の中の高速を走る。途中のPAで朝食をとって、吉和ICで高速を降りる。ここは広島市を流れる太田川の上流に当たる所で、ここから太田川に沿って下流の立岩貯水池へ向かう。めかびらスキー場を過ぎると、渓谷に沿って、車がようやくすれ違えるような狭い道になる。こんなに険しい山岳地帯だとは思っていなかったので、ちょっと嬉しい。

登山口の瀬戸谷入口には駐車スペースや立派なWCがある。ここに車を置いて出発準備。天気も良くて非常に暑い。WCの右側に十方山登山口の標識があり、これに従って登山道に入る。頂上までは標高差約800mのルートだ。

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登山口付近の太田川の渓谷

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登山口の瀬戸谷入口(標高500m)
WCや駐車スペースがある

登り始めは急登。常緑樹が多く南の地方の山だなぁ、と感じる。瀬戸滝への道を左に分けると尾根を左に巻くようになり、やがて沢に沿った広葉樹の中の登りとなる。瀬戸滝からの道を合わせ、小さな滝を見て沢を詰めると、緩い尾根の上の登りとなり、五合目に到着。樹林の中だが、木の間から目指す十方山のなだらかな山頂が遠くに見えた。

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自然林の中、沢沿いに登る(標高800m)

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尾根に出てしばらくで五合目(標高1000m)

五合目から細かいアップダウンのある尾根道となる。徐々に傾斜がきつくなると笹原が現れ、ようやく展望が開けて来て、周囲の山々のなだらかな稜線が見える。突然、木が低くなって、笹原が広がる頂上の一角に出た。森林限界を超えたような感覚だ。道の傍らに遭難碑がある。今日はハイキング日和だが、冬は積雪が多く、難しい山になるようだ。

気持ち良い風に吹かれてユルユルと笹原を登り詰めると、大きな山名標識のある十方山に到着。まずは360度の展望を眺めつつ缶ビールを開ける。周辺の山はどれもまろやかな稜線で目立つピークはないが、緩やかに連なる山々は群馬周辺とはまた違った新鮮な眺めだ。

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笹原が広がる十方山山頂付近

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十方山山頂

パンを食べて昼食にしたのち、往路を戻る。途中から瀬戸滝への道に入る。急な斜面を下って行くと、落差のある瀬戸滝に着く。周囲は緑の濃い険しい渓谷で、二段に水を落とす瀬戸滝は水量も多く、名瀑だ。滝の下にはベンチや説明板があり、ゆっくり涼んでいく。登山口までは渓流沿いの遊歩道を下って少しの距離だった。

帰りは時間の余裕があったので、広島駅まで太田川に沿って一般道を走る。途中、立岩貯水池のダムサイトからは、地形図にも記載されている押ヶ垰(おしがたお)断層の断層によって出来た丘が見えた。ここにあった説明板によると、断層にそって約2kmにわたり4個の丘陵(ケルンバットというそうな)が一直線上に並び、世界にもまれな並走地塊群の集合地域とみなされる安芸西部山地の地殻変動を示している、とのこと。興味深い。

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瀬戸滝(上段19m、下段28m)

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押ヶ垰断層帯(国天然記念物)
中央右の丘が断層で出来た

あとは、三段峡の入口に立ち寄り(三段峡は別の機会にじっくり歩きたい)、温井スプリングスので汗を流して広島駅へ。中国地方の山々は標高が低いので、軽いハイキングくらいに考えていたのですが、意外に山が深く、自然が良く残っていて楽しめました。レンタカーを返却し、19時半発の新幹線でビールを飲みつつ帰途についた。


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